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テレキャス命の鬼才、ロイ・ブキャナン
●ロイ・ブキャナン(Roy Buchanan)
●1939年9月23日生まれ~1988年8月14日死去 アメリカ出身


テレキャス命の鬼才、ロイ・ブキャナン_b0054129_23401533.jpg日本ではそんなに知名度がある方じゃなく、ちょっと過小評価されがちな感じもあるが、一度聴いたら忘れられない程の強烈な印象を与えるのが、このロイ・ブキャナンという人なのだ。
1939年9月23日、アーカンソー州のオザークという所で牧師の家庭にて誕生。
(他にも生年月日に色んな説があるようだが、とりあえず私はこの生年月日にしました。)
9歳の時からギターを弾き始め、15歳になる頃にはすでにフル・タイムのプロとして活動を始め出す。
その後、いくつかのバンドを経て、カナダではロニー・ホーキンスのホークスにも在籍する。
ちなみにホークスってのはボブ・ディランがフォークからエレクトリック化になった際に、そのツアーやレコーディングを支えたバンドで、それが後のザ・バンドとなったバンドである。って、何かややこしい…。
そのザ・バンドのギタリスト、ロビー・ロバートソンに大きく影響を与えたロイ・ブキャナンは、ついに72年、メジャー・デビューを果たすことになる。
名曲「The Messiah Will Come Again」を筆頭に、伝説的な名演を残し、80年代には音楽ビジネスに嫌気がさし、少し業界から身を引いていたが、85年に復活。
その後も充実した活動を送っていたと思った88年に、泥酔しているところを保護され、収容された……う~ん、続きは各々、調べて下さい…。
オイラには書けない!

とにかく最期は残念というか「何でやねん?」というか複雑ではあるけど、それでもロイ・ブキャナンという人のギターは凄いもんがある。
特にロイの代名詞であるピッキング・ハーモニクスやトーンを駆使したワウ奏法は、この人が編み出した奏法で、他にも色んな奏法が出来るほどギターが上手い人である。
ジャンルも基本的にはブルーズ系ですけど、カントリーからジャズ、ハード・ロックっぽいものまでなんでもやってしまう。
こだわりがないと言えばそれまでやけど、この人のプレイはそれだけ多才だという証拠でもありますね。
ハッキリ言ってギターの常識をこの人は変えました。

メイン・ギターはもちろんフェンダー・テレキャスターで、このギターで色んなフレーズを叩き込んできました。
というか変態的なまでのフレーズを。
聴いた事がある人なら分かるが、普通はテレキャスターであんな音なんて出せませんよ。
強烈に咽び泣くギターから、アーミング・プレイのようなグワーンとした変わった音までとにかく凄くて、ひょっとしたら初めて聴く人ならビックリする以上に笑ってしまうかも?
それぐらい色々と弾きこなせるんですよね。
やっぱこの人のギターはスゲーわ。
それと他にもギブソンのレス・ポール・カスタムやスタンダードも使用してた事もある。

ジェフ・ベックが名曲「Cause We've Ended As Lovers」をロイに捧げて、ロイはそのお返しに「My Friend Jeff」という曲を捧げたというエピソードは有名やし、ブライアン・ジョーンズの後任としてストーンズに誘われたが「ガラじゃないから」(確かにガラじゃない!)と言って断ったのも有名やし、他にもクラプトンやロビー・ロバートソン、ジェリー・ガルシアなど色んなミュージシャンに影響を与えまくったロイ・ブキャナン。
プレイは器用に何でも弾きこなしたけども、生き方は不器用だったロイ・ブキャナン。
それでも偉大なギタリストに違いないロイ・ブキャナン。

「The Messiah Will Come Again」の咽び泣くギターで泣きましょう!

by sy_rock1009 | 2006-08-20 23:53 | ギタリスト列伝
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