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何だか良く分からんがカッコイイぞ、カーヴド・エア
フランシス・モンクマンの実験的バンド、シシファスにヴァイオリン奏者で後にウルフを結成するダリル・ウェイが参加、ここにミュージカルで活躍していたソーニャ・クリスティーナが参加してラインアップが確定したのが、現代音楽家のテリー・ライリーの代表曲からバンド名を頂戴したカーヴド・エアという5人組のバンドである。
んなわけで今回はアルバム名の通り、カーヴド・エアが71年に2枚目として発表したアルバム「SECOND ALBUM」です。

●CURVED AIR / SECOND ALBUM
●カーヴド・エア / セカンド・アルバム


何だか良く分からんがカッコイイぞ、カーヴド・エア_b0054129_2382526.jpg
Tracks
1.Young Mother
2.Back Street Luv
3.Jumbo
4.You Know
5.Puppets
6.Everdance
7.Bright Summer's Day '68
8.Piece Of Mind




結構な知名度はあるけども、一流バンドと言えるほどの位置付けでもない、微妙な感じのバンド、カーヴド・エア。
サウンドの方も一聴しただけでは良いのかどうか分からん、なんか不思議な感じのサウンドやなーってのを私的には初めて聴いた時に受けました。
とりあえず実験的要素の目立つサウンドで、それは間違いなくクラシック出身の2人、モンクマンとウェイによるところが大きく作用している。
特にモンクマンはシシファス時代から実験的サウンドに取り組んでいたようなので、カーヴド・エアでもその流れで実験的サウンドを導入していたんでしょう。
そういう意味でカーヴド・エアの主導権を握ってたのはモンクマンって事になる。
演奏面でもVCS3シンセサイザーを早くから持ち込み、ギターも兼用でプレイしているモンクマンの色がバンド・サウンドの核なのだ。
そこにウェイのヴァイオリンによるクラシカルなスタイルと、紅一点ソーニャのヴォーカルが絡むというのがカーヴド・エアの大まかな特徴です。

で、私が最初に聴いた時、まず思ったのがソーニャのヴォーカルに対してです。
声量はえらい少なく、恐ろしいまでの素人臭いヴォーカルに度肝を抜かれました。
はっきり言って全然上手くないのだ。
でも、なぜか不思議と華のある存在感を漂わせているのだから、それはそれで凄いと思う。
しかも重ねて聴いていくと、このサウンドにはこのヴォーカルじゃないとアカンように思えてくるんだよね。
そういう意味では”ヘタウマ”の部類にソーニャのヴォーカルは入るでしょう。

って事で、もう一度カーヴド・エアの大まかな特徴を言うと、モンクマンの切れ味鋭い、いわば攻撃的なシンセと、ウェイのメロディアスなヴァイオリンとの対比が絶妙に絡むってのではなく、凌ぎ合うようにして絡み、そこに華はあるけど微妙なソーニャのヴォーカルが組み合わさるという、ミスマッチこの上ないものになってるクセに、なぜか聴いててカッコよく感じるサウンドってのが、正しい感じ。

なかなか万人受けはしないかも知れないが、機会があったら聴いてみましょう。
曲では「Back Street Luv」がイギリスで4位のヒットを記録しており、彼らの代表曲でもある。
あと、関係ないけどソーニャはポリスのドラマーだったスチュワート・コープランドの元・嫁さんで、コープランドもポリス以前にカーヴド・エアに在籍してました。
そういやエディ・ジョブソンもいたので、何気に凄いメンバーを輩出してるバンドだな。
by sy_rock1009 | 2006-04-19 23:14 | 洋楽アルバム・70's
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