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ベイカー・ガーヴィッツ・アーミー「進撃」
ガン、スリー・マン・アーミーを経たポール&エイドリアンのガーヴィッツ兄弟が、なんと
元クリームのジンジャー・ベイカーと結成したのが、ベイカー・ガーヴィッツ・アーミーという
トリオ・バンドであります。
今回はそんな彼らの74年のデビュー盤「BAKER GURVITZ ARMY」をちょこっと紹介なんですが、いかにもブリティッシュ・ハードって感じで非常に私好みでおます。

●BAKER GURVITZ ARMY / BAKER GURVITZ ARMY
●ベイカー・ガーヴィッツ・アーミー / 進撃


ベイカー・ガーヴィッツ・アーミー「進撃」_b0054129_21132752.jpg
Tracks
1. Help Me
2. Love Is
3. Memory Lane
4. Inside Of Me
5. I Wanna Live Again
6. Mad Jack
7. 4 Phil
8. Since Beginning




最強のブリティッシュ・ハード・ロック兄弟とも言えるポール&エイドリアンに、ジンジャー・ベイカーという手数の多い名ドラマー、さらにトリオ編成と来ればイヤでもクリームと比べられると思うんだが、案の定、当時はクリームと比較されたようだ。
しかも”第2のクリーム”ってな呼び声もあったようだが、リアル・タイムで知らない私にとってはそんな事はどうでも良い。
それにクリームって言うよりも、どっちかと言うとスリー・マン・アーミーに近いサウンドで、比べるんやったらスリー・マン・アーミーと比べた方が…って思うんだが、やっぱり知名度の違いでこうなったんでしょうね。

まあ、そんな事はともかく、このベイカー・ガーヴィッツ・アーミーはなかなかにして良い!
いきなり結論から言うと、ブリティッシュ・ロック・ファンならCDラックに収まっていないと
いけないんじゃないでしょうか。
基本的にクリーム時代同様、相変わらず手数の多いベイカーのドタバタ・ドラムに、エイドリアンのエッジの効いたハード・ギターを前面に押し出したようなサウンドは、スリー・マン・アーミーの延長線上のような感じであるが、オーケストレーションを導入したり、叙情的な感じもあったりで、終始ゴリゴリとハードに攻める一辺倒じゃないのが特徴。
前半はハードな曲が多く、2曲目の「Love Is」なんかでは、ベイカーお得意のヤケクソ・ドタバタ・ドラム・ソロをフューチャーしてて、エイドリアンのギターと絡まり、非常にカッコイイものになってます。
そして曲が進んでいくとハードなだけでなく、落ち着いた感じのロックもありで、なかなか聴き応えがあったりします。
そのあたりは後にハード・ロックから足を洗って、AORシンガーへの転向、ソングライター/アレンジャー、プロデューサーへと転身したエイドリアンの音楽的変化が、この時点から表れはじめてた証拠なんかも知れませんが、そこらも踏まえて聴くとさらに楽しめるかと思います。
アルバム全体としてのバランスは若干、中途半端な感じがするが、それでもブリティッシュ・ハード・ロック好きにはお薦めかな。

ちなみに次のアルバムからは専任ヴォーカルで元シャークスのスニップスと、ジャズ出身
キーボーディストのピーター・レマーが加入して5人編成になるし、かと思えば3枚目では
レマーが速攻で抜けて4人組になるので、トリオ編成でのベイカー・ガーヴィッツ・アーミーというバンドはこのファーストだけであります。
by sy_rock1009 | 2006-02-16 21:25 | 洋楽アルバム・70's
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