カテゴリ:洋楽アルバム・90's( 28 )
アナクロでも良いものは良い!
レニー・クラヴィッツの通算8枚目となるニュー・アルバムがついに完成したという事なんで、今回はその彼のアルバムでも取り上げてしまします。
まあ、ニュー・アルバムは完成はしたものの、発売はまだ来年2月の予定ですけど…。
とにかく今回はレニー・クラヴィッツの代表作で90年代屈指のロック・アルバムだと思う、彼の3枚目のアルバム「ARE YOU GONNA GO MY WAY」(93年)です。

●LENNY KRAVITZ / ARE YOU GONNA GO MY WAY
●レニー・クラヴィッツ / 自由への疾走


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Tracks
 1.Are You Gonna Go My Way
 2.Believe
 3.Come On And Love Me
 4.Heaven Help
 5.Just Be A Woman
 6.Is There Any Love In Your Heart
 7.Black Girl
 8.My Love
 9.Sugar
10.Sister
                      11.Eleutheria


さすがに最近は言われる事はなくなったけど、デビュー当時は”黒いジョン・レノン”なんて呼ばれ方をしていましたね。
確かに初期のレニー・クラヴィッツのサウンドはどことなくジョンっぽいところがあったし、何よりも本人がジョンが大好きという事なんで、ある程度、似てしまうのも無理ないかなーなんて思ってしまいます。

でも、よくよく聴くとジョンっぽいサウンド以外にも、ジミ・ヘンドリックスやその他モロモロが見えたりもするので、結局は昔のロックが大好きな人なんやなーってのが分かります。
その大好きなロックに、さらに70年代あたりのソウルやファンクなんかも好きなのが見えるので、それらのサウンドを上手く合わせたのが、レニー・クラヴィッツという人のスタイルだと思います。

そんなスタイルのおかげか最初は「何をそんな古臭い音楽をやってんねん!」というようにも思われたようですが、同じように70年代のロックが好きな私には逆にそれが新鮮やったね。
特に90年代からのアメリカではロックというジャンルに関してはドンドン腐った方向に行ってただけに、なかなかのインパクトがあったかな。
良い意味で時代を逆行してるようなサウンドで、ちょうどガンズ&ローゼズが出てきた時に似てる感じがしますね。
そう言えばスラッシュと仲が良いし、やっぱ共通するところがあるのかも。

という事で、そんな古き良きロックを含めた昔風のアナログ・サウンドを現代風にアレンジしたサウンドで出てきたレニー・クラヴィッツですが、この3枚目のアルバムであります「ARE YOU GONNA GO MY WAY」が大ヒットした事で、一気に人気を得ました。
特にイギリスではかなりヒットしたと思います。
逆にアメリカの方はそこまでバカ売れしたってほどではないけども、これはまあ、さっきも言ったようにロックというジャンルに関してはドンドン腐り始めてた国だけに、ある程度仕方ないと言えましょう。

しかしながら、レニー・クラヴィッツ本人はアメリカ人だったりしますけどね。
実は私も最初はイギリスを含めたヨーロッパで人気があって(もちろん日本でも)、音楽もイギリスっぽいロックという事で、てっきりイギリス人だと思ってました。

まあ、そんな事はともかくこのアルバムについて語る上でなくてはならない曲と言うと、何といってもやっぱりオープニング・ナンバーですね。
CMとかでも使われたりしてるので、だいたいの人は知ってると思いますけど、間違いなくレッド・ツェッペリンを連想させるリフに、男前な歌詞でテンション激上がりです。
PVの方も個人的には好きで、ロングのドレッドを振り乱しながらフライングVを持って「オレについて来るか?」なんて歌う姿はかなりのインパクトがある。
1枚目や2枚目のアルバムにはなかった完全無欠のロックン・ロール・ナンバーという感じで、今聴いてもやっぱりカッコイイですね。
ちょっと色んなところで流れすぎて飽きたという人もいるかも知れないですけど…。
もうひとつツェッペリンっぽい曲と言えば、「Is There Any Love In Your Heart」という6曲目も、かなりそれっぽい。
”愛ある日々を”なんていう邦題もそれっぽいし、こっちもヘヴィーなリフを主体になかなかカッコイイものになってますね。

でもバリバリのロックって感じのものはこの2曲だけで、あとはファンキーでソウルなものからレゲエっぽいものまで、いろんな音楽が入ってたりします。
しかも曲はどれもコンパクトに3分台、4分台が中心で、全体にテンポ良く聴ける感じ。
そういう意味でかなり聴きやすいと思うね。

他には2、4あたりも人気のある曲ですけど、個人的に5曲のアコースティックの簡単な刻みに、か細いヴォーカルで最後まで行くという「Just Be A Woman」も結構好きだったりします。
もちろん人気の2、4も好きですし、他にも良い曲はありますけどね。
そういえば、なんとか風で思い出したけど2曲目の「Believe」のPVは、そのまんま、映画「2001年宇宙の旅」でしたな。
でも、そんなん関係なく曲は最高ですけどね。
後半のギター・ソロがなかなかドラマティック。

とにかくアナクロと言われようが、もっと言うならパクリだと言われようが、やっぱり良いものは良いし、カッコイイものはカッコイイと思います。
まさにこのアルバムがそれなのだ。

という事で散々と流れまくった「Are You Gonna Go My Way」を最後のシメという事で…。
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by sy_rock1009 | 2007-10-26 00:13 | 洋楽アルバム・90's
ボン・ジョヴィの新しい第一歩
同じハード・ロックでも、この前のガンズがダーティーでちょっと悪っぽいイメージがあるのに対し、善良的なイメージがあるバンドと言えばやっぱりボン・ジョヴィでしょう。
というか、出てきた時は完全にアイドル扱いでしたけどね。
って事で今回はボン・ジョヴィの92年のアルバム「KEEP THE FAITH」です。

●BON JOVI / KEEP THE FAITH
●ボン・ジョヴィ / キープ・ザ・フェイス


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Tracks
 1.I Believe
 2.Keep The Faith
 3.I'll Sleep When I'm Dead
 4.In These Arms
 5.Bed Of Roses
 6.If I Was Your Mother
 7.Dry County
 8.Woman In Love
 9.Fear
10.I Want You
                            11.Blame It On The Love Of Rock & Roll
                            12.Little Bit Of Soul


今でこそボン・ジョヴィが好きな私ですけど、実は最初の頃、あんまり好きじゃありませんでした。

その理由はほとんどデフ・レパードの時と同じなんですけど、ハード・ロック・バンドというよりも、アイドル・グループ的な扱いがたまらんぐらいイヤやったんですよね。
確かにジョンやリッチーなんかはカッコイイからそうなっても仕方ないんかなーと思うけど、やっぱり70年代のあらゆる意味でヤバそうなロックが好きな私にとって、ボン・ジョヴィのように爽やかなのはちょっと違うなーと思ってたんですよね。
と言いながら曲自体は好きなのがあったりしたので、このへんはホント、デフ・レパードと同じような感じでもあったりします。

とまあ、そんなような状態がしばらく続いてたんですが、突然に私のボン・ジョヴィに対する考えをグラつかせたのが、今回の本題アルバム「KEEP THE FAITH」でした。
このアルバムを初めて聴いた時は正直まいった。
正確に言うとアルバム2曲目のタイトル・ナンバー「Keep The Faith」を初めて聴いた時まいった。
もう、ヤバイぐらいカッコイイと思ったね。

今までよりも凄味のあるジョンのヴォーカルやリッチーのギター・ソロはもちろん、曲そのものが明らかに過去のボン・ジョヴィとは違う。
重苦しい中にも鋭いキレがあるって感じですかね。
ボン・ジョヴィはボン・ジョヴィやけど、何て言うか全く新しいボン・ジョヴィというものを私的にこの曲で感じました。
と同時にボン・ジョヴィも変化を求めて新たな挑戦に出たんやなーと思ったりもしたね。
そういうところの姿勢が一気に私をボン・ジョヴィ好きにさせていきましたよ。

まあ、そのへんの変化は前作「NEW JERSEY」でのツアーの疲れや、メンバーのソロ活動、その末に起きた解散の危機という色んなゴタゴタを乗り越えた結果の変化と思うけど、とにかくボン・ジョヴィの新たな決意というものがビシバシ伝わってきます。
そのあたりは手を重ね合わせた暑苦しいまでの男汁全開ジャケット、それにアルバム・タイトルからもすぐに分かるけど、ジョン自身も髪を切ったりして、全てにおいて新しいボン・ジョヴィをスタートさせようとした、並々ならぬ強い信念を持って出来たものだと言えますね。

ですので、そんな強い思いを持って出来た結果からなのか、「Keep The Faith」という曲だけでなく、アルバム全体で今までのボン・ジョヴィとは違う重苦しさがあって、派手さの薄いものになってるので、聴き応えがあると感じる人が少ないかも?という欠点もこのアルバムにはあったりします。
そのあたりがグランジの時代に突入していたとはいえ、アルバム・チャートでも5位までという事になったのかも知れません。

でも、一曲一曲のクオリティはかなり高いと思うんですよね。
「Keep The Faith」はもちろん、「If I Was Your Mother」「Dry County」に、これまでのスタイルのような「In These Arms」と、どれも良い曲だと思います。
それに何といっても私的にボン・ジョヴィのバラードで一番だと思う「Bed Of Roses」があるんで、やっぱこのアルバムは最高だと思うんですよね。

これをきっかけにデビュー時には考えられへんかった事やけど、ライヴにも行ったりするようになってしまうぐらい私がボン・ジョヴィを好きになってしまったアルバムなんで、そういう思い入れが強いからってのもあると思うけど、このアルバムこそボン・ジョヴィの最高傑作だと私は今でも思ってます。

完全にボン・ジョヴィはここでアイドルではなくなったけど、そういう変化を求める姿勢は結構、私は好きですね。
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by sy_rock1009 | 2007-07-31 23:04 | 洋楽アルバム・90's
クランベリーズ「NO NEED TO ARGUE」
最近はドロレスのソロ・アルバムばっかり聴いてる私ですけども、そこで改めてドロレス・オリオーダンという人の素晴らしさを確認したわけであります。
それほど夢中にさせるほど良いソロ・アルバムですよ、マジで。
という事でクランベリーズ時代のアルバムを聴きかえしたりもしてるんですが、今回はそのクランベリーズが94年に発表した2枚目のアルバム、「NO NEED TO ARGUE」についてサラッと書いてしまします。

●THE CRANBERRIES / NO NEED TO ARGUE
●クランベリーズ / ノー・ニード・トゥ・アーギュ


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Tracks
 1. Ode To My Family
 2.I Can't Be With You
 3.Twenty One
 4.Zombie
 5.Empty
 6.Everything I Said
 7.The Icicle Melts
 8.Disappointment
 9.Ridiculous Thoughts
10.Dreaming My Dreams
                      11.Yeat's Grave
                      12.Daffodil Lament
                      13.No Need To Argue


クランベリーズって極端に言うとドロレス・オリオーダンがメインで他のメンバーはそのバックバンドって感じもあるんですけど、それぐらいドロレスの存在感は大きいんですよね。
そう、まるでイデオンのように大きい。
すべての曲を作詞するのは当然ながら、作曲の方も担当をし(こっちは共作もある)、演奏面でもエレクトリック、アコースティック・ギターを弾き、キーボードまで弾くという、まさにクランベリーズの中心ではあるんですけど、やっぱりドロレスの大きい存在感を示す一番の要因をと言うと、それはもちろん”声”しかありません。
基本的に凄い澄んだ声なんですけど、曲によっては甘い声で撫でるように歌ったり、ヘヴィーにロックしたりと、とにかく色んな歌声を高音から低音までドロレスは独特のひっくり返るような裏声と共に聴かせます。

やっぱりこの声があってのクランベリーズなんですよね。

もちろん曲自体も良いです。
このアルバムでは全体的に澄んだようなメロウな曲が多いんですけど、どれも聴きどころの多いものになってますね。
それにアイルランドのバンドでドロレス自身もアイルランド出身なだけあって、ちょっとケルトっぽいのも入ってたりして、ゆったりした曲中心とはいえ、なかなか飽きない内容になってます。
まあ、デビュー・アルバムにあったクランベリーズの代表曲、「Dreams」「Linger」が好きなら、そのままの流れで聴けますね。

そんな基本的にデビュー・アルバムの流れのままで来てる感じのアルバムですけど、1曲だけちょっと異質なほどヘヴィーな曲が入ってるのも、このアルバムのおもしろいところかな。
4曲目の「Zombie」がそうなんですけど、私の中でこの曲が一番好きなクランベリーズの曲だったりします。
ドロレス本人はあんまりこの曲の事を好きじゃないみたいですけど、この重苦しさと、いつも以上にひっくり返ったドロレスのヴォーカルがとにかくカッコイイ。

やっぱりドロレスは最高ですよ。

ちゅうわけで「Zombie」です。
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by sy_rock1009 | 2007-06-17 01:33 | 洋楽アルバム・90's
マジとジョークの絶妙さ、シルヴァー・サン
70年代のこれぞブリティッシュ・ロックというコテコテのものが一番の大好物な私ですけど、ちょっと軽めで力の抜けたロックやポップも、それもまたイギリスらしいなーって感じで好きやったりします。
とりあえず異様なまでのブリティッシュ好きってトコですね。
で、今回は力の抜けた軽めのポップ/ロックの方であるアルバムを紹介しやす。
という事でシルヴァー・サンが98年に発表した2枚目のアルバム「NEO WAVE」です。

●SILVER SUN / NEO WAVE
●シルヴァー・サン / ネオ・ウェイブ


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Tracks
 1.Cheerleading
 2.I'll See You Around
 3.Would've If I Could've
 4.Too Much, Too Little, Too Late
 5.Scared
 6.There Goes Summer
 7.Sharks
 8.The Prophet On The Prarie
 9.Mustard
10.Pixie, Pixie
                      11.Hey Girl Friend
                      12.Ways Of Love
                      13.The Promised End
                      14.Only A Girl
                      15.Special Powers
                      16.Fire & Blood
                      17.Patients
                      18.Dead End


どれぐらいの人がシルヴァー・サンというバンドを知ってるのかは分からんけど、このバンドを率いるジェームス・ブロードはなかなか良いセンスしてるやん!と私は思います。
ビートルズ、チープ・トリック、それにトッド・ラングレンなんかが好きで、他にも色んなバンドから影響を受けてるジェームスですが、それらバンドのポップな部分を上手い具合に表現している感じがするんですよ。
そこらのポップ・センスがシルヴァー・サンの魅力なんじゃないでしょうか。

とりあえずこの時期には既にブリット・ポップ・ブームは終わってたけども、そのブームを鼻で笑うかのような、ある意味ちょっとバカにしたようなポップさと、そうかと思えばマジに聴かせるロックやポップがあったりで、そのへんのマジとジョークの距離感が絶妙。
あと、曲のスピード感や分かりやすさも結構良い感じで、これぞイギリスのポップっていうものになってますね。
ライナーには”サーフ・ポップ”と書かれてますけど、なんとなくわかる言葉のような気がします。

オープニングの「Cheerleading」からそのポップさが出ていて、激しいドラム・ロールに始まり、そこから一気に突っ走る感覚はなかなか爽快です。
2曲目「I'll See You Around」はシングルにもなってたので知ってる人もいるかもですけど、ミドル・テンポのめちゃくちゃキャッチーなポップです。
このアルバムで1,2の楽曲ですね。
他にも良い曲があって、スピード感のあるポップなものだけでなく、ちょっと哀愁のある部分もあったりで、全体的にかなり聴きやすい、
思わず一緒に口ずさんでしまう曲がズラッと並んでます。
それっていうのもジェームスのポップ・センスもあるけども、声そのものにもある気がする。
結構良い声してると私は思うんですよね。

そんなジェームスのヴォーカルを一番堪能できるのが4曲目です。

この「Too Much, Too Little, Too Late」という曲は、言わずと知れたジョニー・マティスとデニース・ウィリアムスの全米NO.1になったデュエット・ナンバーなんですけど、その曲をいつものジョークさはなくマジでカバーしています。
しかも、なぜか私はオリジナルの方もCDで持ってるんですけど、はっきり言ってオリジナルよりも断然カッコイイ出来で歌ってます。
とにかくカッコイイ。
ただでさえ名曲やのに、こんなカバーのされ方したら反則としか言いようがない。
それにこのヴォーカルでのジェームスは、どことなくジョン・レノンっぽいところもポイント高いですしね。
見た目もメガネをかけてるからって訳じゃなく、ちょっとジョンに似てるかも?

まあ、実際には全然ジョンとは違うけど、とりあえずシルヴァー・サンのジョークな中にあるマジさ加減はなかなか良いと思います。
って事でマジな方の「Too Much, Too Little, Too Late」を貼っておきますけど、なんか終わりがブチっと切れてるので、もっそ中途半端…。
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by sy_rock1009 | 2007-05-27 22:05 | 洋楽アルバム・90's
俺はチェンジングマン!
今年一発目のアルバム紹介は何にしよかなーって事で、去年と同じく干支に絡んだジャケットのアルバムにしようと思ったわけですが、イノシシが出てるジャケットが思いつかんかったので、ここはやっぱりポール・ウェラーのボックスセットの流れそのままに、兄貴の最高傑作と言われてるソロ・アルバムをやっちゃいます。
という事で、ポール・ウェラーのソロ3作目となる95年の「STANLEY ROAD」です。

PAUL WELLER / STANLEY ROAD
●ポール・ウェラー / スタンリー・ロード


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Tracks
 1.The Changingman
 2.Porcelain Gods
 3.I Walk On Gilded Splinters
 4.You Do Something To Me
 5.Woodcutter's Son
 6.Time Passes
 7.Stanley Road
 8.Broken Stones
 9.Out Of The Sinking
10.Pink On White Walls
                      11.Whirlpool's End
                      12.Wings Of Speed


誰だって自分が大好きなアーティストやバンドに対しては猫まっしぐら的に正当な評価が出来ない事ってあるかも知れませんね。
私の場合もジョン・レノン、ビートルズ、ピンク・フロイド、レッド・ツェッペリン、ストーンズ、
イーグルスあたりはそれに当たる感じがするかな。
そして、このポール・ウェラーという人に対しても結構、猫まっしぐらになってしまいます。
やっぱカッコええもんなー!
見た目のカッコ良さは当然やけど、ちょっと突っ張った言動や態度もカッコイイ。
もちろん音楽の方もカッコ良くて、ジャム、スタイル・カウンシル、そしてソロと曲のスタイルはそれぞれ違ってても、どの時代もとにかくカッコイイ!

とまあ、私の中でポール・ウェラーという人は常に”カッコイイ兄貴”なわけですけど、そんな兄貴のソロ期のアルバムの中で、今でも最高傑作と言われたりするのが前置きが長くなってしまったけども、この「STANLEY ROAD」ってアルバムなのだ。
”スタンリー・ロード”ってのは兄貴が育った街の通りの名前で、子供の頃に遊んでいた場所のようですけど、原点回帰の意味もあってこのタイトルにしたんかなーと私は勝手に思ってます。
と言うのも最初のソロ・アルバムは結果的には失敗で、次のアルバムも少しはマシやったけどもやっぱりイマイチという評価やったので、純粋にロックが好きやった自分を思い出す意味と、一念込めたアルバムを作ってやろうという意気込みなんかがあって、このタイトルにしたんじゃないでしょうかね。
まあ、実際の理由とかはここでは置いといて、とにかく並々ならぬ気合を入れて作ったアルバムという事には違いないでしょう。

で、結果としてそんなポール・ウェラーの気合に満ちたこのアルバムは見事大成功となって、イギリスで10年ぶりの1位になっただけでなく、1年以上もチャートのトップ10以内に居座る驚異のロング・セールスを記録した物になっております。
とにかく凄いアルバムなのだ。
まず最初の「The Changingman」があらたな決意表明と言わんばかりに気合の入った曲で、兄貴のテーマ・ソングと言っても良い曲でしょう。
この曲を基本に全体的にソウルフルなロックがアルバムを占めてて、どっちかと言うとスタジオ・ライヴのようなノリの良さがアルバムを通して漂ってます。
だから聴き始めは意外と一辺倒な感じで単調に思うかも知れんけど、何回も聴いていくと、色んな味が楽しめるようになっていくので、これから聴こうって人は何度か続けて聴く事を薦めてみたりします。
それにヘヴィーなロックだけでなく「You Do Something To Me」での哀愁あるスロー・ナンバーが、かなり絶妙にアルバムに溶け込んでるのもポイントが高い。
ラストの情感のあるヴォーカルで締める「Wings Of Speed」なんかも、綺麗なスロー・ナンバーでかなり良いんです。
これらのスローな曲があるから余計にそれ以外のロック・ナンバーが生きてくる感じ。
骨太で熱い中にも肩の力が抜けたラフさがあるってところかな。
とにかく聴けば聴くほど、このアルバムの良さが分かると思います。
ソロ時代のポール・ウェラーを聴くなら迷う事なく、私はこのアルバムを薦めますね。
次の「HEAVY SOUL」も良いんですけど、ちょっとこっちはより重さが目立つので、やっぱりまずは「STANLEY ROAD」からでしょう。

って事で、機会があれば聴いてみてはどうかと。
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by sy_rock1009 | 2007-01-07 22:11 | 洋楽アルバム・90's
ロックとバラードの間を揺れ動く、ブライアン・アダムス
意外と思われるかも知れんが、ブライアン・アダムスが結構好きな私。
こういう暑苦しいタイプは苦手なはずなのに、なぜかこの人は昔から大好きなのだ。
そんな事で今回はブライアン・アダムスが96年に発表した「18 TIL I DIE」です。

●BRYAN ADAMS / 18 TIL I DIE
●ブライアン・アダムス / 18 TIL I DIE


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Tracks
 1.Only Thing That Looks Good On Me Is You
 2.Do to You
 3.Let's Make A Night To Remember
 4.18 Til I Die
 5.Star
 6.(I Wanna Be) Your Underwear
 7.We're Gonna Win
 8.I Think About You
 9.I'll Always Be Right There
10.It Ain't A Party...If You Can't Come Round
                           11.Black Pearl
                           12.You're Still Beautiful To Me
                           13.Have You Ever Really Loved A Woman?
                           14.Hey Elvis


カナダが生んだ最高のロック・スターがこのブライアン・アダムスですね。
でもヒット曲はバラードが多く、NO.1を獲得した4曲もすべてバラードで、おまけにいずれも映画に使われた曲から”サントラの帝王”とか”サントラ職人”ってな呼ばれ方もしたりで、ロックン・ローラーのブライアン・アダムスというイメージよりもバラード・シンガーとしてのブライアン・アダムスのイメージがどうしても強いです。
思えばブライアンの出世作となった83年のアルバム「CUTS LIKE A KNIFE」からの第一弾シングル「Straight From The Heart」もバラードで、彼にとって初めてのヒット・シングルとなったって事でも、やっぱそういうバラード・シンガーというイメージになるのもしゃーないように思う。

ちなみにその4曲のNO.1と使われた映画はそれぞれこんな感じ。

「Heaven」…映画「ナイト・イン・ヘブン」
「(Everything I Do)I Do It For You」…映画「ロビン・フッド」
「All For Love」…映画「三銃士」
「Have You Ever Really Loved A Woman?」…映画「ドンファン」

となってるが、どれも珠玉のバラードになっている。
特に「(Everything I Do)I Do It For You」はバカ売れで、イギリスでは16週連続1位というギネスにも載ったほど大ヒットしたってのは有名ですね。
今でもイギリスでは結婚式でかけられる定番の曲らしいし。
「All For Love」もロッド・スチュワート、スティング、そしてブライアンという濃すぎる3人のデュエットが話題になりました。
とにかくどれも良い曲なんだが、ただ1つ言えるのは「ドンファン」以外の3つの映画は
クソおもんないって点でしょうかね。

で、唯一良かったジョニー・デップ主演の映画「ドンファン」の主題歌に使われた曲「Have You Ever Really Loved A Woman?」が収録されてるのが、このアルバム「18 TIL I DIE」なんですよ。
”死ぬまで18歳”っていう、何かストーンズの「IT'S ONLY ROCK'N ROLL」に通じるような、ダサかっこいいタイトルが実に良いですね。
永遠のロック小僧を宣言し、やっぱりオレはロックが好きなんだ!という事を恥ずかしげもなく言ってのけるブライアンは、ある意味カッコイイと思うよ。
そのタイトル曲「18 Til I Die」や、このアルバムの第一弾シングルであるオープニング・ナンバーの「Only Thing That Looks Good On Me Is You」なんかの軽快で明るいロックが良い感じでアルバムに収まってます。
やっぱバラードも良いけど、こういうロックの方がブライアンらしい気がします。
そういう意味でもこのアルバムはブライアン・アダムスという人が、やっぱりロックン・ローラーなんだという事を感じさせてくれるものでありますよ。

アルバム・セールス的にアメリカではこれ以降イマイチな状況になってしまうが、それはアメリカの音楽状況が終わってるだけで、それとは対照的にイギリスでは今もそれなりの人気がある。
これからもイギリスを拠点にこのアルバムのようなロック・アルバムを出して頑張ってもらいたいですね。

と言いながら、やっぱり人気があるのは「Let's Make A Night To Remember」「Star」のようなバラードなんですけどね。
う~ん、このへんはブライアンにとって辛い感じでしょうねー。
でも、やっぱりしゃーない感じもあるし、どうも微妙やなー。
そういう私もあのハスキー・ヴォイスから繰り出す極上のバラードを、またお願いしますという気持ちがありますからね。

何だかんだ言ってブライアンにはバラードが合うって事になるんやろなー。

って事で、最後に「Have You Ever Really Loved A Woman?」をどうぞ。
このスパニッシュ・ギターは私も大好きな天才パコ・デ・ルシアが弾いてます。
やっぱこの人のフラメンコ・ギターはかっちょええなー。



何か映画の方もまた観たくなってきた。
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by sy_rock1009 | 2006-08-09 00:17 | 洋楽アルバム・90's
最高に落ち着ける一枚です
90年代後半に女性ミュージシャン達によるツアーの”リリス・フェア”を主宰した事でも有名なカナダ出身の女性アーティストと言えばサラ・マクラクランなんですけど、ブリティッシュ・ロック狂の私もこの人の声はかなりのお気に入りで好きなんですよねー。
って事で今回は彼女が97年に発表した4枚目のアルバム「SURFACING」です。

●SARAH McLACHLAN / SURFACING
●サラ・マクラクラン / サーフィシング


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Tracks
 1.Building A Mystery
 2.I Love You
 3.Sweet Surrender
 4.Adia
 5.Do What You Have To Do
 6.Witness
 7.Angel
 8.Black & White
 9.Full Of Grace
10.Last Dance


基本的に”歌姫”って言葉は大嫌いなんやけど、彼女に対しては違和感なく使えるかな。
それぐらいこの人の声は澄んだ良い声をしてます。
音域はそれほど広くないけど、そんな細かい事はどうでもええと思わすだけの力を持ってるんですよね、このサラ・マクラクランという人の声は。
また裏声の使い方も綺麗で同じ女性ヴォーカリストでもアラニス・モリセットやクランベリーズのドロレス姉さんのような攻撃的なヴォーカルはなく、終始、どの曲もなごみ系。
そして、癒し系。
だからとっても聴きやすい。

それにギターを弾き、ピアノも弾き、曲も作るという、多彩な面もあるので、だからリリス・フェアも成功させる事が出来たんでしょうね。
それだけこの人を慕う女性ミュージシャンが多いって事です。
間違いなくこの時代の女性シンガー・ソングライターのトップって言えるでしょう。

で、そのトップに立つきっかけになったのがこの「SURFACING」ってアルバムです。
アルバム・チャートで2位、シングルでも「Adia」の3位を最高に、他にもヒット曲があるし、他の曲も完成度は高いので、これはまぎれもない名盤だと思いますよ。
有名な曲は「Adia」「Building A Mystery」「Sweet Surrender」、それと
映画「シティ・オブ・エンジェル」にも使われた「Angel」の4つだと思いますけど、どれも澄んだ延びのある声で、めちゃ良い。
私はロックやブルーズを聴く時は無性にブランデーを飲みたくなってしまうが、こういう癒し系の声を聴くと無性にコーヒーを飲みたくなってしまう。
コーヒーを飲んでこういう曲を聴くとリラックス効果倍増ですよ。
とにかくそれぐらい良い声と良い曲がアルバムを占めてます。

90年代版、キャロル・キングの「Tapestry」という表現をされるのも納得の出来です。
これは癒されたい人に特にお薦めですね。
機会があればどうぞ。

それと私が一番好きな曲は何と言っても「Adia」なんですけど、この10年以上、ビルボードのシングル・チャートで上位に来る曲って、しょーーーーーもない曲が大半やのに、こういう「Adia」のような珍しくマトモな曲が、トップ10内をウロウロしてるのが珍しいなーと思ったんですよね。
で、そう思ってるうちにこの曲が気になって、気付いたらえらいハマッてました。
だから今でも私の中には”サラ・マクラクラン=Adia”というイメージになってしまう。

まあ、それぐらい「Adia」がめちゃめちゃ好きんなんですわ。
良ければ聴いて下され!

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by sy_rock1009 | 2006-07-27 21:25 | 洋楽アルバム・90's
苦しさと優しさの交響曲
ザ・ヴァーヴは90年代のブリティッシュ・ロックを代表するバンドに違いないんですけど、日本での人気はそんなに高くはないって感じでしょうか?
オアシスのギャラガー兄弟が大好きっていう事ぐらいしか、ひょっとして知られてないような気もするけど、とにかく今回はそのザ・ヴァーヴの3枚目でありラスト・アルバムでもある97年のアルバム「URBAN HYMNS」なんかどうでしょう。

●THE VERVE / URBAN HYMNS
●ザ・ヴァーヴ / アーバン・ヒムス


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Tracks
 1.Bittersweet Symphony
 2.Sonnet
 3.Rolling People
 4.Drugs Don't Work
 5.Catching The Butterfly
 6.Neon Wilderness
 7.Space And Time
 8.Weeping Willow
 9.Lucky Man
10.One Day
                      11.This Time
                      12.Velvet Morning
                      13.Come On


とりあえずヴァーヴってバンドは良くも悪くもヴォーカル、リチャード・アシュクロフトのワンマン・バンドなんですけど、この人がどれだけ本気になれるかどうかで、ヴァーヴの音楽性だけでなくバンド活動にも速攻で影響を与えます。
実際、前作「A NORTHERN SOUL」を作った後は、精も根も尽き果てたかのように、ちょっとした無気力状態のヘロヘロ状態で、バンドもそのまま解散状態となってしまった。
そんなボケーッとしたリチャードを救ったのがオアシスのノエル・ギャラガーで、彼に捧げる「Cast No Shadow」って曲を作ったり、社会復帰のきっかけになればとオアシスのアメリカ・ツアーに連れ出したりと、何とかもう一度ヤル気を出させようと力を尽くしたんですよね。
友達同士ってのもあるけど、それだけ才能のあるリチャードをこのまま埋もれさす訳にはイカンとノエルは思ったからなんでしょうね~。
やっぱ持つべきものは友達やなーって思えるエピソードで、キン肉マン並みの友情パワーを感じます。

で、そんなノエル達の努力の甲斐があってか、再びヤル気の起きたリチャードがヴァーヴの復活作として出したのが、この「URBAN HYMNS」ってアルバムであります。
まず何といっても「Bittersweet Symphony」ですよ。
ヴァーヴの復活を高らかに宣言するようにアルバムに先駆けて飛び出したこのシングルは、90年代のイギリスで屈指の名曲と言われてるもので、チャートの方もいつまで居座んねんってぐらい、トップ10以内に留まり続けてました。
オアシスのリアムもどえらい気に入りようで、初めて「Bittersweet Symphony」の音源を手に入れた時は、そのまま連続で30回も聴いたっていう話もあります。
おかげでそれまでの日本ではイマイチ知名度のないヴァーヴも、このリアムのエピソードのせいもあってか、食い付く人がいたように思う。
リアムの事やから間違いなく何も考えんと30回連続で云々…って事を言ったと思うけど、これが意外とヴァーヴの宣伝活動になってたって事でしょうか。

でも、確かにこの曲は素晴らしい曲なんだよなー。
ヴァーヴってもともと、チョビッとサイケがかったギター・バンドというイメージで見られてたのに、この曲はもちろんアルバム全体としてが、繊細で綺麗なメロディーの応酬ってものになってます。
言うなればこのアルバムは”聖歌集”って感じ。
まあ、だからアルバム・タイトルが”URBAN HYMNS=都市の聖歌”ってなってるんですけどね。
で、その中でも代表的なのがこの「Bittersweet Symphony」ってわけ。
ビデオ・クリップの方はめちゃめちゃおもろいけど、曲は壮麗なまでのシンフォニック・サウンドで、聴いた後もポワーンと余韻が残ります。
しかも聴けば聴くほど、この曲の良さが分かるよ。
間違いなくこのアルバムの目玉ですね。
全体的に派手さはなく、おとなしいバラードばっかりで、ひょっとしたら物足りんと思うかも知れんけど、他にも「Drugs Don't Work」「Lucky Man」なんて名曲もあるので、是非、お薦めしたい一枚ではありますね。
バラード好きな人には特に。

ちなみに私が大好きなのは2曲目の「Sonnet」です。
はっきり言って「Bittersweet Symphony」よりも断然好き。
リアムじゃないけど、この曲だけ繰り返し聴きまくったぐらいにお気に入りの曲なのだ。
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by sy_rock1009 | 2006-07-05 21:14 | 洋楽アルバム・90's
90年代の隠れた名盤かな?
イギリスはマンチェスター東部出身のジェイミー・ハーディング率いるマリオンというバンドの事をどれだけの人が知っているのかは謎やけど、90年代の半ばから後半にかけて、なかなかにしてマニアックな人気を誇っておりました。
ひょっとしたらイギリスよりも日本での方がそういう人が多かったかも?
って事で、今回はマリオンの2枚目のアルバム「THE PROGRAM」(98年)です。

●MARION / THE PROGRAM
●マリオン / ザ・プログラム


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Tracks
 1.The Smile
 2.Miyako Hideaway [Full Length Mix]
 3.Sparkle
 4.Is That So?
 5.What Are We Waiting For?
 6.Strangers
 7.The Powder Room Plan
 8.The Program
 9.All Of These Days
10.Comeback


マリオンはジェイミー・ハーディング(vo)、フィル・カニンガム(g)、トニー・グランサム(g)、ニック・ギルバート(b)、ムラッド・ムーサ(dr)という5人からなるバンドなんですけど、このアルバムの時点でもジェイミーはまだ22歳と結構若いバンドです。
でも若いからと言って音はしっかりとしてるし、なによりジェイミー・ハーディングのヴォーカルは特筆すべきものがありますよ。
ハイトーンでしなやか、裏声の使い方も上手くて、ちょい妖艶な声をしております。
やっぱこのヴォーカルなくしてマリオンは語れない!
感じで言うとマリオンに少し遅れてデビューしたマンサンのヴォーカル、ポール・ドレイバーに歌い方も声も似ている。
ポール・ドレイバーの方がほんのちょっと粘りっこい歌い方だが、裏声の感じとかも共通するものがあるし、お互い自己破壊的な雰囲気も似ていますね。
だからマンサンが好きやった人はマリオンも恐らく気に入ると思いますよ。

それにサウンドも似た感じがある。
どっちも繊細さとダイナミックさを兼ね備えたところや、ギターの疾走感といったところが、しなやかなヴォーカル同様、共通するものがあるよ。
とにかくマリオンとマンサンは共通点が多い(気がする…)。

だた、このマリオンの2枚目ではサウンド面でちょっと違いが出てます。
それは間違いなくジョニー・マーによってなんですが、このアルバムのプロデュースだけじゃなく、ギターやキーボードでの参加もしているので、1stよりも音に断然厚みが出てる。
プロデューサー自らプレイヤーとして加わるってのは、なかなか珍しい事やけども、それだけジョニー・マーが本気やったという証拠なんでしょうね。
それにメンバーもマンチェスターの先輩である、ザ・スミスの大ファンのようだし、ジョニー・マーがプレイヤーとして参加する事はかなり嬉しかったんじゃないでしょうか。

もともと演奏能力はそれなりに高かったマリオンですけど、そこにあのジョニー・マーが加わったサウンドは間違いなくマリオンにとってプラスとなっていますね。
派手さはないけど、音の一つ一つにキメの細かさがでているような美メロで、全編に渡ってなかなか聴き応えがあります。
やっぱマリオン最高ッス!
ここらへんのマリオンの良さは先行シングルとなった「Miyako Hideaway」を聴くだけでも十分に分かりますよ。
シンプルな構成なんですけど、起伏のあるサウンドが素晴らしく、そこにジェイミー・ハーディングのしなやかで表現力の高いヴォーカルが絡んだこの曲は、もう鬼に金棒状態。
こりゃ、たまらんわ!
アルバム全体としてはちょっと単調な部分もあるけど、それでも良いアルバムと思うね。

惜しくもこのアルバムの後に解散してしまったが、機会があれば聴いて欲しいですね~。
でも、とっくの昔に廃盤となってる代物なんですけど…。
ちなみにフィル・カニンガムはその後、ニュー・オーダーに加入してますよ。
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by sy_rock1009 | 2006-06-14 21:43 | 洋楽アルバム・90's
わがままギタリストとは言わせない!
スウェードのギタリストとして衝撃のデビューを飾ったバーナード・バトラーですけど、ブレットとすったもんだがあって脱退、その後も紆余曲折のあった彼が、ついに満を持して98年に発表したのが「PEOPLE MOVE ON」っていう、初のソロ・アルバムであります。
と言いながら、誰も組んでくれる人がいなくなったから、仕方なく一人でやりました説
ってのが、バーニーのファンには考えとしてあったりして。
まあ、それ私ですけどね…。

●BERNARD BUTLER / PEOPLE MOVE ON
●バーナード・バトラー / ピープル・ムーヴ・オン


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Tracks
 1.Woman I Know
 2.You Just Know
 3.People Move On
 4.Change of Heart
 5.Autograph
 6.You Light the Fire
 7.Not Alone
 8.When You Grow
 9.You've Got What It Takes
10.Stay
                     11.In Vain
                     12.I'm Tired


ストーンズのキースがジョージ・ハリスンへの追悼コメントとしていくつかの言葉を残してますけど、その一つにこんな感じのがありました。
「ジミ・ヘンドリックスとかエリック・クラプトンみたいな連中がいるけど、それとは別にバンドと一緒に上手くやっていけるギタリストってのがいるんだ。まさにジョージはそういう男だったんだよ。俺にとってはそういうギタリストの方がよっぽど凄いと思うね。」って感じの事を言ってたと思う。
ジョージのギターにはキースも影響を受けていただけあって素晴らしくカッコ良いコメントですけど、そういう意味でバーニーさんは全然凄いギタリストじゃないのかも?

何しろスウェード時代はヴォーカルのブレット・アンダーソンとの批判合戦の末に、2ndアルバム完成間近ってところで脱退し、その後、多くの人と共演するもパッとせず。
それから元シーヴスのヴォーカリストだったデヴィッド・マッカルモントとマッカルモント&バトラーとして96年に結構良いアルバムを発表したが、これまたマッカルモントのバーニーに対する批判に始まって、結局はおしまいに。
さらにザ・ヴァーヴに加入するも正式にレコーディング参加する事なく、たったの1週間で、ハイ、さようなら。
キースの言った事とはまさに逆の、全然バンドと上手くやっていけない人であります。

でも音楽を聴くにあたって、そんな誰と喧嘩したとか、バンドでこんな揉め事があったとかは、基本的にはどうでも良いってのが実際の話。
やっぱ曲が良いかどうかが一番重要です。
そういう意味では、エゴが強く、すぐトラブルを起してしまうという、ちょっと誤解の目で見られがちなバーニーさんですけど、この人の音楽センスや奏でるギターは常に最高ですよ。
当然、このアルバムにおいてもね。

まず、やっぱ一番の注目はバーニー自らヴォーカルをとってる点でしょう。
スウェード時代にはブレットから”歌えないシンガー”と言われてましたが、実際、私もどんな声してんのやろ?とか、ちゃんと歌えるんやろか?ってな事を思ってましたが、開けてビックリ、良い声してますがなアンタ。
一流のギタリスト&ソングライターは、ヴォーカリストとしても一流やったってのを、このアルバムで初めて証明してみせる事に成功しましたね。
そんな素晴らしいヴォーカルにバーニーお得意の艶っぽいギターと、ストリングスを効果的に使用した構成が中心で、全体的にはおとなしめの曲が多いが、それでも良いアルバムに仕上がってると思います。
なかでも一番のお薦め曲が「Not Alone」です。
もうこれしかない!
大げさとも言えるストリングスに始まり、終始バックでそこはかとなく鳴っているギター。
そして2分25秒あたりから約20秒間ほど続く必殺のギター・ソロがカッコ良すぎ!
スウェード時代に「So Young」等で聴かせてたギターが、ここに蘇った感じです。
「だけど孤独じゃないぜ、最近は」と力強く歌ってるのも、過去のいざこざを振り払ったバーニーの心境が見てとれる歌詞も大変よろしい。
ファンならグッと来るポイント間違いなしです。
もう、文句なく超名曲ですよ、コレは。

でも、他の曲は「Not Alone」ほどギターが目立つことはないし、おとなしいのが揃うので、実を言うとアルバム全てが聴きどころって訳じゃあないんだな。
極端に言うとこの曲の為だけにアルバムは存在するって感じ。
「Stay」なんかも悪くはないけど、やっぱ「Not Alone」のような劇的さはないので、ちょっと印象として弱い。
そこんところがアルバム全体としてちょっと物足りないので残念な感じではある。
それに聴き込むと、やっぱり良いヴォーカリストと組んだ方が、よりバーニーのギターにしろ、ソングライティングにしろ、らしさが発揮できるような気もするかな。
なのでファン以外には厳しいアルバムなのかも。

それでも「Not Alone」だけは万人にも受け入れられるであろう曲だと思う。
やっぱこの曲、最高だわ。
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by sy_rock1009 | 2006-05-28 21:20 | 洋楽アルバム・90's