カテゴリ:洋楽アルバム・70's( 93 )
No more of that jazz
ちょっとマニアックなアルバムばっかりも何なんで、たまにはメジャーどころのアルバムでも私なりにではありますけど書いてしまいます。
という事で今日はいきなりの直球ド真ん中クラスのメジャーどころであるクイーンなんですけど、そのクイーンの78年のアルバム「JAZZ」でございます。

●QUEEN / JAZZ
●クイーン / ジャズ


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Tracks
 1.Mustapha
 2.Fat Bottomed Girls
 3.Jealousy
 4.Bicycle Race
 5.If You Can't Beat Them
 6.Let Me Entertain You
 7.Dead On Time
 8.In Only Seven Days
 9.Dreamer's Ball
10.Fun It
                      11.Leaving Home Ain't Easy
                      12.Don't Stop Me Now
                      13.More Of That Jazz


確かに今回取り上げるバンドは超メジャーなクイーンではあるけども、よりによってアルバムの方は「JAZZ」かよ!と、長年のクイーン・ファンの人に突っ込まれそうですな。
ファンの間では最高傑作と言われてる「QUEENⅡ」か、あるいは20世紀を代表する名曲「Bohemian Rhapsody」が収録されてる「A NIGHT AT THE OPERA」、それか80年代の半ば以降やったら「A KIND OF MAGIC」やったり、実質的なラスト・アルバムの「INNUENDO」あたりなんかが特に人気のあるアルバムかとは思うんですよね。

だからクイーンで一番好きなアルバムは?と聞かれても「JAZZ」と答える人はそんなに多くはないのかも知れんけど、実は私こそが「JAZZ」と答える人だったりします。
やっぱ、ちょっとひねくれてるかなー?
でも、私が一番最初に聴いたクイーンのアルバムがこの「JAZZ」なんで、どうしても思い入れも強く一番好きなアルバムとなってしまうんですよねー。
確かに「QUEENⅡ」とかもスッゲー好きですけどね。

そんな訳で私が大好きな「JAZZ」なんですけど、とりあえずオープニングからして強烈なインパクトで、いきなりグッとアルバムに引き込まれてしまいます。
他のバンドでもそうやけどクイーンの場合は特にそうで、どのアルバムでもオープニングはノリが良く個性の強いナンバーでインパクトを与えるってのが多いけど、このアルバムのオープニング「Mustapha」はそんなクイーンの歴代オープニング・ナンバーの中でもアクが強すぎるアラビア~ン調のロックになっている。
歌詞には”Not in English”って書かれてるからどんな曲なんかと思ったら、いきなり「イ~~ブラヒ~ム」ってアラビア語で歌って何の事か分からんし、ブライアンのギターも唐突にアラビアチックなフレーズで畳み掛けてくるしで、とにかく良く分からん。
でも一つだけ分かるのは、それでもこの「Mustapha」って曲がめちゃくちゃカッコイイって事だったりします。
同じアラビア調の曲でもレッド・ツェッペリンの「Kashmir」みたいに緻密な感じはなく、とりあえず勢いだけで突っ走ってみましたって感じがカッコよすぎる。
色んなスタイルの音楽を作る、ある意味、節操のないところもクイーンの魅力かと思うけど、この曲もそんなクイーンの節操のないところが良い具合に出てますね。
とにかくカッコイイ!

でも他にもカッコイイ曲がこのアルバムにはあって、続く「Fat Bottomed Girls」は初期から続いてたクイーンらしいロック・ナンバーになってますね。
そこらへんは初期の頃だったプロデュ-サーとこのアルバムで再び手を組んだ影響かも知れんけど、馴染みやすい曲ですよ。
馴染みやすいと言えば「If You Can't Beat Them」もそれに当たる、軽快なロック・ナンバーになってます。
この2曲はかなり聴きやすいですね。

また同じロック・ナンバーでも4,6,7、12あたりは力の入ったロックになってますね。
4と12はシングルにもなっててテレビなんかでも良く流れるから説明不要やけど、6,7あたりは典型的なアルバムの中の佳作って感じで、小気味の良いロックなんですよね。
特に7の「Dead On Time」は終始走りっぱなしで、メンバー全員がやたら攻撃的に攻めてる、めちゃ渋いハード・ロックになってます。
最後はカミナリの効果音で締める訳分からん加減も最高。
ちなみにレコードではこの曲からB面が始まるけど、A面ともにインパクト大なオープニングで始まるのも私が「JAZZ」の好きなところなのだ。

で、そんな激しい「Dead On Time」に続いての「In Only Seven Days」は対照的にしっとりした曲になってます。
このへんの落差もかなり好きなんですよね。
フレディの声が爽やかで、なんとも言えん曲です。
でも、なんとも言えん曲となれば3曲目の「Jealousy」ですね。
ホロッと泣ける、そんなフレディのヴォーカルが堪能出来ます。
これこそクイーン屈指の名バラードですよ。

他にもファンクっぽい「Fun It」があったり、最後の「More Of That Jazz」ではそんなバラエティに富んだこれまでの曲がフラッシュバックされるように次々流れ、唐突に終わるという感じにアルバムを締めてます。
とにかく最初から最後まで飽きのこないアルバムだと思うんですよね。
また、どの曲も3,4分台というコンパクトな作りも、聴きやすさという点では良いと思う。

やっぱ良いアルバムですよ、この「JAZZ」は。

”JAZZ”って意味は音楽のジャンルの事じゃなく、ここでは”たわ言”とか”無駄口”って意味らしいけど、私的にはアレコレ無駄口叩かずに、とりあえず聴いてみて下さいといった感じですね。
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by sy_rock1009 | 2007-05-06 20:52 | 洋楽アルバム・70's
ハード・プログレッシヴ・ロック、クォーターマス
ギター・レスのキーボードを主体にしたトリオ・バンドという事で、エマーソン・レイク&パーマーのようなバンドかなーって感じもさせたりするけど、実はちょっと違うってのがこのクォーターマスってバンドであったりします。
確かにプログレッシヴなところもあるけど、基本はハード・ロックで、他にも色んな要素がてんこ盛りという、少しブリティッシュ・ロックの中でも異彩を放つ存在でしょうか。
という事で、今回はそんなクォーターマス唯一となる70年発表のアルバムです。

QUATERMASS / QUATERMASS
●クォーターマス / クォーターマス


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Tracks
1.Entropy
2.Black Sheep Of The Family
3.Post War Saturday Echo
4.Good Lord Knows
5.Up On The Ground
6.Gemini
7.Make Up Your Mind
8.Laughin' Tackle
9.Entropy



イアン・ギランとロジャー・グローヴァーの2人はディープ・パープル加入前にエピソード・シックスというバンドに在籍していたんですど、その2人がパープルに加入するという事で、代わるようにエピソード・シックスに加わったのがジョン・グスタフソンという人であります。
で、その時に知り合ったミック・アンダーウッドとピート・ロビンソンという2人を加えて、ジョン・グスタフソンが中心となって新たに結成したのが、このクォーターマスというバンドのようです。

って事でメンバーはもちろんジョン・グスタフソン(vo,b)、ミック・アンダーウッド(ds)、そしてピート・ロビンソン(key)というトリオ・バンド構成になっております。

サウンドの方ですけどエピソード・シックスから派生したってのと、リッチー・ブラックモアがお気に入りでレインボーのデビュー・アルバムで「Black Sheep Of The Family」をカバーしたというのもあって、ディープ・パープルみたいなハード・ロック・バンドかと思わせてしまいますが、実はそうではないのがクォーターマスというバンドですよ。
もちろんはじめに書いたようにエマーソン・レイク&パーマーとも違う。
確かに「Black Sheep Of The Family」は非常に小気味の良いハード・ロックで、ギターのないパープル・サウンドって感じがしますが、このクォーターマスは他にも色んな要素があったりするんですよね。
オープニングはクラシックっぽいし、かと思えば4曲目の「Good Lord Knows」はかなりプログレっぽいアプローチやったり、他にもブルーズ、ジャズと基本はハード・ロックですけど、結構やりたい放題。
それにストリングス奏者&アレンジャーとして有名なポール・バックマスターが参加していて、オーケストラなんかも使用してるので、なかなか他のバンドにはないぞ!というメンバーの意気込みが伝わってきそうな、ちょっと新鮮なアルバムになってますね。

それにメンバーの演奏は相当高いもんがあるし、作曲やアレンジ面なんかも、なかなか光るものがあるのも良いです。
ヒプノシスがデザインしたジャケットは何となく無機質な感じですけど、実際の中身は色んな表情が見えるサウンドって感じがしますね。
やっぱこのアルバムもハード・ロック・ファンならお薦めであります。

約10分ある「Post War Saturday Echo」なんかは間違いなく名曲。

ちなみに「Gemini」という曲が私は好きで、オーディンというバンドがこの曲を取り上げてるという事で、この前そのオーディンのレコードを見つけたので思わず手に入れました。

b0054129_2181676.jpgそれが←なんですけど、クォーターマスに比べてヴォーカルがかなり弱い感じがして、そういう意味で曲だけじゃなくヴォーカルもなかなか良いもんがあるなーと、改めてクォーターマスのレベルの高さを思い知った感じでございます。

でもオーディンの方も基本インスト・メインって事もあって、全体的にはそれなりに聴ける感じでよかったかな。
だからと言って別にオーディンは薦めるつもりはないけども…。

まあ、物好きな人は両方のアルバムを手に入れて聴き比べてみましょう。
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by sy_rock1009 | 2007-04-26 21:11 | 洋楽アルバム・70's
二番煎じじゃなく、純粋にカッコイイ!
一般的にディープ・パープルの本当の始まりは第二期のメンバーからって事になると思うので、「Hush」ぐらいは知ってるけど、イマイチ第一期パープルは地味な存在って感じに思われてたりするんでしょうか?(個人的には第一期も結構好きなんですけどね)
ましてやその第一期のベーシストだったニック・シンパーなんて、生粋のパープル好きか、よほどのUKロック好きじゃないとその存在すら知らんと思うぐらい地味な人ではあるけど、今日はそのニック・シンパーがパープル脱退後(というかクビ後)に結成したウォーホースというバンドの70年のデビュー・アルバム「WARHORSE」をサラッと紹介です。

WARHORSE / WARHORSE
●ウォーホース / ウォーホース


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Tracks
1.Vulture Blood
2.No Chance
3.Burning
4.St. Louis
5.Ritual
6.Solitude
7.Woman Of The Devil





70年というとディープ・パープルの方は事実上の第二期デビュー・アルバムとも言えるであろう「DEEP PURPLE IN ROCK」を発表した年で、このアルバムをきっかけにハード・ロックの看板バンドとなっていったって事はロック・ファンなら御存知でしょうね。
でも、同じ年に元パープルのニック・シンパーがウォーホースというバンドを結成したことを知ってる人は結構少ないかも知れません。
例え知ってても実際にどんな音楽かは聴いた事がないって人がほとんどでしょうか?
まあ、リアルタイムで当時を知ってる人ならともかく、そうでない人はほとんど聴いた事がないような気がします。
そういう私も聴いたのは最近になってからですしね。

まあ、とにかくパープルの陰に隠れまくったウォーホースなんですけど、もの凄い簡単に説明したら第一期パープルにあった独特の浮遊感を残しつつ、前面に押し出したオルガンなどでハードにも攻めてみましたって感じのサウンドになってます。
悪く言えばパープルの二番煎じとも言える…。

メンバーはニック・シンパー(b)、アシュレイ・ホルト(vo)、ゲド・ペック(g)、フランク・ウィルソン(key)、マック・プール(ds)という5人組。
バンド結成は黒人女性シンガーのマーシャ・ハントのバック用に集められたのがきっかけなんですけど、ここでマーシャ・ハントの名前にピンと来た人は相当なストーンズ・ファンだと思います。
ってのも、このマーシャ・ハントはミック・ジャガーの最初の子の母親なのだ。
マリアンヌ・フェイスフルと付き合いながらも、とあるTV番組に出てたマーシャ・ハントのブラウスから胸が見えたというだけで、「Honky Tonk Women」の広告写真用モデルに決めたうえに、しかもいつの間にやら付き合いだして妊娠までさせてしまうというミック・ジャガーは、あらゆる意味で凄いとしか言いようがないけど、とにかくそのマーシャ・ハントのバックとして集まったのがウォーホースの始まりなのだ。

サウンドの方はさっきもチラッと書いたようにオルガンがかなり大々的に頑張ったハード・ロックになっていて、ヘヴィーなベースを中心にギターもドラムもキレがあるものに仕上がっていますね。
さすがにパープルと比べるとコレと言った大きい特徴はない小ぶりなハード・ロックに聴こえなくもないけど、それでもさすがにブリティッシュ・ハード・ロックとも言えるいかにもな展開や、ちょっと哀愁ある雰囲気が第一期パープルを思わせる感じで良いです。
ちょっとヴォーカルはあんまり上手くないけど、それでも第一期パープルが好きな人はすんなり聴けるでしょうね。

1曲目「Vulture Blood」でのオルガンの始まりからシンプルでストレートなハード・ロックの流れは、いかにもこの時代のブリティッシュ・ロックやなーって感じで、そのオルガンにギターが絡むようにユニゾンしたりと、私のお気に入りのかなりカッコイイ曲です。
まずはこの曲がお薦め。
続く2、3曲目も良くて特に3曲目の方はちょっとギターがヨレてるけども、リフにしろオルガン・ソロしろ、グングン攻めてる感じが出ていて、やっぱこれもカッコイイお薦めの曲です。
とりあえずこの前半3曲だけでもウォーホースの1stは聴く価値ありかと思われますね。
もちろん後半もノリの良いハードな展開はあるし、それだけじゃないなぜかプログレっぽい雰囲気もあったりで、なかなか色んな展開を見せる濃い一枚と言えますね。

あと4曲目だけちょっと軽い曲になってるんですけど、それというのもこの曲はなぜか突然イージービーツのカバー曲となってるんですよね。
これはシングル・カットもされて話題になったようですが、でも、チャートには入らなかったという、話題だけで終わってしまった曲…。
個人的にはこのカバーはなくても良かったと思うけど、それでもアルバム全体的には相当にカッコイイものになってるので、やっぱお薦めでありますよ。
ジャケットもキーフの中でも個人的にベスト3に入るぐらい素晴らしいものだと思うので、当然そこらも含めてお薦めの一品であります。

パープルの二番煎じと決め付けて、聴かないで放置しておくのはもったいないアルバムです。
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by sy_rock1009 | 2007-03-30 00:24 | 洋楽アルバム・70's
渋いブルーズ・ハード・ロック!
前々からどんな音楽なんか興味はあったけど、CD化が未だにされてないとかで、なかなか聴く機会がなかったってものが私の中でいくつかあったりします。
その中にはタイガーというブリティッシュ・ハード・ロック・バンドも存在するんですけど、
この度、紙ジャケで初CD化されたので、ようやく聴くことが出来ましたー。
って事で、今回はちとマニアック気味にタイガーの76年のデビュー盤「TIGER」です。

TIGER / TIGER
●タイガー / タイガー


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Tracks
1.Lay Me
2.Ordinary Girl
3.Lay Back Stay Back
4.Prayer
5.I'm Not Crying
6.Long Time
7.Suzy Slicker
8.Tyger, Tyger




とりあえずジミー・ペイジをこよなく愛する私としましては、前からこのバンドに興味を持つのは必然と言えます。
というのもこのバンドを率いるビッグ・ジム・サリヴァンというギタリストは、ジミー・ペイジの師匠的存在で、しかもリッチー・ブラックモアでさえ尊敬するとあっては、興味を持つなと言われても無理な話って感じです。
そんなビッグ・ジム・サリヴァン率いるタイガーのアルバムがようやく紙ジャケで初CD化とあって、つい最近に張り切って買ったわけなんですよね。

で、聴いてみた感想…。

ヤバイ、予想以上に良い!!

おそらくブルーズ主体のハード・ロックなんやろなーとは思ってて、確かにその通りではあったけど、一本調子なハード・ロックじゃなく、全体的な緩急がなかなかに良いです。
攻めるときはハードに攻めて、しっとりとした叙情的な部分を出すときにはサラッと締めるってな感じがほどよくまとまっておりますね。
曲自体もちょっとファンキー風なものや、プログレっぽいものまで、良い意味でなんでもアリな感じでなかなか飽きの来ない展開をしているのも良いかな。
またヴォーカルもレス・ウォーカー、ニッキー・ムーアというツイン・ヴォーカルからなるバンドなので、曲の緩急だけでなく、歌の部分での緩急もある感じ。
と言っても、どっちもスタイル的には似たヴォーカリストなので、そこまで大きな対比があるわけじゃないんですけどね。
でも、どっちのヴォーカルも元ハッケンサック、元ウォーム・ダストという、それぞれの経歴を持ってるだけあって、やっぱり聴かせるだけの声は持ってるかなーと思います。
ちょっとドロ臭いヴォーカルに感じるかも知れんけど、私は良いと思いましたね。

他にもベースは元キングダム・カム、キーボードには元マッチング・モウルなんかのかなり渋いメンバーが集まったバンドなので、全体的なサウンドも確かなものがありますよ。
バンド編成も7人組なので、音の厚みもしっかりしてるし、とにかくこりゃ久しぶりに当たりとも言えるアルバムです。

それに何といってもビッグ・ジム・サリヴァンのギターですよ。
初めてエディ・ヴァン・ヘイレンやイングヴェイ・マルムスティーンを聴いた時みたいに、ちょっと聴いただけで「うわっ、スゲー!なんじゃ、こりゃー!」ってものではなく、良く聴いてみると何気にスゲーって感じのギターになってますね。
だから聴けば聴くほどジワジワとこのギターの良さが分かってくる、そんなギターの音です。
やっぱさすがジミー・ペイジやリッチーの親玉的なギタリストなだけあって、渋い魅力がありますね。

とにかく全体的に渋いハード・ロックなこのアルバムは、この時期のブリティッシュ・ハード好きには、たまらんアルバムだと思います。
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by sy_rock1009 | 2007-02-06 21:41 | 洋楽アルバム・70's
鋼入りのダン!
ジャズに近いフュージョン的なロックにモダンなセンスをこれでかってぐらいに発揮してて、誰が言ったか知らんが”音の魔術師”なんて呼ばれ方もしたのが、このスティーリー・ダンというグループでございます。
という事で今回はそんなスティーリー・ダンの代表作である77年の6作目「AJA」を。

STEELY DAN / AJA
●スティーリー・ダン / 彩 (エイジャ)


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Tracks
1.Black Cow
2.Aja
3.Deacon Blues
4.Peg
5.Home At Last
6.I Got The News
7.Josie





もともとはバンドという形で71年にスタートしたスティーリー・ダンですけど、自分達の作った楽曲をより理想のものへと近づけようと、各パートに屈強なゲスト・プレイヤーを据えて曲を仕上げていくという、ドナルド・フェイゲンとウォルター・ベッカーの考えに他のメンバーが嫌気をさしたのかどうか分からんけど、とにかく75年あたりからは完全にこの二人のユニットという形になってしまいました。
まあ、他のメンバーからしたら、自分の仕事をその都度やってくるゲスト・プレイヤーに奪われるようなもんやから、やってられん気持ちになるのも当然かも?

とにかく、お顔からして完璧主義者という雰囲気がプンプンと漂っております、ドナルド・フェイゲンとウォルター・ベッカーによるスティーリー・ダンですが、そんな彼等を代表するというか傑作と言わてるのが、この「AJA」というアルバムです。
あと次のアルバムの「GAOCHO」も同じぐらいに凄いけども、とりあえず今回の本題は「AJA」なので、「GAOCHO」の事はまたの機会にでも…。

先ほどにも書いたようにドナルド・フェイゲンとウォルター・ベッカーという二人からなるスティーリー・ダンという名のユニットは、その都度ゲスト・プレイヤーを呼んでアルバムを作っていくスタイルを取っているんですけど、当然このアルバムにも凄いプレイヤーが集まってます。

そのラインナップだけでもこのアルバムの凄さが分かる感じですよ。

ラリー・カールトン、リー・リトナー、トム・スコット、スティーヴ・ガッド、それにウェザー・リポートのウェイン・ショーター等のジャズ・フュージョンを代表するメンツに、チャック・レイニーやジム・ケルトナー、それにバック・ヴォ-カルにはマイケル・マクドナルドやティモシー・B・シュミットなんかもいたり、これらの人以外にも多数のミュージシャンが参加していて、とにかく凄い事になっておりますよ。
それに当然、ドナルド・フェイゲンとウォルター・ベッカーという核の二人がいる訳で、そら凄いアルバムが出来るのも当然って感じがします。

オープニングからラストの曲まで全てが緻密に計算された極上のオシャレで小粋な、しっとりとしたロックがギッシリ詰まっております。
もちろんジャズ寄りには違いないので、あまり慣れてない人が聴くと大人しく感じて、何が良いのか分からんって事になるかも知れんけど、一つ一つの細部にまでこだわった音使いや、センスのある歌詞、それらにバッチリと合ったドナルド・フェイゲンのヴォーカルなんかが、とにかく完璧にまとまってますよ。
もう、全曲がお薦め!
それでもあえて1曲だけこれってものを選ぶとなると、やっぱり2曲目の「Aja」かな。
ウェイン・ショーターのテナー・サックスがめちゃめちゃカッコイイ。
もちろんシングルになった3,4,7曲目も良いし、個人的には「Home At Last」のラリー・カールトンのギターとウォルター・ベッカーのギターソロ、それにドナルド・フェイゲンのシンセとヴィクター・フェルドマンのピアノのそれぞれの絡みがかなり好き。
まあ、どの曲も最高なんですわ。
今年でちょうどアルバムが発売されてから30年経つんですけど、全然色褪せないですよ。

季節的には秋の夜長にちょっと濃い目の酒でも飲みながら聴くのが一番雰囲気が出て良い感じではあるけど、とにかく何回聴いても飽きないアルバムなのでお薦めです。
というか、何回も聴かないと良さが分からないかも。

と言う事で、聴く機会があれば最低10回は聴いてみましょう。
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by sy_rock1009 | 2007-01-21 22:40 | 洋楽アルバム・70's
ワン・ライヴ・バジャー
イエスのオリジナル・メンバーだったトニー・ケイがバンド脱退後の72年秋に結成したバンドが、この”アナグマ”という意味のバンド、バジャーでございます。
そのバジャーの73年のデビュー・アルバム「ONE LIVE BADGER」を、今回取り上げてみたりします。

BADGER / ONE LIVE BADGER
●バジャー / ワン・ライヴ・バジャー


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Tracks
1.Wheel Of Fortune
2.Fountain
3.Wind Of Change
4.River
5.The Preacher
6.On The Way Home






まずアルバムを聴く前にロジャー・ディーンのジャケットが目を引くけども、個人的にロジャー・ディーンが手がけた中でもかなり上位にくる素晴らしいジャケットだと思ってます。
それにオリジナル盤は開くとアナグマが立ち上がる特殊ジャケットという、レコード・マニアなら大事にしまっておきたいと思わす、ちょっと凝った作りも良い感じ。
そう言えば珍しく水彩でササッと描いたようですが、だから何となく優しいタッチになってるのかも知れんけど、とにかく良い雰囲気のジャケットですねー。

でも中身の方は結構テンション高めで、ジャケットの印象とは全然違ったりします。

バジャーのメンバーはブライアン・パリッシュ(g)、デイヴ・フォスター(b)、ロイ・ダイク(ds)、それにもちろんトニー・ケイ(key)の4人組で、イエスのツアー・サポーティング・アクトとしてデビューしました。
まあ、いわゆる前座ですな。
で、その前座でのステージをイエスが持ち込んだいた機材を使ってライヴ録音したらどうかという提案を、イエスのヴォーカリスト、ジョン・アンダーソンから受けてアルバムを作ったようです。
だからジョン・アンダーソンもプロデュースに名前が入ってたりするんですけど、そのためバジャーのデビュー・アルバムはライヴ・アルバムという、ちょっと珍しいもんになっております。
テンションが高いのも当然って感じですね。

とりあえず1曲目からそのテンションの高い演奏が炸裂してて、一応、プログレ・バンドになってるんですけど、どっちかと言うとハード・ロックとも言える内容です。
しかもギターとキーボードのヘヴィーなソロや、ユニゾンを組んでのコンビネーションなど、いかにもキーボードを主体にしたブリティッシュ・ハード・ロックって感じですね。
ちょっとブルーズ色もあるし。
だから聴く時にはプログレを意識しなくても良いと思うかな。
3曲目の「Wind Of Change」は初期のイエスのようなキーボード・プレイで、それなりにプログレを感じたりも出来るし、最後の曲もかなりプログレっぽいけど、それ以上にブルーズっぽさが目立つので、ブルーズ色のあるハード・ロックと言えます。
その原因はイエス時代にはなかったトニーケイのプレイにもあるけども、パリッシュのギターがかなり高揚感のあるプレイで、そういったサウンドにしてる気がします。
ブルージーなギターは聴きものですよ。

とにかく70年前半のちょっと古臭いけどもカッコイイ、いかにもブリティッシュ・ロックって思わせるサウンドが好きな人なら、かなりハマる気がする。
ライヴ盤なんでとっつきにくいけど、ブリティッシュ好きには聴いてほしいアルバムです。

あと一応、「WHITE LADY」っていう2枚目のスタジオ・アルバムもあるけど、こっちはデビュー盤とは違い、おそろしく評判が悪いので、実は私も聴いた事がないんです。
パリッシュとフォスターが脱退した影響がモロに出てるらしいんだが、このデビュー時のメンバーでのオリジナル・スタジオ盤を聴いてみたかったですねー。

そこんところがちょっと残念…。
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by sy_rock1009 | 2007-01-13 14:56 | 洋楽アルバム・70's
ハイテク・ギタリストの礎です
たった一枚のアルバムが世界をひっくり返すほどの衝撃を与えるって事が、これまでにはいくつかありましたよね。
例えばビートルズやレッド・ツェッペリンのデビュー盤やったり、セックス・ピストルズの例のアレやったり、90年代ではニルヴァーナの「NEVERMIND」やったり…。
そして、このヴァン・ヘイレンの78年のデビュー盤も、それらと同じように世界をひっくり返すほどの衝撃を与えました。
って事で今回はヴァン・ヘイレンの78年のデビュー・アルバム「VAN HALEN」です。

VAN HALEN / VAN HALEN
●ヴァン・ヘイレン / 炎の導火線


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Tracks
 1.Runnin' With The Devil
 2.Eruption
 3.You Realy Got Me
 4.Ain't Talkin' 'Bout Love
 5.I'm The One
 6.Jamie's Cryin'
 7.Atomic Punk
 8.Feel Your Love Tonight
 9.Little Dreamer
10.Ice Cream Man
                      11.On Fire


今でもヴァン・ヘイレンのヴォーカリストの話になると、デヴィッド・リー・ロス派かサミー・ヘイガー派かと言った事になるかも知れんけど、私的には別にどっち派でもなく両方とも大好きです。
もっと言うなら驚くほど評判が悪くて短命やったゲイリー・シェローンも好きでしたよ。
つまり私の中でヴァン・ヘイレンはいつでも好きって事になってしまいます。

その原因はズバリ…エディ・ヴァン・ヘイレン。
この人がいるから他にありません!

時代によって音楽スタイルが少しずつ変わったとしても、やっぱこの人のギターと存在感こそがヴァン・ヘイレンそのものなので、ヴォーカルが誰だとかは二の次かなーと思うかな。
まあ、ちょっと極端やけど…。
と言いながら、あえて誰かと答えたらデヴィッド・リー・ロスが好きと答えてしまう私がいたりするんですけどね…。

まあ、そんな事はとにかく、このヴァン・ヘイレンの衝撃のデビュー・アルバム。
キング・クリムゾンの時にも”衝撃のデビュー・アルバム”って言葉を使いましたが、このアルバムにもやっぱその言葉が相応しいですね。
それぐらい凄いアルバムで、ロック・ギター史上にデカイ一歩を残した超名盤なのだ。
実際にはエディ以前からライト・ハンド奏法はあったけども、ここまで大胆に使ったのはエディが最初なので、そういう意味でもエディがいなかったらライト・ハンド奏法はこの世に登場しなかったんじゃないかと思わすぐらい、ありえないギター・サウンドでした。
まさに”誰もが初めて耳にする音”です。

その曲がやっぱ何と言っても2曲目の「Eruption」ですね。
曲のタイトル通り、爆発したようなギター・ソロがチビッてまうぐらい凄い。
1分42秒という長さの曲やけど、どっちかと言えばそれまでHR/HMというとイギリス中心やったのが、エディのこの2分にも満たない時間の曲だけで、そのHR/HMの勢力図も替えてしまったほど、とにかく当時としてはありえない音でした。
ここからギターもテクニカル志向にしばらく走っていく事になるけども、それもエディがきっかけと言っても良いので、あらゆる意味でエディは偉大やなーと今更ながら思ってしまう。

で、衝撃度は確かに「Eruption」が一番やけど、他の曲も実に良いのが揃ってるのがこのアルバムの良いところ。
特に1曲目から4曲目の「Ain't Talkin' 'Bout Love」までなんかどれも最高。
相変わらずエディのギターは際立ってて、キンクスのカヴァー「You Realy Got Me」でのギターだけでなく、こういうアレンジをするかー!っていうセンスも良いし、次の4曲目「Ain't Talkin' 'Bout Love」での、デヴィッド・リー・ロスのヴォーカルもカッコイイんです。
他の曲でもそうですけど、歌が上手いとかじゃなくて何とも言えん華があって、ヴァン・ヘイレンのサウンドに良く合ってる感じがするんですよね。
個人的には9曲目の「Little Dreamer」がエディのギターは当然ながら、このアルバムでのデヴィッド・リー・ロスで一番好きなヴォーカルで良く聴きました。
まあ、結局は全部良いんやけどね。

あと、この当時のHR/HMの曲って結構長めの曲があったりする中、このアルバムの曲はどれも短いのが多くて、「Eruption」は別としても、それ以外も全て短めの曲で構成されてます。
「You Realy Got Me」は原曲が原曲なので2分台ですけど、あとは全部3分台となってるけども、そんな短い中でここまでバラエティに富んで、しかも革新的なテクニックを簡潔に示して、初めて聴く者にこれでもかってぐらいの衝撃を与えるって事が、実は一番このアルバムで凄いところだと思う。

やっぱこのアルバムも”衝撃のデビュー・アルバム”に違いありません!

最初にどの時代のヴァン・ヘイレンも好きというような事を言ったけど、厳密に言うとエディが飽くなきギター・テクを追求してたこの時代のヴァン・ヘイレンが私的には一番かも知れないですね。
それというのもやっぱこのデビュー盤での衝撃度が未だに色濃く私の中で残ってる影響が強いと思うんやけど、アルバムで言うと5枚目のアルバム「DIVER DOWN」(82年)あたりまでは、ホンマ最高です。

まだヴァン・ヘイレンを聴いた事がないという人がいたとするならば、別にどのアルバムから聴いても良いとは思うけど、なるべくならこのデビュー盤から聴いて欲しいものですな。
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by sy_rock1009 | 2006-11-26 22:06 | 洋楽アルバム・70's
天賦のヴォーカリスト、スティーヴ・マリオット
元スモール・フェイセズのスティーヴ・マリオットと元ハードのピーター・フランプトン、さらに元スプーキー・トゥースのグレッグ・リドリーといった、当時の期待の若手ミュージシャンらが集まって出来たのが69年に結成されたハンブル・パイというバンドでした。
今回はそんなちょっとしたスーパー・バンド的なハンブル・パイの名盤と言われている、
通算で6作目のアルバム「SMOKIN'」(72年)を紹介です。

●HUMBLE PIE / SMOKIN'
●ハンブル・パイ / スモーキン


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Tracks
1.Hot 'N' Nasty
2.The Fixer
3.You're So Good For Me
4.C'mon Everybody
5.Old Time Feeling
6.30 Days In The Hole
7.Road Runner
  / Road Runner's 'G' Jam
8.I Wonder
9.Sweet Peace And Time


「SMOKIN'」の前作である「PERFORMANCE ROCKIN' THE FILLMORE」というアルバムは、ハンブル・パイの出世作として名高い名ライヴ盤として知られてるわけですけど、同時にアメリカ南部の雰囲気漂う典型的なブルーズが大好きなマリオットと、ポップ志向のフランプトンという全然タイプの違う二人の姿が、これでもかってぐらいに見えたアルバムでもあったんです。
でも、逆にお互いのその強い個性が良かったんですけどね。
結局、そのライヴ盤の後にフランプトンは脱退して「FRAMPTON COMES ALIVE!」っていうヒット・アルバムをソロで発表したり…って事はまあ、ロック好きな人なら大体知ってる事ですね。

とりあえずパイの2枚看板のうちの一人だったそのフランプトンが抜けたあと、元コロシアムのこちらも凄腕ギタリストであるデイヴ”クレム”クレムソンが加入して、マリオットのヘヴィーでR&Bなスタイルを継続していく形でパイは再スタートします。
で、その最初となったのがこの「SMOKIN'」という悶絶もののアルバムなのだ。

とにかくカッコイイ。
めちゃくちゃカッコイイ!

汗が飛び散るかのような異様なまでに熱いソウルフルなハード・ロックってもんが、このアルバムには詰まりまくってます。
それと言うのもやっぱりスティーヴ・マリオットの強烈なヴォーカル。
これに尽きますよ、マジで。
多分、マリオットのヴォーカルを聴いた事がない人がオープニングの「Hot 'N' Nasty」でのシャウトを聴くと、間違いなく黒人と間違えると思う。
しかも黒人女性が出すような高音シャウトでもあるので、さらに驚き倍増。
まあ、簡単に言うとティナ・ターナー系かな?
とにかく黒人としか思えないめちゃくちゃソウルフルで熱さ爆発なヴォーカルが最高で、その声を生かしたラフなサウンドがハンブル・パイの最大の聴きどころ。

オープニングからノリの良いロックで、マリオットのヴォーカルは当然ながら、邪魔にならない程度の適度なキーボードやギターが、上手くまとまってます。
もう、私の大好きな曲でありますよ。
でも、2曲目の「The Fixer」も好きで、スローなテンポのブルーズ・ロックに、これまたマリオットの強烈なヴォーカル、それにクレムのカッコよすぎるギターソロが熱い。
これ以降もこんなテンションがずっと続くので、ブルーズ・ロックが好きな人にはたまらんアルバムになっております。
サウンド的にはちょっとヨレたりする事もあるけど、それが逆にライヴっぽい雰囲気が出てて、良い感じにパイのカッコ良さに繋がっております(多分…)。
だもんで、やっぱ私的にハンブル・パイでどのアルバムを薦めるかって事になると、この「SMOKIN'」って事になります。
間違いなくパイの傑作でありますよ。
これはブリティッシュ・ロック好きならラックに収まっていないといけない一品でしょう。
マリオットのヴォーカルを聴くだけでも価値があるってもんだと思いますしね。

そんな最高なヴォーカリストだったマリオットも91年にタバコの不始末が原因で焼死してしまったというのは残念としか言いようがないし、この「SMOKIN'」というタイトルも皮肉な感じがします。
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by sy_rock1009 | 2006-11-13 22:15 | 洋楽アルバム・70's
パンクかどうかなんて、どうでも良い。
この写真じゃ小さくて分かりにくいけども、何回見ても目がある一点を見つめてしまうという、なかなかにインパクトのあるジャケットが有名な、パティ・スミスの3枚目となる78年のアルバム「EASTER」を今回は紹介です。

●PATTI SMITH GROUP / EASTER
●パティ・スミス・グループ / イースター


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Tracks
 1.Till Victory
 2.Space Monkey
 3.Because The Night
 4.Ghost Dance
 5.Babelogue
 6.Rock N Roll Nigger
 7.Privilege (Set Me Free)
 8.We Three
 9.25th Floor
10.High On Rebellion
                      11.Easter


この「EASTER」のジャケットも有名だが、もう1つ彼女のアルバムで有名なのが、デビュー盤の「HORSES」で、故ロバート・メイプルソープの手がけたジャケットも有名ですね。

b0054129_21153423.jpgそう、コレですよ、コレ!

このデビュー・アルバムをプロデュースしたのは元ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのジョン・ケイルで、ゲストにテレヴィジョンのトム・ヴァーレインなんかも参加した、私もかなり好きなアルバムで、彼女が29歳の時に出したという遅めのデビュー・アルバムです。
ジャンルとしては一応パンクになるんでしょうけど、個人的にはパンクとは思わない感じで、知的で冷静な面と、情熱的な熱さが”メメタァ”ってな感じで上手く合わさったロックと思ってます。
でも、一般的にはパンクのようですけど。
そういえばこのアルバムってニューヨーク・パンク初のメジャー・リリース・アルバムやったような気がします。
だから”ニューヨーク・パンクの女王”ってな呼ばれ方を彼女はされたりするのかな?

まあ、別に何でも良いけどね。
ようはカッコイイかどうかって事でしょう。

で、そんな私的には間違いなくカッコイイと思えるパティ・スミスが、デビュー盤とはまた違ったカッコよさを見せてるのがこの「EASTER」ってアルバムです。
このアルバムを出す前に彼女はライヴ中にステージを踏み外し4mの高さから落下して入院生活を送っていたようなんですが、このアルバムはそのケガからの復帰作という事になります。
だから”復活祭”というタイトルが付けられたんでしょう。
それと入院中に観たキリスト映画の影響もあるらしいので、そこらも含めてこういうタイトルになったのかも知れません。
実際、歌詞の面でもなんとなく宗教チックなところも見れるけども、だからと言ってそんな堅苦しい感じではないと思います。
曲もポップな方向性があったりと、結構、聴きやすいロック・アルバムになってますよ。
だから個人的にはデビュー盤よりも、こっちの方が人に薦めやすいかな。

それに「Because The Night」っていうシングル・ヒットした曲もあるので、なお更
とっつきは良いと思う。
この曲はブルース・スプリングスティーンとの共作なんですけど、やっぱりこの曲がアルバム一番の目玉かなーと思います。
ナタリー・マーチャント在籍時の10,000マニアックスもカバーしていますけど、パティ・スミスのけだるいようで熱いヴォーカルがこの曲に凄く合ってるんですよね。
ちなみにナタリー・マーチャントもそんな歌い方なので、カバーとは言えこっちもかなり聴き応えがあったりする。
あとトム・ヴァーレインはこのアルバムにもゲストで参加してますけど、その彼が参加した曲「Space Monkey」もパティ・スミスのシャウトが聴ける個人的には好きな曲です。
この曲はパンクと言えるかな。
でも、やっぱり全体的には聴きやすいと思うので、機会があれば聴いてみても良いアルバムだと思います。

という事で10,000マニアックス・バージョンの「Because The Night」を。
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by sy_rock1009 | 2006-10-22 21:38 | 洋楽アルバム・70's
屈折のポップ職人、10cc
永遠不滅の名曲「I'm Not In love」でおなじみの10ccですけど、今回はその名曲が収められている、架空の映画のサウンドトラックというコンセプトで作られた75年のアルバム、「THE ORIGINAL SOUNDTRACK」でもいってみます。

●10cc / THE ORIGINAL SOUNDTRACK
●10cc / オリジナル・サウンドトラック


b0054129_2321624.jpg
Tracks
1.Une Nuit A Paris
 a) One Night In Paris
 b) The Same Night In Paris
 c) Later The Same Night In Paris
2.I'm Not In love
3.Blackmail
4.The Second Sitting For The Last Supper
5.Brand New Day
6.Flying Junk
7.Life Is A Minestrone
                           8.The Film Of My Love


イギリス、マンチェスター出身の10ccは、エリック・スチュワート(vo,g)、グラハム・グールドマン(vo,b)、ケヴィン・ゴドレイ(ds)、ロル・クレーム(g,key)という4人組からなっていて、なかなかに屈折した、奇抜なアイデアとセンスを持った、いかにもイギリスのバンドらしい良質のポップを展開してたバンドなんですよね。
「I'm Not In love」は確かに有名で、何度もリバイバル・ヒットしているけど、実はそれ以外にもヒットした曲があって、あまり10ccを知らない人にとっては一発屋臭がプンプンと漂ってるかも知れませんけど、全然そうじゃないです。
とにかく良いバンドなのだ。

それでこのバンドの一番の良さというと、メンバーの相反する個性が上手く一体化されてるところで、そこらへんが10ccの最大の特徴であったりするんですよね。

というのも、エリックとグラハムのメロディ・メイカー&ソングライターとしての突出した才能やツアーを重視する姿勢と、かたやケヴィン&ロルの実験性を重視し、時にはツアーに出るのも拒んで黙々とスタジオで作業を行いたいという、オタク二人とが合わさってしまった、全く方向性の違うコンビ同士によるバンドとなってるんですよね。
そんな相反するコンビ同士のクセに、どういうわけか絶妙に絡み合ってるというのが10ccのサウンドであり、このバンドの音楽を聴く際に当たってのおもしろさでもあります。

で、そのエリック&グラハムのポップ・センスと、ケヴィン&ロルの実験性が見事に一体化したのが、この「THE ORIGINAL SOUNDTRACK」という10ccにとって3枚目となるアルバムなんですよね。
最初にも書いたように架空の映画のサウンドトラックというコンセプトで作られたアルバムなので、実際に映画があったわけじゃないけど、何度もアルバムを聴いていくと、なぜか映画のワンシーンが思い浮かぶような、そんな絶妙な流れのアルバムになってます。
ただのポップでなく、ちょっと屈折した表現が、なんとなくフランス映画的なものを連想させる感じで、個人的にはトリュフォーあたりの映画の雰囲気が漂うかな?
まあ、そこらへんはメンバーがかなりの映画好きってのが反映されてると思います。

それでもうちょっとアルバムの中身の事を書いておくと、ただのポップなものでなくて、ロック・オペラ仕立ての組曲が挿入されていたり、テープ編集での多重録音を行うなど、全体的にかなり凝った作りになってます。
特に多重録音の方はクイーンにも影響を与えた程、かなり多用していて、本当なら甘すぎるぐらいのバラード「I'm Not In love」が、テープ編集でコーラスの4人のメンバーの声を256人に増やして作ったという曲になってます。
おかげで終始、不思議な雰囲気の漂うなんとも言えない曲になってるんですよね。
こういうところが10cc流の屈折したポップ・センスになってると思います。

それと10ccと言えばもう1つ”ギズモ”ですね。
これはケヴィン&ロルの2人がマンチェスター工科大学の協力を得て開発したという新楽器で、まあ、簡単に言うとギター・アタッチメントの一種なんですけど、このギズモも10ccの屈折ポップにはなくてはならないものになってます。
まあ、このギズモの開発がきっかけでケヴィン&ロルの実験的な音楽への追及ってものが加速されて、結局は2人揃って10cを脱退してしまう事になるんですけど、もともと音楽の方向性が違うコンビだったので、これは当然と言えば当然かもね。

とにかく、こういう不思議なポップは私は大好きなのだ。
機会があれば聴いて見ましょう。

って事で、名曲「I'm Not In love」を。
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by sy_rock1009 | 2006-10-11 23:03 | 洋楽アルバム・70's