カテゴリ:洋楽アルバム・70's( 93 )
アバの魔力
現在までにレコード、CDなどの総売り上げが3億5千万枚ともいわれてる、スウェーデンが世界に誇る化け物グループといえば…もちろんアバですよね。
こんなの当たり前すぎてクイズにもなりませんな。
ロクセット、エイス・オブ・ベイス、カーディガンズ、プログレならアネクドテン、メタルならアーク・エネミーにイン・フレイムスと、何気にスウェーデン出身で世界的に有名なバンドって多くて他にもいっぱい存在するけども、やっぱアバには足元にも及びません。
という事で、今回は誰もが知ってるアバから76年の4枚目「ARRIVAL」です。

●ABBA / ARRIVAL
●アバ / アライヴァル


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Tracks
 1.When I Kissed The Teacher
 2.Dancing Queen
 3.My Love, My Life
 4.Dum Dum Diddle
 5.Knowing Me, Knowing You
 6.Money, Money, Money
 7.That's Me
 8.Why Did It Have To Be Me?
 9.Tiger
10.Arrival [Instrumental]
                      11.Fernando
                      12.Happy Hawaii


母国スウェーデンは当然、それ以外の国の人からも愛されまくってるアバ。
だから何億枚という売り上げがあるんやろうけど、それだけ人気がいまだにあるという事は当然、アバを敬愛するミュージシャンも多い。
それも同じポップス系の人だけでなく、ロック系の人からも敬愛されてたりします。

U2のボノのアバ好きは有名やけど、それ以外でもフィル・コリンズなんか好きが高じてかどうかは分からんけど、フリーダのソロ・アルバムにプロデューサー&ドラムとして参加してるし、エルヴィス・コステロなんかもアバ好きで有名。
最近ではオアシスのノエル・ギャラガーもアバ好きを公言してるし、一番おもろいところではリッチー・ブラックモアも相当アバが好きやったみたい。
特にアグネタがかなりお気に入りやったようで、レインボー時代、あまりにもアグネタを気に入りすぎて、なんとかして一緒にレコーディングをしたいと考えてたようですよ。
そのリッチーの願い通り、お互いのマネージメント会社が連絡を取り合うまでは行ったみたいやけど、結局はダメになってしまったとか。
ってか、リッチーとアグネタって…異色すぎて想像つかんわ。

まあ、とにかく色んな人がアバの事が大好きのようだ。
そして、もちろんロック好きなオイラではあるけどもアバはめちゃくちゃ大好きですよ。

だって完璧なんだもの。
ビヨルンとベニーの作るサウンドってホンマに完璧。
こんなに綺麗なメロディーラインってちょっとした発明やと思うね。
シンプルでストレートに疾走する感じだけでなく、ちょっと哀愁のある感じまで、とにかくどの曲も何回聴いても飽きないものになってる。
個人的には初期のビートルズにあったポップ感覚を、より完璧なものに昇華したって感じに、ホンマにどれも隙がないんですよね。
まあ、ビヨルンもベニーもビートルズが大好きやから、多少は影響を受けてるんかも知れんが、それにしてもアバのメロディーラインの綺麗さは凄い。
音も丁寧やしね。

そして、もちろんアグネタとフリーダのヴォーカルも凄い。
というか、2人とも良い声しすぎ。
どちらか一人でも凄いジョンとポールが2人で歌うとさらにとんでもない事になるけど、アグネタとフリーダも何となく聴いてるとそう感じさせてしまいますね。
って、ちょっと大げさかな?

いや、でもやっぱりそう思わせてしまうものがあるんですよね。
アグネタとフリーダのヴォーカルに、ビヨルンとベニーが作る究極のポップ・サウンドが合わさったら、それだけで凄い魔法の完成ですよ。
まさにアバだけが持っている魔力。
その魔力に一度でもかかってしまうと、もう抜け出せませんよ。

で、この「ARRIVAL」というアルバムがその魔力が一番強いアルバム。
「When I Kissed The Teacher」があって「Knowing Me, Knowing You」もあって「Money, Money, Money」がある。
「That's Me」もあるし「Fernando」もある。
そして、もちろんポップ史上最高の「Dancing Queen」がある。
結果としてスウェーデンの77年度、年間所得で母国の名車ボルボを上回る33億円を売り上げて国内1位になったみたいですけど、この完璧なアルバムを聴けばその結果も分かる気がしますね。
間違いなく聴いておかなければダメなアルバムでしょう。

という事でベスト盤だけでも事足りるとは思うけど、やっぱりこのアルバムは是非とも聴いて欲しいもんであります。

ABBA - Dancing Queen
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by sy_rock1009 | 2008-04-11 21:34 | 洋楽アルバム・70's | Comments(4)
ジャニスに始まりジャニスに終わる
あんまり女性ヴォーカリストに入れ込むってのは多くはないけど、それでも何人かはアホほど聴きまくるぐらいハマッた女性ヴォーカリストがいます。
なかでも一番ハマッたのがカレン・カーペンターとジャニス・ジョプリンという、全然タイプの違う2人だったりするんですよね。
という事で今回はジャニス・ジョプリンの方から71年のアルバム「PEARL」なのだ。

●JANIS JOPLIN / PEARL
●ジャニス・ジョプリン / パール


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Tracks
 1.Move Over
 2.Cry Baby
 3.Woman Left Lonely
 4.Half Moon
 5.Buried Alive In The Blues
 6.My Baby
 7.Me And Bobby McGee
 8.Mercedes Benz
 9.Trust Me
10.Get It While You Can


初めて聴いた何々とか、初めて買った何々というような記憶は、他の事はともかく音楽の事に関してはオイラ的に小さい頃から結構覚えてる方だと思います。
だと思うんやけど、なぜかジャニス・ジョプリンの初めての体験というものはあんまり覚えてないんですよねー。
多分、初めて聴いた曲は「Piece Of My Heart」「Summertime」、あるいは「Move Over」やと思うけど、ひょっとしたら「Cry Baby」のような気もするし、おまけにラジオで聴いたんか、テレビで聴いたんかもあんまり覚えてないかな。
まあ、なんにせよ意外と記憶がボンヤリしとりますよ。

でも、初めて何の曲を聴いたかっていう記憶はハッキリしてないけど、曲を聴いた時のジャニスの声の印象だけはハッキリ覚えてますよ。
「凄い声やなー、このオバチャン!」とその時はまさか20代の女性が歌ってるとは知らず、オバチャンと失礼な事を思ってしまったけど、もうこの声には衝撃を受けました。
ああ、こういうのが魂の叫びなんやなって思ったね。

この少し後にジャニス・ジョプリンという人が歌ってたというのと、私が生まれる前にすでに亡くなってるというのを知ったけど、つくづく生で聴きたかったなーと思う。

とまあ、もう少しで亡くなってから40年も経ってしまうジャニスですけど、そんなジャニスの遺作として有名なのがこの「PEARL」というアルバムですよね。
お気に入りのニックネームからアルバム・タイトルが”パール”になったようで、アメリカで9週連続1位、シングルの「Me And Bobby McGee」も彼女唯一の1位になったというアルバムでもあります。
でも、日本では「Me And Bobby McGee」より、なぜ「ジャニスの祈り」という邦題になったのか全然分からん「Move Over」の方が有名だったりしますね。
他には「Cry Baby」「Mercedes Benz」も有名で、ジャニスを良く知らん人でもこれらの曲はどこかで一度は聴いた事があるかと思います。

ってな感じに有名な曲が多いのもあるし、アルバムのバランスとしても一番良いアルバムなんで、やっぱジャニスのアルバムで一番のお薦めとなるとこのアルバムになります。
結構、初期の頃は演奏がヨレてたりと、バランスとしてはどうかな?って個人的に感じるところもあったけども、このアルバムではようやく理想のバンドを手に入れただけあって良い感じになってるんと思うんですよね。
まあ、ジャニスのヴォーカル自体は演奏がヨレようがそんなの関係なしに、いつでも凄いんですけどね。

しかし、やっと理想のバンドをやっと手に入れたのに、亡くなってしまうというのは、皮肉と言うかちょっと…いや、だいぶ寂しいもんがあります。
「Buried Alive In The Blues」なんてヴォーカルを録音する前に亡くなってしまったんで演奏だけの収録になってもうたけど、やっぱジャニスのヴォーカルが入ったものを聴きたかったなー。
あのノリの良い演奏にジャニスの声が乗っかると想像しただけでもワクワクするだけにね。
邦題の「生きながらブルースに葬られて」っていうのも、なんとなく感傷的になってしまうようです…。
あと邦題といえばラストの「Get It While You Can」もファンには人気のある良い曲ですけど、これの邦題が「愛は生きているうちに」なんですよねー。
婚約者もいたとされるこの時期に亡くなってしまったジャニスだからこその重い言葉。

めちゃめちゃかっこ良いアルバムやのに、やっぱりちょっと泣けてしまうアルバムでもあったりしますね。

しかし、ジャニスこそ間違いなく史上最高のロック・クイーン。
ちょっと感傷的になってしまうのは分かってしまうけど、やっぱり彼女の声聴きたさにこのアルバムを聴いてしまうのです。

やっぱジャニスは最高です!
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by sy_rock1009 | 2008-04-04 21:54 | 洋楽アルバム・70's | Comments(4)
ブルーズ・ロックの決定盤
私のお気に入りでフリーという、これぞイギリスのブルーズ・ロックというバンドがありますけど、今回はそんなフリーの最高傑作と言われてるアルバムです。
って事で、フリーの3枚目のアルバムとなる70年の「FIRE AND WATER」です。

●FREE / FIRE AND WATER
●フリー / ファイアー・アンド・ウォーター


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Tracks
1.Fire And Water
2.Oh I Wept
3.Remember
4.Heavy Load
5.Mr. Big
6.Don't Say You Love Me
7.All Right Now

           
        
      

フリーのバンド名の由来はブリティッシュ・ブルーズの大御所、アレクシス・コーナーのバンド、フリー・アット・ラストから取ったものというのは結構有名な話ですね。
しかもアレクシス自身が譲ったもので、フリー結成後も援助をしてたという事なんで、相当フリーのメンバーを気に入ってたんでしょう。
アレクシス・コーナーに憧れてたポール・ロジャースも、そんなに自分たちをかまってくれて、さぞ嬉しかったに違いないでしょうね。

でも、こんな才能あるメンバーを見たらアレクシスだけでなく、ほとんどの人間が入れ込むような気もするかな。

ポール・ロジャースの世界最高峰と言われたヴォーカル、ポール・コゾフの泣きのギター、サイモン・カークの重量感のあるドラム、それに何と言ってもアンディ・フレイザーのまるでリード・ギターのような飛び跳ねるベース。
こんなメンバーがブルーズとロックを上手く組み合わせた音楽をやってるんやから、そりゃやっぱり入れ込んでしまうのも当然でしょう。
もう、カッコイイとしか言いようがない。

ちなみにオイラは好きなベーシストを3人上げろと言われたら、アンディ・フレイザーは必ず入るぐらいに大好きなベーシストである。
作曲能力でも秀でたもんを持ってるけども、とにかくアンディの抜群なグルーヴ感のあるベースはめちゃめちゃカッコイイです。
個人的にギターとベースの違いがあるけど、ヌーノ・ベッテンコートのファンキーでセンスのあるギターと同じようなものをアンディのベースには感じてしまいますね。

という事で、そんな凄いメンバーが作った凄いアルバムがこの「FIRE AND WATER」というものであったりするのだ。
何といっても「All Right Now」に尽きるアルバムでもあるけど、本国イギリスや日本ほど高い人気があるとは言えないアメリカでもチャートの4位になったぐらいの曲やし、全米のラジオ・オンエアー回数も100万回を超えたというぐらい、誰もが知ってる名曲中の名曲だったりします。
ベタやけどオイラもこの曲でフリーを知りましたよ。
やっぱフリーと言えばこの曲ですよね。

あと、「Fire And Water」「Mr. Big」も代表曲ですけど、この3曲はとにかくカッコイイです。
「Mr. Big」なんて他のホワイト・ブルーズとは違う、フリーならではのオリジナリティのあるブルーズ・ロックになってて最高です。
他にも「Heavy Load」なんていうバラードもあるし、このアルバムは全体のバランスも最高ですね。

このアルバムが出た時、メンバーはまだまだ若くて、ポール・ロジャースとサイモン・カークが20歳、ポール・コゾフが19歳、アンディ・フレイザーに至ってはまだ17歳という、嘘みたいな年齢をしてるけど、そんな若いのにこれだけのものが作れるってのは、ほとほと感心してしまいます。

とにかく間違いなくロックの名盤ですね。
是非、聴いた事がないという人は聴いてみましょう!

という事で、「Mr. Big」でも貼っておきます。
「All Right Now」でも良かったけど、「Mr. Big」の方が好きなんで、こっちを貼っておきます。
やっぱりアンディのベースは最高やなー。
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by sy_rock1009 | 2008-03-23 22:48 | 洋楽アルバム・70's | Comments(12)
プログレ・ファンに強く薦めたい、パーラー・バンド
パーラー・バンドという名前を聞いて、即座に反応出来る人が果たしてウチのブログを読んでくれている人の中で何人いるのかは謎やけど、とにかく今回はそんなマニアックなバンドだと思う、パーラー・バンドが72年に発表した唯一のアルバム「IS A FRIEND?」を。
多分、今までウチで取り上げてきたアルバムの中でオーディンと並ぶマニアックさかな?

●THE PARLOUR BAND / IS A FRIEND?
●パーラー・バンド / 暮れなずむ夢


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Tracks
 1.Forgotten Dreams
 2.Pretty Haired Girl
 3.Springs' Sweet Comfort
 4.Early Morning Eyes
 5.Follow Me
 6.Evening
 7.Don't Be Sad
 8.Little Goldie
 9.To Happiness
10.Home

                           a) Once More Loneliness
                           b) Fortress
                           c) Home

去年、実はこのアルバムこそ私が一番聴いたであろうアルバムだったりします。
それこそ取り憑かれたように聴いてましたね。
こんなに聴き心地の良いプログレ・バンドがまだあったんかという感じで、ちょっとした目からウロコ状態でハマッておりましたよ。
なので今回は特に”イギリス、プログレッシヴ・ロック、70年代”という3つの言葉を聞くだけでヨダレがズズッと落ちてしまうような濃いロック・ファンで、パーラー・バンドは知らないという人には是非ともお薦めしたいのですよ。

という事で、72年にイギリスでDERAMというレーベルからデビューして、残したアルバムが唯一この「IS A FRIEND?」の一枚だけという5人組のパーラー・バンド。
メンバーはピーター・フィルール(vo,key,g)、ピックス(vo,g)、クレイグ・アンダース(g)、マーク・アシュレイ・アンダース(b)、ジェリー・ロビンス(ds)という、名前も見ても
私的に誰一人知らないメンバーで構成されてます。
基本的にメイン・ヴォーカルはピーター・フィルールなんですけど、6曲目の「Evening」だけピックスがメイン・ヴォーカルをとってます。

で、ジャンルとしてはもちろんプログレッシヴ・ロックですけど、さらに細かく言うとアコースティックをベースとした田園プログレって感じかな。
でも、ただの田園プログレじゃなくて、ハードなギターや淡いハモンド・オルガンの響きに、それに何といってもブリティッシュ・ロックにしかないドンよりと陰のあるトーンが特徴です。
そんなサウンドを綺麗なコーラス・ワークで曲をさらに盛り上げてて、フォークっぽいソフトな面とヘヴィーでハードな面とが上手く絡み合っておりますね。
あと絶妙なアレンジが光るところも良い感じ。
2曲目の「Pretty Haired Girl」なんか最初はさわやかなカントリー風のサウンドに、綺麗にまとまったコーラスでほんわかとした雰囲気で曲が進んで行くのに、最後に突然とも言えるような泣きのギターとドタバタとしたドラムで終えて、そのまま3曲目に繋がるっていうところはまさにアレンジの良さを感じ取れるポイントと個人的に思ったね。
しかもその3曲目の「Springs' Sweet Comfort」がまたカントリー風の曲になってはいるけど、さわやかな「Pretty Haired Girl」とは違う、ちょっと陰のある雰囲気になっていて、おもしろい対比になってるんじゃないでしょうか。

まあ、とにかく去年に一番聴いただけのアルバムというだけあって、他の曲でも出てくるのはこんな感じの褒め言葉しかなかったりするんですよね。
実に飽きの来ない構成になってますよ。
バークレイ・ジェイムス・ハーヴェストのような、あるいはスプリングのような感じもありつつ、さらにスタックリッジのようなポップなところもあるけども、聴けば聴くほどパーラー・バンドにしかないという独特のものがこのバンドにはあるんですよね。

はっきり言ってプログレ・ファン必聴のアルバムと断言しても良いぐらいです。
ですので興味のある人は何とかしてアルバムを手に入れて聴いてみてほしいもんです。

ただ、このアルバムもやっぱり現在は廃盤となってるし、多分、紙ジャケでも出てない一品だと思うので、普通にCD屋に足を運んで買い行ったところで手に入れられないと思う。
ネット・ショップとかでなら手に入れられると思うけど、そこまでして買うのもちょっと微妙って人もいると思うから、やっぱり普通に再販してほしいね。
ホンマ、こんな良いアルバムを何で紙ジャケでも何でも良いから、また出さんのか不思議でなりませんよ。

とりあえず百聞は一見にしかずじゃないですjけど、百読は一聴にしかずって事で、パーラー・バンドの音楽がどういうものかは実際に聴いてみるのが一番早いので、こちらの方から聴いて下され!
1、2、4、6、9、10という6曲分がフルで聴けます。
これで気に入ったら何とかしてアルバムを手に入れて通しで聴いて下さい。

MySpace.com - THE PARLOUR BAND
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by sy_rock1009 | 2008-03-10 21:57 | 洋楽アルバム・70's | Comments(0)
突っ込みどころ満載、グレイシャス
ヴァーティゴ・レーベルに所属してるバンドというのは、どうにも面白いというか、変わったというか、何だか良く分からんサウンド展開をするバンドが多くいる事で有名です。
まあ、つまりは凄まじいB級っぷりが集まってるって事になってるとは思うんですけど、今回はそんなヴァーティゴの中でも特に突っ込みどころ満載バンドであります、グレイシャスの70年のアルバム「GRACIOUS!」を紹介です。

●GRACIOUS! / GRACIOUS!
●グレイシャス / グレイシャス


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Tracks
1.Introduction
2.Heaven
3.Hell
4.Fugue In 'D' Minor
5.The Dream







もう、今回は何の前置きもなくアルバムについて書いてしまおうと思います。

このアルバムはグレイシャスのデビュー・アルバムなんですけども、内容はハード・ロックをベースにしながら、ハープシコード、エレクトリック・ピアノ、オルガン、メロトロンといったキーボードによるバッハやオッフェンバックなどをモチーフにしたクラシカルな面と、ヘヴィーでちょっぴりダークなリズムと、ハードなギターが激突するという、いかにもヴァーティゴのバンドらしいプログレッシヴ・ロックになっております。

一応、コンセプト・アルバムの作りになってるらしいが、聴いててもそんなコンセプトがあるとか気づかず、とにかくそのクラシカルで繊細な部分とハードな部分のぶつかり合いによって生まれる、めちゃくちゃなサウンドが聴いててカッコイイ。
そして、面白い!

ここでなぜカッコイイというだけでなく、面白いという言葉も出てくるんや?と、グレイシャスを知らない人は思ってしまうかも分からんが、実はこのバンドがサウンドのモチーフにしてるのはクラシカルな要素だけでなく、色んな他のバンドをもモチーフにしてるところにあったりします。

ええ、つまりパクリですとも!

これがなかなか凄いんです。
ピンク・フロイドの影が見えたり、キング・クリムゾンの影が見えたり、はたまたマージービートのようなポップさまで取り入れてる節操のなさが面白い。
マージービートとはもちろんビートルズを筆頭にしたリヴァプール出身のバンドの事を指してそう呼んだりするんですけど、そんなビートルズでさえパクりの対象になっていて、5曲目の「The Dream」で一瞬ではあるが「Hey jude」を見事に頂戴するという荒業はいとも簡単に成し遂げておられます。
3曲目の「Hell」の後半の展開も相当突っ込みどころ満載だったりしますし、とにかく何かどっかで聴いた事ある?って音が多いですね。

でも、なんでしょうねー。
それだけ色んなものを拝借してるチックのわりに、なぜか知らんがオリジナリティはあるような気がするんですよね。
このへんが一番面白いところかな。
普通こんだけ色んな音を拝借してたら聴いてても白けそうになりそうだが、なぜか全然カッコよく聴けてしまうんです。
まあ、メンバーの演奏テクニックがあるからかも知れませんが、そのあたりも聴いててなかなか面白いところではある。

機会があれば聴いてみるのも良いでしょうね。
B級ど真ん中ですけど…。

という事で、ここで終わっても良いかなと思ったけど、やっぱり聴くのが一番分かりやすいので、ラストの「The Dream」でも貼っておきます。
ホンマはこんな17分もある長くて変な曲を貼るのはどうかと思ったけど、まあ、ウチのブログではアリかなと思って貼ってみましたよ。

長いしホンマに変な曲なんで興味のある人だけ聴いて下さい。
ちなみに一瞬だけ聴こえる「Hey jude」のフレーズは真ん中やや過ぎたあたりです。
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by sy_rock1009 | 2008-02-17 20:21 | 洋楽アルバム・70's | Comments(6)
アンバランスな時代のレインボー
ここ何日か久しぶりにレインボーを聴いておりました。
なので今回はレインボーのアルバムなんですけど、なぜ、わざわざこのアルバムなのかと言われても、それは私がグラハム・ボネット好きだからとしか言えません。
って事で、レインボーの79年のアルバム「DOWN TO EARTH」です。

●RAINBOW / DOWN TO EARTH
●レインボー / ダウン・トゥ・アース


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Tracks
1.All Night Long
2.Eyes Of The World
3.No Time To Lose
4.Makin' Love
5.Since You Been Gone
6.Love's No Friend
7.Danger Zone
8.Lost In Hollywood




歴代で3人のヴォーカリスト…いや、94年の再結成時のドゥギー・ホワイトを入れると歴代で4人というのがホントのところやけど、まあ、この再結成はオマケみたいなもんやから、やっぱレインボーの歴代ヴォーカリストとなるとロニー・ジェイムス・ディオ、グラハム・ボネット、ジョー・リン・ターナーの3人って事になるかと思います。
少なくともオイラ的にドゥギー・ホワイト時代のレインボーはなかった事になっております。

その時代のレインボーが好きな人にはゴメンナサイとしか言いようがありません…。

まあ、とにかくヴォーカリストが歴代で3人いた事になるレインボーなんですけど、今回の本題であるグラハム・ボネット時代が一番音楽的に中途半端な時期だったんですよね。

ロニー時代のまだディープ・パープルの流れがあったサウンドから、アメリカを意識したコンパクトでポップさが出てくるジョー時代へと、レインボーというバンドは大まかに流れて行く感じではあるけど、真ん中のグラハム時代はハード・サウンドからまだポップな流れに上手く移行できてないハンパさがあるんですよね。
もともとアメリカに強い意識を持ってたリッチーが、ロニー時代の後半からアメリカでの売り上げが下がって行った事から、ポップ寄りになって行ったんですけど、このグラハム時代唯一のアルバム「DOWN TO EARTH」は、とにかく取って付けたような無理やりなポップさがあって、かなり変なアルバムだと思います。

まず歌詞がひどくダサくて、ちょっと聴いてて恥ずかしくなってしまう。
1曲目の「All Night Long」なんかは特にひどい。
サウンド的にはカッコイイのに…。
「Since You Been Gone」もカバーとはいえ何だかなーって感じで、パープル時代からリッチー・ブラックモアという人を好きでいたファンは当時どんな思いやったんかと考えると夜も眠れんぐらいな無理矢理なポップ・サウンドが目に付きます。
ギター・ソロもこれまでのようにガンガン弾いてないのも寂しいしね。
でも、この2曲はヒットしたんですよねぇ…。

あとジャケットも相当キテる。
ハード・ロック・バンドのアルバムとは思えないダサさがありますね。
とにかく何かしらにつけダサさばかりが目に付くアルバムとなってます。

と、これだけなら散々な感じで終わってしまいそうですけど、そんなダサさが目立つアルバムにも良い所はいっぱいある。
その部分がダサさを上回る出来なので、私はやっぱりこのアルバムが好きなんですよね。

何と言っても歴代のレインボーで最強のメンバーが揃ってるので、確かに歌詞はダサイし、リッチーもリフ中心でギター・ソロは減ったとはいえ、サウンド自体は相当良いものがある。(ような気がする)
ベースにロジャー・グローヴァー、キーボードにドン・エイリー、ドラムに渡り鳥気質やけど何でも叩けるコージー・パウエル、そしてリッチーとグラハム。
メンバーの名前を見てるだけで唸ってしまうね。
コージーのシンバルさばきは相変わらずカッコイイし、ロジャーはプレイだけでなくアルバムのプロデューサーとしても貢献してるし、ドン・エイリーもコロシアムⅡ時代から凄いプレイヤーとして知られてるしで各プレイヤーの力量は凄いもんがある。
もちろんリッチーもね。
さらにグラハム・ボネットの血管ブチ切れヴォーカルが、レインボーのサウンドに合ってないようで実は合ってるところが何と言っても最高。

外野でのリッチーVSグラハムのしょうーもない争いもネタとして最高で、さすが変人同士と思わせるところも面白くて良いけど、やっぱ純粋にサウンドとしてもかなり良い。
1、2回聴いただけじゃ最初は違和感あるかも知れんけど、何回か聴いていくと、このアルバムでのサウンドとグラハムのヴォーカルの組み合わせがクセになるんですよね。

とにかく最高にダサかっこいいアルバムだと思います。

その感じはグラハムの容姿だけでも伺えるけどね。
ハード・ロックの世界にこんな格好してシャウトする人はそうはいませんぜ!

さすがやっさん。

キー坊!歌うで、しかし!!

なんてセリフが聞こえてきそうであります。

という事で、歌詞はダサいが最高にカッコイイ「All Night Long」です。
何から何までアンバランスな時代のレインボーですけど、カッコイイとオイラは思いますよ。
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by sy_rock1009 | 2008-02-01 22:13 | 洋楽アルバム・70's | Comments(14)
プログレッシヴ&ハードなオーディン
メジャーどころのアルバムが続いたので、ここらでちょっとマニアックなものへと方向転換してしまおうかなーと思います。
という事で、今回はオ-ディンというバンドが72年に出した唯一のアルバム「ODIN」を取り上げてしまいます。

●ODIN / ODIN
●オーディン / オーディン


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Tracks
1.Life Is Only
2.Tribute To Frank
3.Turnpike Lane
4.Be The Man You Are
5.Gemini
6.Eucalyptus
7.Clown





え~っと、とりあえずマニアックすぎてゴメンナサイ!
って感じで、今までウチのブログでは何十枚という数のアルバムを紹介してきましたが、多分このオーディンが一番マニアックな一品になってるかも知れません。
だから知ってるという人は相当なロック・マニアでしょう。

そういう私も当然リアルタイムで知ってるハズはないんですけど、たまたま読んだ本にオーディンの事が載ってて、「ふ~ん、こんなバンドもあったんやー!」という程度に記憶に留めてただけなんですよね。
多分、そのまま時間が経ってたらオーディンの事も忘れてたと思うけど、これが運が良いのか悪いのか、本を読んだ後にいつも行くCD屋さんに行くとフロアの一角に設けられてるレコードの所に、このオーディンのレコードがどっかりと鎮座してやがったのだ。

ついさっき本を読んで記憶に留めたものが、こうもすぐに自分の眼前にドバーッと迫ってくるということは、流れで行くとこれは完全に「買え!買ってしまえ!」という事に違いないと思い、買ってしまいましたよ。
ですので、私が持ってるのはCDじゃなくレコードなんです。
CDでも輸入盤とかなら手に入れる事は出来ると思うけど、普通にCD屋で買うというのは厳しいかも知れませんね。
紙ジャケ関係は詳しくないから分からんけど、多分、紙ジャケ化もまだされてないと思う。
まあ、アマゾンとかならすぐ買えると思うので、よっぽど欲しいと思った人はそういう所で買ってしまうのが良いかもですね。

そこまでして欲しがる人はあんまりおらんと思うけど…。

という事で、そんなアニアックなバンドのオーディンは、イギリス出身のジャケットにも写ってるように4人組のバンドであります。
でも主に活動の拠点としていたのはドイツだったようですよ。
ですので、録音も現地で行ったもので、レーベルも独ヴァーティゴだったりします。
だからと言ってサウンドは正真正銘のブリティッシュ・ロックなので、そこらのBの字がするブリティッシュ・ロックが大好きな人には違和感なく聴けるんじゃないでしょうか。

で、そのサウンドというか、ジャンルの方はというと、ちょっとプログレがかったハード・ロック・バンドって感じでしょうかね。
あるいはちょっとハード・ロックがかったプログレ・バンドかな?
まあ、ようするにプログレッシヴ・ハード・ロック・バンドなのでありますよ。

基本的にキーボードが中心のインストゥルメンタルに重点をおいたサウンドで、3曲の長尺ものとその他の小曲でアルバムが構成されてます。
長尺ものは1、5、7の3曲でオープニングの「Life Is Only」はいきなり約11分もする大作でアルバムが始まり、5曲目も約9分、7曲目は8分半という事になってて、この3曲がアルバムのメインという感じになってるかな。
また、インストゥルメンタルがサウンドの中心なだけあって、この3曲は当然、アルバムを通してみて演奏はなかなかしっかりしてますね。
特に私がお気に入りなオープニングの「Life Is Only」はかなり聴き応えのあるもので、キーボードとギターの暴れ具合に、この時代のブリティッシュ・バンドで良く聴かれる手数の多いドタバタ系のドラムがかなりカッコイイ。
それに完全なインストゥルメンタルでなく、ヴォーカル・パートもキッチリあるんですけど、このヴォーカルも目まぐるしい展開のサウンドになぜか合ってる感じで良いんですよね。
ヴォーカル自体は上手いってわけでなく、なんか投げやりというかヤケクソ気味に勢いだけで歌ってる感じなんですけど、コーラスも含め、なぜかカッコ良く聴こえてしまう。
そのあたりはなかなか不思議な感覚で、オーディンというバンド特有の持ち味なんかなーと思うね。

まあ、何はなくともこの曲が一番のハイライトかな。

もちろん他の長尺ものをそれなりに聴き応えがあって、5曲目の「Gemini」なんかはクォーターマスでお馴染みの名曲やし、ラストの「Clown」「Life Is Only」に負けないぐらいのカッコ良さがあるんですよね。
バックで目立たないようにしてるけど、実はアグレッシヴに鳴り響いてるギターが実に良いんですよね、コレが。
そうかと思えば4曲目の「Be The Man You Are」のようにアコースティックで、ほのぼの牧歌的なサウンドもあったりで、なかなか幅広いサウンドを見せてて、頑張ってる感じも良いかな。

これで歌さえ上手けりゃもっと良いアルバムになってたような気もするけど、まあこれも味と言えば味なんで、良しとしておきましょう。

という事で、まだまだ探せばB級やけどもカッコイイ、ブリティッシュ・ロックが眠ってるんやなーって事を、このオーディンを聴いて思いましたね。
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by sy_rock1009 | 2008-01-18 23:48 | 洋楽アルバム・70's | Comments(0)
「THE STRANGER」、仮面を見つめるその先に…
新年一発目に取り上げるアルバムは説明不要とも言える名盤中の名盤で、ウチのブログも本格的なスタートを図ろうかなーと思います。
という事で、ビリー・ジョエルの出世作、77年の「THE STRANGER」なのだ。
まあ、マニアックで濃いアルバムでも良かったけど、やっぱ最初はこういうのが良いかな。

●BILLY JOEL / THE STRANGER
●ビリー・ジョエル / ストレンジャー


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Tracks
1. Movin' Out (Anthony's Song)
2.The Stranger
3.Just The Way You Are
4.Scenes from An Italian Restaurant
5.Vienna
6.Only The Good Die Young
7.She's Always A Woman
8.Get It Right The First Time
9.Everybody Has A Dream



ウチのブログを長い間読んでくれてる人ならばもう御存知かと思いますが、オイラは相当なビリー・ジョエル・ファンであります。
ビートルズやその他のロック・バンド同様、彼からも多大な影響を受けておりますよ。
多分、ソロ・アーティストとしては彼から一番影響を受けてると思いますね。
だから一番好きなソロ・アーティストは?という質問をされたとするなら、私は迷う事なく彼の名前を言うでしょうね。

まあ、もちろんジョン・レノンが文句なしで一番なんですけど、ジョンは別格という事で…。
それにジョンは音楽以外のところ全てにおいて影響されてるけど、純粋に音楽だけとなるとビリー・ジョエルの方が影響度は高いかも知れないので、やっぱりこんな質問をされたとしたらビリーと言ってしまうでしょうねー。

とにかくそれぐらい影響されたし、大好きなんですよ。

そんな色々と影響を受けたビリー・ジョエルですけど、まずやっぱり何といっても最初に影響を受けたのがピアノですよね。
もう、ビリーと言ったらピアノですよ。
当然、小学校に入る前からビートルズやイーグルスを聴いてたのでピアノの音色が素晴らしいってものはガキんちょながら知ってたつもりやったけど、ビリー・ジョエルのピアノを聴いてさらにピアノ・サウンドの素晴らしさを知ったね。
まさに目からウロコ!
激しいロックから哀愁あるバラードまで、ピアノっていう楽器はこんなにも色んな表現が出来るんやと思って、自分自身もピアノを弾くきっかけにもなったぐらいビリーのピアノ・サウンドには影響を受けたね。

あと楽器でもう一つ影響を受けたのがサックスで、この「THE STRANGER」でも効果的に使われてたりして、このサックスの音色にも影響を受けたね。
ウチの中学校では音楽の授業で楽器演奏ってものがあって、各々割り当てられた楽器を練習して最後に全体で一つの曲を演奏するってものがあったんですけど、私はとにかくサックスが吹きたくて吹きたくて仕方なかったんで、ほとんど強引にサックスを奪い取った記憶があります。
授業で練習曲のかたわら、「Movin' Out (Anthony's Song)」で流れる単純で短いパートのサックスを練習してたのも今となっては良い思い出だな。

それとこれも一応、楽器と言えるのか分からんが口笛も影響を受けた。
もちろんこのアルバムのタイトル・ナンバー「The Stranger」のオープニングとラストで哀愁ある口笛をビリーが聴かせてるのはほとんどの人は知ってると思うけど、これも自分で吹いてみたくなって練習したりしたね。
吹けるようになった時はかなり嬉しかったよ。
このおかげか今でも結構、口笛は得意だったりするんだな。

もちろん楽器だけでなくビリーの歌声にも影響はされてるし、大都会のニューヨークをテーマにした沢山の曲にも影響されてるし、とにかく長々と書いたがビリー・ジョエルには影響されまくった。

それほどまでに影響されまくったビリー・ジョエルなんでどのアルバムの事について書こうか迷ったけど、私が最初に彼のアルバムを聴いたのが「THE STRANGER」だったのでコレにしました。
ちなみに生まれて一番最初に買ったレコードもコレですよ。
だから一番最初に聴いたビリー・ジョエルのアルバムが「THE STRANGER」というのも当たり前の話ではあるんですけど、それにしても相変わらず生意気なガキんちょである。

とまあ、そんな事はどうでもよくて「THE STRANGER」の中身なんですけど、あまりにも有名なアルバムなんで大体の人は知ってるでしょうね。
アルバム9曲中で1,2,3,4、6、7という6曲もの有名どころが収録されてるし、他の3曲も間違いなく良い曲で、全く捨て曲のないアルバムですもんね。
アルバム・チャートにも100週以上ランクされてたし、「Just The Way You Are」はグラミーで2部門獲得したりで、とにかくいまさら語る事などないぐらいの名盤です。

でも、ちょっとは何か書いとかんとアカンかなーとも思ったりもしたので、タイトル・ナンバーの「The Stranger」をサラッと紹介します。
この曲自体はメチャクチャ有名なんで当然知ってる人も多いと思うけど、どういう内容の歌かまでは意外と知らない、あるいはそんなとこまで気にして聴いてないって人がいると思うんですよね。

ですので、ちょっと解説。

この曲は哀愁のあるピアノのイントロに口笛が重なって、かなり憂いのあるサウンドが、それだけでグッとくるものがあるけど、そこから急にテンポが変わって力強くビリーが歌いだすカッコイイ曲になってますよね。
私も子供の頃は曲の内容なんか知らずに、ただ単にその緩急がカッコイイなーとか、ビリー・ジョエルって人はホンマ歌が上手いなーとまでしか思ってなかったけど、曲の内容をちょっとでも分かるとさらのこの曲は良くなると思います。
”誰でも もう一つの顔を持っている”という出だしで始まるように、この曲は時には素顔を隠し仮面をつけて行かないと、ニューヨークという大都会では正直に生きていけないんだろうか?というような内容になってます。
簡単に説明するとね。
それを踏まえて聴くと哀愁と力強さとの対比が都会で生きていくことについて自問自答してるように聴こえ、この曲がさらに聴き応えのあるものになったりするんですよね。
でも、これだけじゃなくジャケットも見ると、より感情移入出来たりします。
ベッドの枕の上にちょっと怖い仮面がポツンと置かれてて、それをビリーが見ているという構図ですけど、まさに「The Stranger」の曲の内容をこのジャケットで表現してます。
歌詞にある”そっと取り出しては一人で眺めるもう一つの顔…”というものを、そのままこのジャケットで表してるんですよねー。
そう思ってジャケットを見ると、ビリーのちょっと暗い表情も分かります。
ああ、またこの仮面を付けんとアカンのかぁ…って感じですよ。

私はこういう都会で生きる心情を上手く表現しているところもビリー・ジョエルっていう人の大好きな理由でもあるけど、そういう意味でこのジャケットを含めた「The Stranger」の世界観は大変お気に入りであります。

今までサラッと聴いてた人も一度深く探って聴いてみてはどうでしょう。
もちろん、ビリー・ジョエルはまだ良く知らんという若いロック・ファンには、内容を探るのは後でいいので、まずは何はなくとも聴いてみし欲しいですね。
マジ、名盤ですので。
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by sy_rock1009 | 2008-01-09 23:07 | 洋楽アルバム・70's | Comments(8)
ファンタジーのファンタジーな世界
1973年というプログレッシヴ・ロックの成熟期に出たにも関わらず、当時はあまり話題にならず不発に終わってしまったというバンドがあったりするけども、このファンタジーというバンドもまさにそんなバンドだったりします。
という事で、今回はファンタジーの73年のアルバム「PAINT A PICTURE」なのだ。

●FANTASY / PAINT A PICTURE
●ファンタジー / ペイント・ア・ピクチャー


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Tracks
 1.Paint A Picture
 2.Circus
 3.The Award
 4.Politely Insane
 5.Widow
 6.Icy River
 7.Thank Christ
 8.Young Man's Fortune
 9.Gnome Song
10.Silent Mine


最初にも書いたようにアルバム発売当時は不発に終わったファンタジー。
だが、純粋にファンタジーの良さが分かってきたロック・ファンが増えたのもあるだろうし、はたまた不発に終わった影響からか高いプレミアのついたレコードをただ単に手元に置いておきたいというマニアな人達も当然いただろうが、とにかくファンタジーのサウンドを追い求める人達が年が経つにつれ増えていったようであります。
もちろん私は当時のそんな状況は知りませんけどね。

ともかく理由はどうあれ、CDのない時代はそんなプレミア化されたレコードを探すって人がいた事になるんですけど、ソレと言うのもファンタジーというバンドのサウンドが純粋に良いからに他ならないと思うんです。
実際に私が聴いた時も「これはなかなか良いサウンドや!」と思いましたしね。
このサウンドならプレミアがついてても欲しくなるのは分かる気がします。

まあ、今はもちろん紙ジャケでCD化されてるので、当時のように苦労してまで手に入れる事はなくなったけどね。

そんないわゆる隠れた名盤のファンタジーのサウンドは、スッゲー簡単に説明するとバークレイ・ジェームス・ハーヴェストのような、ほんわかサウンドだったりします。
それも初期のバークレイ・ジェームス・ハーヴェストにより近いかな。
基本、ほんわかした牧歌的な香りをプンプン漂わせながら、プログレ成熟期の作品なだけに静と動のメリハリの効いた対比がくっきり出たダイナミックな構成もあったりで、かなり聴き応えのあるものになってる気がしますね。
もちろんB級には違いないけど、じっくり聴いていくとこれをただ単にB級の一言で済ませてしまうのは、何ともカワイソウなところでもある。
それぐらい個人的には良いと思った。

それにこのアルバムにもやっぱりとばかりに使われてるメロトロンですけど、キーボード奏者のデイヴ・メトカーフのプレイがなかなか良い味で、ほんわかサウンドにプラスして、ちょっとけだるいドンよりした雰囲気も混ざったりして、少し不思議な感じのサウンドになったりします。
静と動だけでなく、さらにほんわかとドンよりの対比もファンタジーの特徴でもあり、いかにもイギリスらしいところでもありますね。

アコースティックのギターも艶っぽいサウンドですし、それにヴォーカルが意外と甘い歌声なんで、非常に聴きやすい。
耳にすんなり入ってくる感じかな。

とにかくバンド名にピッタリと合った幻想的なジャケットと言い、テクニック以上に一つ一つの演奏を大事にした音使いと言い、ほんわかの中にもドンより、そして哀愁のあるサウンドのファンタジーはバークレー好きなら迷うことなく聴いて欲しい一品であります。

ちなみにこのバンドは5人組ですけど活動期間は約1年と言う、非常に短命のバンドであります。
だから隠れた名盤なんでしょうけどね。
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by sy_rock1009 | 2007-12-07 00:02 | 洋楽アルバム・70's | Comments(2)
ネオン、キーフ、そしてトリプル・メロトロン
キーフが手がけた数あるジャケット・デザインの中でも、個人的にコレは会心の一作やなーと思うのが、今回取り上げるスプリングのアルバムだったりします。
という事で、そのスプリングが71年に出した唯一のアルバム「SPRING」です。

●SPRING / SPRING
●スプリング / スプリング


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Tracks
1.The Prisoner (Eight By Ten)
2.Grail
3.Boats
4.Shipwrecked Soldier
5.Golden Fleece
6.Inside Out
7.Song To Absent Friends (The Island)
8.Gazing




アルバムを11枚出しただけで閉鎖となったロック・ファン、さらにプログレ・ファンには御馴染みのレーベル、ネオンのカタログ6番目にあたるこのスプリングのアルバムは、彼等の最大の特徴とも言うべき”トリプル・メロトロン”が武器となって、なかなかの人気があったりします。
でも、何せ11枚出しただけで終わったネオン・レーベルのアルバムなんで、昔から廃盤ランキングの高位置に君臨するアルバムでもあるんで、実際に音楽を聴いた事があるという人はそんなに多くないような気がしますね。

そういう私も名前は知ってて興味はあったけども、つい最近まで聴いた事がなかったし、ましてや良くレコード屋巡りをしたりするけどイギリス・オリジナルの物なんて見た事すらないです。
しかし、今はCDで聴く事が出来るので、私のように興味はあったけど聴く機会がなかったという人もCDでスプリングを堪能したことでしょう。

という事で、そんなスプリングのサウンドはアコースティックな感覚が漂ってて、ちょっと田園風景が見えてきそうな雰囲気が特徴の田園プログレだったりします。
かと言って、やっぱりイギリスらしい哀愁や影の部分もあったりするので、純粋なフォーク・ロックでもなかったりするかな。
ちょっとサイケっぽい雰囲気もあるしね。
それにトリプル・メロトロンの洪水が押し寄せてくる感じは、単純にフォークをベースにしたとは思えないほどのものがあったりします。
全体的にリズム感覚もそこそこ良いように思うし、そういう意味でもメロトロン好きな日本人にはグッと来るところのあるアルバムになってるかも知れませんね。
1曲目、2曲目なんかはメロトロンをバックにした、まさに日本人好みの曲で、これだけでスプリングのサウンドに引き込まれる感じがしますよ。

ただ、ここで一つ注意があるとすればトリプル・メロトロンと言っても3台のメロトロンを同時に演奏しまくってる訳でなく、単にメロトロンを弾く人間が3人いるだけという事なんで、それを知らずに聴くと意外に迫力不足という感じになるでしょう。
なのでトリプル・メロトロンという文句で有名であるスプリングですけど、聴く時にはその言葉は忘れましょう。

ちなみにその3人とはパット・モラン(vo)、レイ・マルティネス(g)、キップス・ブラウン(key)で、このメロトロン弾き3人に、エイドリアン・マロニー(b)、パイク・ウィザーズ(ds)という5人でスプリングが成り立ってるわけですが、まあこの中で知ってるのは後にダイアー・ストレイツで成功するドラマーぐらいで、あとのメンバーの事は実は良く分かってなかったりする。
ちなみに3面ジャケットを開いてみて、川の向こう側に立ってるのがメンバーだったりします。

まあ、とにかくそんなスプリングですが、スカッと田園風景が見えてきそうな中にも、イギリスらしいドンよりとした哀愁のあるサウンドが好みの方にはお薦めでしょうか。
もちろんメロトロン好きな方にはもっとお薦めです。
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by sy_rock1009 | 2007-11-26 23:15 | 洋楽アルバム・70's | Comments(2)