カテゴリ:洋楽アルバム・70's( 93 )
クラプトンの復活アルバム「461 OCEAN BOULEVARD」
来年の2月にまたまた来日公演を行うって事で、最近ちょくちょくクラプトンを聴います。
まあ、だからと言って別に行く予定はないんですけどね。
もう過去に何度も行ってるし、「Change The World」以降のクラプトンに対しては、なぜか昔ほどの熱心さがなくなってきている感じもあるので今回はパスの予定。
とまあ、オイラの事情はともかく、今回はそんな来日を控えてるクラプトンの定番&名盤である74年のアルバム「461 OCEAN BOULEVARD」なのだ。
そして多分、今年最後に紹介するアルバムだと思われます。

●ERIC CLAPTON / 461 OCEAN BOULEVARD
●エリック・クラプトン / 461オーシャン・ブールヴァード


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Tracks
 1.Motherless Children
 2.Give Me Strength
 3.Willie And The Hand Jive
 4.Get Ready
 5.I Shot The Sheriff
 6.I Can't Hold Out
 7.Please Be With Me
 8.Let It Grow
 9.Steady Rollin' Man
10.Mainline Florida


ここ最近は熱心じゃないとは言ったけど、じゃあ、以前はどうやったかと言えば、それはそれはかなりクラプトンに入れ込んでおりました。
多分、一番聴き込んだアルバムはデレク・アンド・ザ・ドミノスやと思うけど、それ以外でのアルバムも相当聴き込んだし、ビデオなんかも良く見てました。

まあ、そうなったんも完全に姉ちゃんの影響なんですけど、指の動きに注目してビデオを見ては「カッコええ!」と唸ってかと思えば、その指の動きをスロー再生して必死になって見入ってる姉ちゃんに、思わず私は「ギターも弾かんクセに何してんねやろ?この人」なんて事を思った。
でも、ウチの姉ちゃんがそこまで入れ込むって事は相当凄いのかも?と、だんだん私も興味が出てきて、そこからクラプトンを聴くようになったんだな。

そしたら速攻でハマッてしまって、いつの間にやら私も姉ちゃんと同じように指の動きを何回もスロー再生してビデオを観るようにまでなってました。
もちろん、この時の私は小学生だったんで、まだギターを弾くどころか触った事もないんですけど、結局は姉ちゃんと同じような行動をしてるので、全く人の事は言えませんな。

まあ、とにかくクラプトンを聴くようになったのは姉ちゃんの影響がデカイ。

ちなみに同じぐらい姉ちゃんから影響を受けたのは、あとひとつデュラン・デュランだけです。

とまあ、そんなわけでアルバムについて話を移しますけど、このアルバムはクラプトンがドラッグ中毒から脱して作り上げた復帰アルバムという事で有名だと思います。
サウンドは当時のサザン・ロック・ブームから生まれた、「のんびりした」という意味がある”レイド・バック”なんて呼ばれるようなものになっていますよ。
なので、クリーム時代のブルーズ主体のハード・ロックからクラプトンに入った人は戸惑うのかも知れんし、実際、当時も賛否両論あったらしいアルバムとのこと。
でも、当時の事は全く知らんオイラには、そんなのはどうでも良い論争ですけどね。

確かにクリームやドミノス時代のようにガンガンと攻撃的に攻めるカッコ良さや緊張感という点は薄くなってるけど、そのかわり繊細でじんわりと聴かせるロックになっていて、これはこれでカッコイイものになってると思います。
カバー曲もロバート・ジョンソンやエルモア・ジェームズなどのブルーズから、おなじみの
ボブ・マーリィのレゲエまで幅広く取り上げていて、ヴォーカルもそんな曲に合わせて歌い上げてる印象がある。
悪く言えば”レイド・バック”さが出ているおかげで物足りないと感じるかも知れないが、私はやっぱりこのアルバムでのクラプトンの肩の力が抜けたサウンドがかなりお気に入りです。
浸れるカッコ良さがこのアルバムにはある。

その代表的な曲が「I Shot The Sheriff」でしょうか。
言わずと知れたアルバムと共にチャートの1位になった曲で、オリジナルはボブ・マーリィのものですけど、クラプトンらしくブルーズっぽさもある雰囲気が良いですね。
あと「Let It Grow」もクラプトンの代表曲で、こちらもかなり良いし、スマッシュ・ヒットした「Willie And The Hand Jive」も、結構好きだったりします。
オープニングでのスライドもかなりの聴き応えがあるし、他の曲も聴きやすくて、とにかく全体的な雰囲気が良いアルバムですね。

ヤードバーズだとか、クリームだとか、ドミノスだとか過去のクラプトンと比べたりせず、
また、”レイド・バック”がどうだとかってのも気にせず、酒でも飲みながら聴き入って欲しいアルバムでありますね。

このアルバムも酒に良く合います。

ERIC CLAPTON - I Shot The Sheriff

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by sy_rock1009 | 2008-12-29 23:26 | 洋楽アルバム・70's
秋の夜長とボズ・スキャッグス
今回も秋の夜長に聴きたくなってしまうアルバムを…と言いたいところですけど、すでに秋じゃなくて冬って感じになっておりますな。
さすがの大阪でも最近めっちゃ寒いッス。
まあ、秋でも冬でもどっちでも良いけど、とにかくは今回のアルバムはボズ・スキャッグスの7枚目で76年発表の「SILK DEGREES」です。

●BOZ SCAGGS / SILK DEGREES
●ボズ・スキャッグス / シルク・ディグリーズ


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Tracks
 1.What Can I Say
 2.Georgia
 3.Jump Street
 4.What Do You Want the Girl to Do
 5.Harbor Lights
 6.Lowdown
 7.It's Over
 8.Love Me Tomorrow
 9.Lido Shuffle
10.We're All Alone


ボズ・スキャッグスって結構な頻度で来日公演を行ってるような気がするけど、親日家なんでしょうか?
何か毎年来てるような気がするけど…。
それとも日本人がAOR好きで、来ればコンスタントにお客が入って…ってな感じ?

なんか、こう書くと凄いボズ・スキャッグスが嫌な人に聞こえそうなんで自重しますが、とにかく良く来日をしてるって事はそれだけファンが多いんでしょう。

そういうオイラも結構好きです。
もちろんAORというジャンルも好きだったりしますしね。

という事でこのアルバムですけど、まさにボズ・スキャッグスがAORの旗手というものを強く印象付けたものになってますね。
もし、このアルバムがなかったら70年代後半から80年代中頃あたりにあったAORの波もちょっと違ったものになっていかたも?
その事だけでも意味のあるアルバムだと思うけど、さらにジェフ・ポーカロやデヴィッド・ペイチらがこのアルバムに参加した事が直接的なきっかけとなってTOTOを結成したのも、ロックの歴史を語る上で重要なのかなーと思う。

で、そんなアルバムなんで、やっぱり中身も良い。
何と言ってもタイプの違う2つの名曲「Lowdown」「We're All Alone」が入ってる事に尽きる。
「Lowdown」は軽快なジャズっぽいリズムが心地良いし、サラッと流れるギターもかっこよくて聴きやすい。
「We're All Alone」はボズ・スキャッグス自身ではヒットしませんでしたけど、問答無用な名曲、名バラードですね。
もちろん他の曲も良くて、1,7,9曲目とシングル・カットされてヒットされたが、それ以外の曲も洗練されたオシャレっぽさがあって、全てに肩の力が抜けた無駄のないサウンドになってます。

ホント、非常に聴きやすい。
派手さはないけど良い曲が揃ってるので、是非とも聴いてみましょう。

あと、お酒を飲む時にも最適なアルバムだと思いますね。
夜にお酒を飲みながらじんわり浸りたいって時にも最高なアルバムです。

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by sy_rock1009 | 2008-11-23 22:33 | 洋楽アルバム・70's
秋の夜長とキャロル・キング
季節によって聴きたい音楽も変わってくるかとは思うけど、私の場合、今の時期のような秋から冬になっていこうかという時には、キャロル・キングを聴きたくなってしまう。
という事で、今回はキャロル・キングが71年に発表した永遠不滅の名盤「TAPESTRY」にしようかなと思います。

●CAROLE KING / TAPESTRY
●キャロル・キング / つづれおり


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Tracks
 1.I Feel The Earth Move
 2.So Far Away
 3.It's Too Late
 4.Home Again
 5.Beautiful
 6.Way Over Yonder
 7.You've Got A Friend
 8.Where You Lead
 9.Will You Love Me Tomorrow
10.Smackwater Jack
                            11.Tapestry
                            12.(You Make Me Feel Like) A Natural Woman


キャロル・キングの名前自体はビートルズが「Chains」をカバーしてた流れで知ってたし、「It's Too Late」ぐらいの有名どころな曲もチラホラと知ってはいたけど、さすがにアルバムまで聴くには至らんかったというのが、ガキんちょの頃の私。
そんな私がキャロル・キングのアルバムを本格的に聴いてみようと思ったきっかけは、なぜかピンク・フロイドだったりします。

ピンク・フロイドは81年に「A COLLECTION OF GREAT DANCE SONGS」という、6曲だけ収録の中途半端なベスト盤を出しましたけど、そのライナーにはビルボード・チャートで302週間ランクインの記録を持ってたキャロル・キングの「TAPESTRY」をフロイドのアルバム「THE DARK SIDE OF THE MOON」が追い抜いたってな事が書かれておりました。(ちなみに私が読んだそのライナーはレコードじゃなく当然CDの方ですよ)
まあ、結局は741週まで伸ばしてビルボードのアルバム・チャート最長記録にまでなるのはロック・ファンなら知ってる事ではあるけど、私はそのライナーを読んだ時に追い抜かれたとはいえ、この「TAPESTRY」ってアルバムも相当凄いんやなーってな感じに興味を持って、じゃあ一度聴いてみようじゃあないかと思ったのがその始まり。

ライナーを読んでいるとこんなのがきっかけで聴く音楽の幅が広がっていったりするもんですけど、まさかプログレの王者からシンガー・ソンライターの女王に行くとはライナーを読むまで想像しておりませんでしたね。
でも、こんな事があるから今でもライナーを読みたいがために国内盤を買う私がいたりします。

とにかくそんな流れで「TAPESTRY」を聴いてみたんですけど、聴き終わって最初に思った事があります。

それは、こんなに良いアルバムならもっと早くに聴いてりゃ良かったって事ですね。

一回聴いただけでバッチリと気に入るって事は少なくて、だいたい何回か聴いてるうちに気に入ってくるって場合が多いんですけど、これは一回聴いてだけで藤川球児バリの直球がド真ん中にバシーンと決まりましたよ。
めっちゃ上手いってわけじゃないのに、ちょっと鼻にかかったような独特な声と、耳に残るピアノ、それにもちろん楽曲そのものの素晴らしさ。
すべてにおいて味があります。
1,2,3,7,9のような有名な曲だけでなく、それ以外の曲も良くて非常に深く響いてきますよ。

まさに捨て曲ナシのアルバム!

もう、これ以上の事を書く必要もないくらいの超名盤です。
やっぱりこのアルバムもCDラックには必ず収まっていないといけないでしょう。

って事で、このアルバムから1曲だけチョイスするってのは非常に難しい事ではあるんですけど、それでもあえて選ぶならやっぱり「It's Too Late」になるのかな?
でも、個人的には「Beautiful」が大好きなんだよなー。
「Will You Love Me Tomorrow」も良いし…。

うーん、やっぱり全部好きだ。
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by sy_rock1009 | 2008-11-11 23:01 | 洋楽アルバム・70's
全然甘くはないSWEET
70年代、ハード・ロック/グラム・ロック期のイギリスで最大のバンドというと、やっぱりクイーンになるんかなーと思うけど、このスウィートもなかなかに人気がありましたよね。
という事で今回はそんなスウィートの3枚目で75年に発表のアルバムであります「DESOLATION BOULEVARD」なのだ。

●SWEET / DESOLATION BOULEVARD
●スウィート / 荒廃の街角


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Tracks
1.The Six Teens
2.Solid Gold Brass
3.Turn It Down
4.Medussa
5.Lady Starlight
6.Man With The Golden Arm
7.Fox On The Run
8.Breakdown
9.My Generation



当時の事は良く分からんが、どうやら日本ではクイーンのライバルというような扱い方を一部ではされてたみたいですね。
そのわりに日本での知名度は思ったよりも高くないような気がするけど、実際のところはどうなんでしょうか?
まあ、クイーンと比べるからそんな気がするだけかも知れませんが、とにかくスウィートというバンドが70年代に活躍していたって事だけは間違い事実でしょう。

で、そんなスウィートはブライアン・コノリー(vo)、ミック・タッカー(ds)、アンディ・スコット(g)、スティーヴ・プリースト(b)という4人組で、ブライアンとミックが中心となって結成されたバンドです。
ただ、ブライアンもミックもすでに亡くなっているのが残念ではありますが…。
特にブライアンのテンション高めの熱いヴォーカルと一際目を引くサラサラ金髪ロングヘアーの姿が、これぞバンドのフロントマンって感じがあっただけに残念でありますよ。
アルコール中毒のツケがきたのかどうか分からんけど、肝臓ガンで亡くなってしまったが、そもそもバンドが解散した要因の一つにもブライアンのアルコール中毒も関係あったみたいなんで、とにかく良くも悪くもブライアンはスウィートの象徴だったと言えるかもです。

とまあ、残念ではあるがブライアンの話ばっかりしてても仕方ないので本題であるアルバムの話に移しますけど、実はスウィートはどっちかというとシングル主体のバンドなんで、一番良いアルバムはベスト盤だったりするんですよね。
その次にあえてアルバムで良いのとなると「DESOLATION BOULEVARD」の次のアルバムで「甘い誘惑」という邦題がついた「GIVE US A WINK」でしょうか。
しかもオリジナル盤じゃなく「DESOLATION BOULEVARD」の7曲目に入ってて私の大好きな「Fox On The Run」が入ってるバージョンがお勧めとなる。
デフ・レパードがカバーしたりで「Fox On The Run」と並ぶ名曲の「Action」「GIVE US A WINK」なら聴けるので良いです。
でも、それやったらやっぱりベスト盤の方が手っ取り早いけどね。

じゃあ、何でわざわざここで「DESOLATION BOULEVARD」なのかと言うと、別にこれといった理由はないけど、なんとなくウチのブログではオリジナル盤ばっかりを取り上げてるような気がしたので、その流れに乗ったまでだったりなかったり。
で、オイラは「Fox On The Run」が大好きなので、このアルバムを今回は取り上げてみたまでです。

って事で、本題であるアルバムに話を移すと言いつつ、なかなか話を移してなかったりするけど、その「DESOLATION BOULEVARD」は、さっきも書いたように基本的にシングル主体のバンドなんで、アルバムとしてのまとまりはあんまりないと言えます。
次のアルバム「GIVE US A WINK」ではプロデュースもバンド自体で行ってるのでマシになってるけど、この時期あたりまではまだまだって所が目立つかな。
なぜ最後にザ・フーの「My Generation」が入ってるのかってのもあるしね。
まあ、ただ単にメンバーが敬愛してるってのもあって入れたのかも知れんが、脈絡のなさはどうしても感じてしまうかな?

だけどね、やっぱりそれぞれの曲はカッコイイと思うんだな。
基本はシンプルなアレンジ。
でも、曲によってはヘヴィーなギターがあったりでキッチリとハード・ロックを表現してて良いんですよね。
しかもやっぱりイギリスのバンドらしくコーラスもしっかりしてるし、曲によってはアンディがリード・ヴォーカルをとってたりで(それも結構上手い)、アルバムとしてのまとまりは薄いかも知れんが、それぞれの曲はどれもなかなかのもんがあるような気がします。
どれもかなりカッコイイ。

そういえばクイーンの”天使のハーモニー”に対してスウィートは”悪魔のハーモニー”とかいう、何か下っ端の悪魔超人あたりが使いそうな技の異名を与えられてましたな。

クイーンの”天使のハーモニー”ってのもどうかなって気もするけど。

とにかくスウィートは間違いなくブリティッシュ・ロックを語る上で欠かせないバンドだとオイラは思ってます。
機会があれば聴いてみましょう。

そして大好きな「Fox On The Run」を貼っておきますが、相変わらずブライアンは無駄に力強いヴォーカルやし、音使いも変わってるけど、やっぱカッコイイなー。

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by sy_rock1009 | 2008-10-17 22:32 | 洋楽アルバム・70's
ゆるいイエスだが、結構良い感じのドゥルイド
たまに”マイナー系のアルバムでも紹介しちゃおうかな病”が発動するのがウチの
ブログであったりしますけど、今回はまさにそんなマイナー系のアルバムだったりします。
という事で、ドゥルイドが75年に発表したデビュー盤「TOWARD THE SUN」です。
そして、今回ももちろんイギリスのバンドですよ。

●DRUID / TOWARD THE SUN
●ドゥルイド / 太陽に向かって(トワード・ザ・サン)


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Tracks
1.Voices
2.Remembering
3.Theme
4.Toward The Sun
5.Red Carpet For An Autumn
6.Dawn Of Evening
7.Shangri-La





80年代、ナムコ黄金期のゲームに多大なる影響を受けている私としましては、ドゥルイドと聞いてもこのバンドの方ではなく、「ドルアーガの塔」に出てくる迷路の壁を壊す魔法使いの方をまず先に思い浮かべてしまう。
こういうところは私がロック好きであると同時にゲーマーである証拠なんかな?と自分で思ってしまう感じでありますな。

で、そのドゥルイドはというと、この壁を壊してくれるという呪文のおかげで、コチラに有利に働く事もあるので、なかなか使える美味しい面も持った敵でしたねー。
逆にウィザードは壁をすり抜けて飛んでくるという、いやらしい攻撃の何ものでもない呪文を使ってきて、ただ単にうっとうしいだけの魔法使いやったなー。
いやー、懐かしい。

……
………

って、なんかこのまま行くと音楽関係なく「ドルアーガの塔」の話だけで終わってしまいそうなんで、いい加減話を戻しますけど、ドゥルイドというバンドはアルバム2枚で終わってしまったプログレッシヴ・ロック・バンドであります。
75年にこの「TOWARD THE SUN」を出して、76年に2枚目、それで解散という事なんで非常に短命に終わってしまったバンドですね。
まあ、だからマイナーなのかも知れませんけど…。

でもバンドの結成自体は72年なので、実質的な活動期間はそこまで短くないかも。
さらに前身となったバンドが70年にスタートなんで、そこまでキャリアに含めると6年ほどの活動って事になるので、それなりにって感じもするかな。

まあ、そんな事はともかく、72年にヴォーカル&ギターのデインという人が加わって本格的にドゥルイドは4人組のバンドとして活動していくんですけど、73年にはメロディ・メーカー主催のコンテストで優勝して注目され、それがきっかけでEMIと契約となったってことなんで、当時の事は当然知らんけども、この事だけでもそれなりに期待はされてデビューしたバンドやったんじゃないかと想像出来そうですね。

で、そのEMIからデビューして出したのがこの「TOWARD THE SUN」なんですけど、中身の方はコレはもう「イエスそのまんまじゃねーか、ダンナ!」ってのが第一印象。
あと牧歌的な雰囲気もあるので、ちょっとジェネシスのようなものもあるけども、それでもやっぱりイエスっぽさが目立ちますな。
デインのハイトーンなヴォーカルもジョン・アンダーソン風であるし、ベースの高音部の使い方なんかもクリス・スクワイア風であるし、かなり影響されてるんやろなーってのが分かりやすいぐらいに良く表れてますね。

まあ、このイエスそのまんまというのは結構有名な話のようで、当時から批判も多かったようですけど、それでもなかなか良い部分もあると私は思いますけどね。

3分で終わる曲からアルバム最後の2曲のように10分もの大作っぽい曲まで、1曲、1曲でなかなかに練られてると思うし、アルバム全体で見ても、それなりに聴ける構成で結構カッコイイものになってると思いますね。
さすがに演奏力は本家イエスには劣るけど、これでも十分良いと思うし、牧歌的な雰囲気がなかなかに良いアクセントになってるような気がしないでもない。
全体的にグサッと胸に突き刺さるほどの衝撃的なものはないけど、どれもすんなりと聴けると思いますね。

悪く一言でいうと”ゆるいイエス”という感じはどうしても拭い去れないけども、全然普通に聴けるアルバムだと思うし、結構なカッコよさもあるので、機会があったら聴いてみて下さいな。

そういや、関係ないけどゲームの方では”ドルイド”という表記になってましたね。
でも、表記的には別にどっちも間違いじゃなさそうなんで、私の場合はゲームの方では
”ドルイド”と表記し、バンドの方は”ドゥルイド”というように区別して表記するという、どうでも良い事だけを最後にお知らせしておきます。
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by sy_rock1009 | 2008-09-05 20:33 | 洋楽アルバム・70's
バンド名とは裏腹に軽快なロックが良い感じのブラム・ストーカー
今回は久しぶりにマニアックなアルバムでも紹介してしまいます。
という事で、「吸血鬼ドラキュラ」で有名な小説家の名前をそのままバンド名にしたブラム・ストーカーが、72年に出した唯一のアルバム「HEAVY ROCK SPECTACULAR」です。

●BRAM STOKER / HEAVY ROCK SPECTACULAR
●ブラム・ストーカー / ヘヴィー・ロック・スペクタクラー


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Tracks
1.Born to Be Free
2.Ants
3.Fast Decay
4.Blitz
5.Idiot
6.Fingals Cave
7.Extensive Corrosion
8.Poltergeist




70年代前半のイギリスはプログレッシヴ・ロック全盛というような事を何度か書いてきたけども、それと同時にオルガン・ロックの全盛でもあったりします。
そんなオルガンを中心にキーボードを主体としたプログレ・バンドはいくつかうちのブログでも紹介してきたけど、このブラム・ストーカーというバンドもその内の一つに入るバンドでありますよ。

という事で、そんなブラム・ストーカーですけど、アルバムにメンバーのクレジットが一切ないという、以前に取り上げたスティル・ライフのような謎のバンドとされておりました。
さらにオリジナルはウインドミルとかいうマイナーなレーベルからたった一枚だけ出ただけあって結構なプレミアがついてたりするみたいで、希少価値のある謎のバンドと言う事でかどうかは分からんけど、とにかくコアなロック・ファンには昔からその存在だけは知られてたみたいですよ。

まあ、でも今はメンバーの名前もすっかり分かっているらしく

Tony Bronsdon (key)
Pete Ballam (g)
Rob Haines (ds)
John Bavin (b)

という4人組と分かってるようですが、それでも他の部分はまだ分からんところがあるので、やっぱり謎のバンドという事になると思います。

で、そんな謎の多いブラム・ストーカーですけど、怪奇小説家の名前をバンドにして、ジャケットも何か分からん雰囲気の顔のアップの印象があるので、ついホラーチックな要素でもあるんかと思ってしまいそうですけど、実はそうでもない。
聴いてみるとこの時代のイギリスで良くあったプログレとハード・ロックの中間のようなサウンドで、なかなかカッコイイ感じに仕上がってると個人的には思ったね。
ちょっとサイケっぽいところもあるんかも知れんけど、基本的にはプログレ寄りなハード・ロックってところで、演奏もそれなりにしっかりしていると思う。
キーボードの音がクラシカルでちょっと様式美がかったところがあるので、ナイスっぽいという感じで言われたりするようですけど、オイラはあんまりナイスは知らんので、そこらの詳しいところは分からんけど、とにかくキース・エマーソンっぽい、しっかりとしたキーボードの響きがこのバンドのサウンドの中心になってるのは間違いないでしょう。

そこに荒々しいギターやドタバタと手数の多いドラム、そんでブインブインと唸るベースが絡んで、結構、前のめり気味なサウンドが多く、ハードな感じでアルバムを構成していますね。
もう、オープニングから前のめりでカッコイイです。
ヴォーカルはあんまり上手くないけど、演奏的には超絶的なテクニックとかないかわりに、程よくまとまってる感じで、なかなか聴けるアルバムだと思います。
7曲目「Extensive Corrosion」での荒いギターのあとに続くピアノと、終始バックでドタバタと叩きまくってるドラムのコンビネーションはちょっとクセになりそうなぐらいカッコイイもんがある。
オイラはこの曲が一番気に入ったね。

まあ、他の曲もそれなりにオリジナリティがあるので、この時代のブリティッシュ・ロックが好きなら結構気に入るアルバムだと思います。
アルバム・タイトル通り、なかなかにヘヴィーですよ。
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by sy_rock1009 | 2008-07-15 21:04 | 洋楽アルバム・70's
神童、ケイト・ブッシュ
さっき久しぶりにケイト・ブッシュを聴いてたんですけど、天才少女として19歳でデビューした彼女も今年で50歳になるという事にちょっとビックリ。
時間が経つのは早いもんですな。
そんなところで今回はケイト・ブッシュの78年のデビュー盤「THE KICK INSIDE」だ。

●KATE BUSH / THE KICK INSIDE
●ケイト・ブッシュ / 天使と小悪魔


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Tracks
 1.Moving
 2.The Saxophone Song
 3.Strange Phenomena
 4.Kite
 5.The Man With The Child In His Eyes
 6.Wuthering Heights
 7.James and The Cold Gun
 8.Feel It
 9.Oh To Be In Love
10.L'Amour Looks Something Like You
                           11.Them Heavy People
                           12.Room For The Life
                           13.The Kick Inside


ケイト・ブッシュといえば、やっぱり「Wuthering Heights」かなと思う。
イギリスではアルバムに先駆けて出したこのデビュー曲が確かいまだに彼女のナンバー・ワン・セールスのシングルやったと思うけど、とにかくケイト・ブッシュといえば「Wuthering Heights」というイメージが強いですね。
でも、日本では80年に出した3枚目のアルバム「NEVER FOR EVER」の1曲目に収録されてた「Babooshka」の方が売り上げ的には上やったかな?
確かにこっちも良い曲やったし、人気絶頂の時やったからの結果かも知れんけど、それでもやっぱりケイト・ブッシュと言えば「Wuthering Heights」というイメージが強い。

同時に「恋のから騒ぎ」のイメージも強いですけど…。

まあ、とにかく鮮烈に「Wuthering Heights」でデビューしたケイト・ブッシュですけど、16歳の時にピンク・フロイドのデヴィッド・ギルモアに見出されてデビューのきっかけを掴んだというのは大変に有名な話ですね。
でも一番最初に彼女の才能を見抜いてたのは彼女の兄ちゃん、パディ・ブッシュで、何とかしてデビューのきっかけを作りたいと思って友達と協力し、ギルモアを自宅に招いて直接、彼女の声を聞かせたみたいですよ。

そこでギルモアが一発で彼女の声だけでなく、類稀なる音楽的才能に惚れ込み、そしてケイト・ブッシュという人そのものにも惚れこんでスカウトし、15曲のデモ・テープを作ってデビュー・アルバムのプロデューサーをする事になるアンドリュー・パウエルと協力してレコード会社に売り込んで、めでたくデビューとなった次第であります。

兄ちゃんもやけど、ギルモアを自宅に招くように協力したっていう、その友達もナイス・アシストって感じでありますな。
ちなみに兄ちゃんは彼女のアルバムにもシタールで参加してたり、あとバラライカでも参加してたりするけど、何か知らんが民族楽器にこだわりでもあるんやろうか?

まあ、ともかくそんな感じで「Wuthering Heights」でビューし、発表したのがこの「THE KICK INSIDE」というアルバムです。
シングル「Wuthering Heights」は1位になったけど、アルバムの方は1位とはいかずイギリスで3位という事でしたけど、そんなチャートが何位とかどうでも良いぐらい、インパクトのあるアルバムやったと思います。
当時はもちろんやけど、今でもかなりのものがあるでしょうね。

なんと言ってもあの声。
とにかく凄いハイトーン・ヴォイスですよね。
それにパントマイムを応用したという、ちょっとイッちゃった人っぽい怖さのある不思議なダンスだけでも他にはない個性が感じられますよ。
私も何の番組か忘れたけど、子供の頃に映像と一緒に「Wuthering Heights」を初めて聴いたけど、あれはちょっとした衝撃やったなー。
とにかく凄いインパクトやったよ。

もちろんアルバムそのものも良くて、トラッド・フォークっぽさのあるものからロックまで、ほどよくまとめまっております。
それに彼女にある独特の個性に、あの声。
まさに唯一無二のアルバムってものになってますよ。

という事で彼女の個性を存分に味わうにはこのデビュー盤がまずは最適でしょう。

って事で、「Wuthering Heights」です。
私は読んだ事ないけどエミリー・ブロンテの小説「嵐が丘」のドラマを見て、この曲のアイデアを思い付いたようですけど、やっぱりいつ聴いても名曲やし、いつ見ても不思議なダンスですな。
これとは別に赤いドレスで平原みたいなトコで踊ってるバージョンの映像もあるけど、踊りそのものは相変わらず不思議である。

あと関係ないけどブラジルのメタル・バンド、アングラが「Wuthering Heights」をカバーしてるのは結構有名やけど、かなりオリジナルに近いクオリティに驚きます。
男でこのハイトーン・ヴォイスをカバー出来るのは凄いので、気になった人はアングラ・バージョンも聴いてみる事を薦めます。
アンドレ・マトスの声もスゲーよ!
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by sy_rock1009 | 2008-06-10 21:32 | 洋楽アルバム・70's
ジェフ・ベックのハード・ロック時代最後の名演!
スーパー・トリオと呼ばれるバンドはいくつかあるけれど、間違いなくこのバンドもその中のひとつに入りますよね。
そう、ジェフ・ベック、ティム・ボガート、カーマイン・アピスの3人からなるスーパー・トリオ、ベック・ボガート&アピスであります。
という事で、今回はそんなベック・ボガート&アピスの73年の超絶ライヴ盤であります「BECK, BOGERT & APPICE LIVE」です。
そして今回も前回のジェフ・ベック・グループに続いてジェフ・ベックものなのだ。

●BECK, BOGERT & APPICE / BECK, BOGERT & APPICE LIVE
●ベック・ボガート&アピス / ベック・ボガート&アピス・ライヴ・イン・ジャパン


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Tracks 1
 1.Superstition
 2.Lose Myself With You
 3.Jeff's Boogie
 4.Going Down
 5.Boogie
Tracks 2
 6.Morning Dew
 7.Sweet Sweet Surrender
 8.Livin' Alone
 9.I'm So Proud
                      10.Lady
                      11.Black Cat Moan
                      12.Why Should I Care
                      13.Plynth/Shotgun(Medley)


間違いなくスーパー・トリオのハズやけど、あんまりセールスが伸びんかった所に原因があるのかも分からんが、ジェフ・ベック・グループの第1期で2枚、第2期で2枚という、アルバム2枚で終わりのジンクスをキッチリこのBB&Aでも守ったぐらい短命で終わってます。
しかも1枚はスタジオ盤で、もう1枚はこのライヴ盤なんで、ほとんど実質1枚で終わったぐらい短命なバンドで、活動期間も約2年という短さ…。
あんだけボガートとアピスに入れ込んでて、ずっと組みたがってたのに、いざ一緒にやってみたら意外とあっけなく終わるってのは、何ともベックらしいと言えばらしいところかな?
さすが我の強すぎるジェフ・ベック先生といったところです。

それと時代がプログレ全盛の時になってるのに、これといった斬新さもないハード・ロックやったのにも短命やった原因があるのかも?
まあ、何にしても大きな成果を上げることなく短命に終わりましたよ。

そんな感じなんでBB&Aのデビュー盤もカッコイイのはカッコイイけど、スーパー・トリオのわりにイマイチというか、パッとせんなーって思うところがあるんですよね。
ジェフ・ベックにヴァニラ・ファッジのリズム隊が加わったら一体どうなんねんやろう?ってジェフ・ベック・グループ時代以上の期待をしすぎてしまうと、間違いなく肩透かしを食らうような、そんな普通のハード・ロックに感じるかもですね。
私も最初に聴いた時はそう感じてしまいました。

なので今日の本題であります、このライヴ盤もしばらく聴かずにいたんですけど、ある時、ふいに聴いてみようと思った次第であります。

で、聴いてみてちょっとビックリ!

スタジオ盤と全然違う異様なまでの熱さで、めちゃめちゃカッコイイんですよ。
なんというハイテンション!
このライヴ盤を聴いて初めて、ああ、やっぱりこのバンドはスーパー・トリオやったんやなーというのが、イヤでも実感できます。

とにかく3人とも演奏が凄いんですよね。
ベックが凄いのは当たり前やけど、このライヴ盤でもそういったプレイが堪能できます。
まさにジェフ・ベックが見せるハード・ロック時代最後の姿って感じですね。
相変わらず誰もマネ出来んようなトーンやアドリブを入れつつ、3人というシンプルな構成を活かしながらの変幻自在なプレイはさすがとしか言いようがない。
ベックがジミ・ヘンドリックスの凄まじいプレイを見て廃業も考えたというのは有名な話やけど、それと同じような感じで、多分、オイラがプロのギタリストやったら、自分とのセンスの違いに絶望してギターを弾くのをやめたくなってしまうやろうね。
それぐらいやっぱこの人のギターは凄い。

もちろん、そんなベックに負けずティム・ボガートも「Lose Myself With You」でのベース・ソロをはじめ、さすがベックに見込まれただけの事はあるってプレイを見せてます。
カーマイン・アピスの方も「Morning Dew」でドラム・ソロを披露してるし、それ以外でも凄まじいドラミングでボガートと一緒に重いリズムを見せてて、非常にカッコイイ。
おまけにメインとなるヴォーカルは意外とカーマインやったりするんだが、さすがにあんまり歌の方は上手くないけども、普通の人はそんなに激しく叩きながら歌うなんて出来んよ。

まあ、とにかく3人とも凄いの一言です。

という事で断然、スタジオ盤よりもこのライヴ盤を薦めます。
一番の見せ場はヤードバーズ時代の曲「Jeff's Boogie」かと思うが、非常にカッコよく決まってますよ。
機会があれば聴いてみましょう。

ちなみにこのライヴ盤の音源は大阪厚生年金で行ったものなんですけど、こんな凄まじいプレイを大阪でやってたんかと思うと、同じ大阪人としてちょっと嬉しくなってしまいます。
しかもライヴ盤そのものを出すことを嫌うベックが、日本でのみのこのライヴ盤を発売してくれたというのはで、日本のロック・ファンにとって嬉しすぎるプレゼントやと思うね

それ以上に実際にこの時のライヴを見た人は、さぞや良い思い出になってるんでしょう。
そういえばベックにとっても初来日やったようですし。

ホンマ、生で見た人は羨ましすぎるな。
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by sy_rock1009 | 2008-05-03 22:19 | 洋楽アルバム・70's
ジェフ・ベックの方向性を決めた名盤
第1期でのアルバム、「TRUTH」で見られるような強烈にテンションの高いジェフ・ベック・グループは最高にカッコイイけども、後の「BLOW BY BLOW」に通じるジャズ/フュージョンっぽいロックを見せてる第2期もやっぱカッコイイのであります。
理由はと言われても「ジェフ・ベックだから」としか言いようがありません。
って事で今回はそんなジェフ・ベック・グループでも第2期の方で、いわゆる”オレンジ”と呼ばれてる72年のアルバム「JEFF BECK GROUP」です。

●JEFF BECK GROUP / JEFF BECK GROUP
●ジェフ・ベック・グループ / ジェフ・ベック・グループ


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Tracks
1.Ice Cream Cakes
2.Glad All Over
3.Tonight I'll Be Staying Here With You
4.Sugar Cane
5.I Can't Give Back The Love I Feel for You
6.Going Down
7.I Got To Have A Song
8.Highways
9.Definitely Maybe



第1期のスタートはヴォーカルにロッド・スチュワート、ベースにロン・ウッド、ドラムにエインズレー・ダンバー、そして当然ギターにジェフ・ベックという、もう笑ってしまうぐらい凄いメンバーだったジェフ・ベック・グループですが、第2期もその時ほどのインパクトはないけどもなかなか凄いメンバーが集まりました。
ボブ・テンチ(vo)、マックス・ミドルトン(key)、クライヴ・チェアマン(b)、そして何といっても当時はまだ無名だったが後にZEPのボンゾと並ぶHR/HM界のスーパー・ドラマー、コージー・パウエルを迎えて第2期はスタートしました。

でも、順調に行ってれば第2期は存在せずに、第1期解散後、ロッド・スチュワートのヴォーカルだけそのままで、ヴァニラ・ファッジのティム・ボガートとカーマイン・アピスという、ベックが組みたがっていた2人を入れて新しいバンドを結成しようとしてたんですよね。
まあ、このへんの話は有名やけど、結局、ロッド・スチュワートはロン・ウッドと一緒にスティーヴ・マリオットがハンブル・パイ結成に突っ走る事で空中分解したスモール・フェイセズの残党と合流してフェイセズを始動したり、肝心のベックも事故を起こして全治3ヶ月の重傷を負ったりと、踏んだり蹴ったりで本来の思惑とは違う方向に…。

そんな感じでベックが思ってたような形ではないスタートをした第2期だったりしますが、そこはやっぱり妥協を許さないジェフ・ベックという人。
当初の思いとは違うメンバーになったとはいえ、凄いアルバムを作ってくれますよ。
特にこのオレンジはホンマにカッコイイ。
人によってはオレンジが最高傑作という人も多いですもんね。

ベックの最高傑作はと聞かれてもいっぱいあって返事に困ってしまけども、オイラも間違いなくオレンジはベックの全キャリアの中でも5本の指に入るぐらい好きです。

って事でそんなカッコいいオレンジですけど、基本的なベースはもちろんブルーズです。
これは第1期で出した2枚のアルバム、そして第2期でも2枚のアルバムを出したんですけど、オレンジだけでなく、この4枚すべてに共通してブルーズというものがあります。
まあ、アルバムによってブルーズ色の濃さは違うけど、基本的にはブルーズなのだ。
でもブルーズを基本としながらも第1期と第2期の違いもあって、第1期はどっちかというとヘヴィーな感じに仕上がってると言えるかな?
フィードバック奏法は当然ながら、ハード・ロックのギタリストとはこういう事ですよ!というお手本のようなベックのギターや、リズム隊の熱さがなかなかにヘヴィーなものになってたように思います。
特に「TRUTH」では。

そんで第2期の方はそんなヘヴィーさよりもファンキーなグルーヴ感が目立ってて、バンドとしてのアンサンブルを重視してる感じであります。
このへんは第2期の1stでオレンジの前作である「ROUGH AND READY」にも現れてるけど、ジャズ奏法が入ってたりでファンキーな色が見えます。
黒人ミュージシャンを加えてるのでブルーズの要素もちょっと強くなってはいるが、やっぱそれ以上にファンキーなブルーヴ感が良い雰囲気を出してますね。

ですので続くこのオレンジもその延長線上というアルバムになってますよ。
レコーディングも「ROUGH AND READY」と同じメンバーですし。
ブルーズ色はさらに強くはなってるけども、よりバンドとしてのアンサンブルを重視してるようなサウンドで、かなり聴きやすいアルバムになってます。
ブルーズな要素とハード・ロックな要素と、そしてファンキーな要素が上手く絡んでるのもこのアルバムの好きなところでもあります。

それにベックのギターの音、一つ一つに対するこだわりも非常に良い感じですよ。
特にラストの「Definitely Maybe」「BLOW BY BLOW」に通じるインストゥルメンタル・ナンバーで、とんでもなくカッコいいギターが聴けますよ。
もちろんそれ以外の曲も良く、はっきり言って全部カッコいい、文句の付け所がない名盤中の名盤と言えるアルバムだと思います。
その後のジェフ・ベックという人の方向性を決めたという事でも重要なアルバムでもありますしね。

やっぱロック好きなら押さえておきたいアルバムです。

という事で「Definitely Maybe」ですけど、相変わらずコージーはカッコいいシンバルの音を出すなー。
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by sy_rock1009 | 2008-04-25 23:05 | 洋楽アルバム・70's
曼陀羅組曲
チベット問題が取り沙汰されてるこの時期に、1950年代の中国によるチベット侵略政策をテーマにしたアルバムを紹介するからと言って、別に私がそれについての意見を述べてしまおうという訳ではありませぬ。
たまたま久しぶりに聴いてみたので何となくこのアルバムの事を今回は書いてしまおうと思っただけでありますよ。
という事で、今回はマンダラバンドの75年のアルバム「MANDALABAND」です。

●MANDALABAND / MANDALABAND
●マンダラバンド / 曼陀羅組曲


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Tracks
1.Om Mani Padme Hum
 a) Movement one
 b) Movement two
 c) Movement three
 d) Movement four
2.Determination
3.Song For A king
4.Roof Of The world
5.Looking In



75年、プログレ熱も少し下がってきて、これからパンクに移ろうかという時期にイギリスでデビューしたマンダラバンドは、日本でとりわけ人気のあったバンドであったようです。
さすがプログレ好きの日本人って感じですね。
当然、オイラは当時の事は知らんけど、どうやら広報活動が上手くいったみたいで、このアルバムは結構なヒットをしたらしい。
で、その時のキャッチ・フレーズが”イエスを超えた”との事のようで…。

って、ホンマかよ?
いくらなんでもイエスはないやろ?

と、誰もが思ってしまうぐらいの大げさなキャッチ・フレーズだが、それならホンマにイエスを超えてるのか、自分なりに聴いてみて確かめてやろうじゃあないか!ってな感じになって、実際に私も聴いてみたのが数年前の事でありましたよ。

そいで聴いてみた感想。

うん、確かにイエスっぽいところはある気がするかな。
イエスと同じくメンバーの演奏もかなり上手いしね。
でも、演奏が上手いからと言って、イエスとはちょっとスタイルは違う気がするかな?
イエスはメンバーの演奏がそれぞれ激突する、ちょっとした演奏バトルの部分もチラホラあるけども、マンダラバンドはそこまでのぶつかり合いはないかな。
それに一番違うのがマンダラバンドはシンフォニック系のプログレッシヴ・ロックってところですね。

しかも相当に”くどい”ぐらいのシンフォニック・ロックになってます。
これは間違いなくイエスとは全然別物。

なので、マンダラバンドに興味を持ってこれから聴いてみようかなーと、万が一にも思ってしまった奇特な人がいたとしても、そんなにイエスは意識しないで良いでしょう。

という事で、アルバムの中身ですけど、何はなくとも4つのパートからなる20分を超えている組曲の「Om Mani Padme Hum」に尽きるアルバムであります。
そもそもバンド自体もこの曲をレコーディングするために結成されたという事なんで、この曲なしにはアルバムだけでなくバンドそのものも成立しなかったって事になります。
その曲の方は73年にデヴィッド・ロールという人が作っていて、そこからスタジオ・ミュージシャンを集めたという、なかなか珍しいきっかけで結成されたバンドと言えますね。

まあ、とにかく「Om Mani Padme Hum」がメインで、最初にも書いたように中国人によるチベット侵略をテーマにしたという、非常にヘヴィーな内容の曲になってます。
そして演奏の方もさすがスタジオ・ミュージシャンが集まっただけあって、どのパートもかなり上手くて、特にピアノ、オルガン、シンセなんかのキーボードがかなり良い働きを見せてるんですよね。
もちろんそれ以外でもギターはハードな面があってカッコイイし、ドラムのリズムも小気味良くてカッコイイものになってます。
オーケストラもあったりするするし、とにかくかなり聴き応えのある曲になってますよ。

さすがこの曲の為に作られたバンドって感じです。

ただ、ヴォーカルの方がチベット語で歌ってるので、意味がさっぱり分からんという罠もあったりしますがね。

でも、何回か聴いてると結構合ってるように感じますよ。
こういういろんなスタイルのサウンドが混ざった演奏には、何を言ってるか分からんようなエキゾチックなヴォーカルも良いように思えてきます。
それに直球で英語にして歌うとテーマがテーマやから、いろいろ問題ありそうでもある。
だからチベット語なんかも?

まあ、そこらへんの事は分からんけど、とにかく曲としては非常に良いものです。
さすがいまだにプログレ・ファンの間では人気のある曲という感じですね。
もちろん他の4曲も良くて、どれも4、5分の曲になっている比較的コンパクトな曲ながら、ここでもキーボードが良い味を見せてるし、ギターもかなりカッコイイものを見せてます。
どの曲もキーボードとギターが目立ってますね。

いやー、ホントにみんな演奏が上手いんですよね。

とにかくマンダラバンドというバンドはテクニカルで非常にカッコ良いシンフォニック・ロックを見せ付けているバンドだと思いますね。
テーマが重いし、ヴォーカルも訳の分からんチベット語という事で、とっつきにくそうな雰囲気がありそうですけど、聴けばそんなの関係ないぐらいのテクニカルな演奏で、一気に聴かせてくれるだけの物がこのアルバムにはあると思います。
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by sy_rock1009 | 2008-04-15 21:52 | 洋楽アルバム・70's