曼陀羅組曲
チベット問題が取り沙汰されてるこの時期に、1950年代の中国によるチベット侵略政策をテーマにしたアルバムを紹介するからと言って、別に私がそれについての意見を述べてしまおうという訳ではありませぬ。
たまたま久しぶりに聴いてみたので何となくこのアルバムの事を今回は書いてしまおうと思っただけでありますよ。
という事で、今回はマンダラバンドの75年のアルバム「MANDALABAND」です。

●MANDALABAND / MANDALABAND
●マンダラバンド / 曼陀羅組曲


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Tracks
1.Om Mani Padme Hum
 a) Movement one
 b) Movement two
 c) Movement three
 d) Movement four
2.Determination
3.Song For A king
4.Roof Of The world
5.Looking In



75年、プログレ熱も少し下がってきて、これからパンクに移ろうかという時期にイギリスでデビューしたマンダラバンドは、日本でとりわけ人気のあったバンドであったようです。
さすがプログレ好きの日本人って感じですね。
当然、オイラは当時の事は知らんけど、どうやら広報活動が上手くいったみたいで、このアルバムは結構なヒットをしたらしい。
で、その時のキャッチ・フレーズが”イエスを超えた”との事のようで…。

って、ホンマかよ?
いくらなんでもイエスはないやろ?

と、誰もが思ってしまうぐらいの大げさなキャッチ・フレーズだが、それならホンマにイエスを超えてるのか、自分なりに聴いてみて確かめてやろうじゃあないか!ってな感じになって、実際に私も聴いてみたのが数年前の事でありましたよ。

そいで聴いてみた感想。

うん、確かにイエスっぽいところはある気がするかな。
イエスと同じくメンバーの演奏もかなり上手いしね。
でも、演奏が上手いからと言って、イエスとはちょっとスタイルは違う気がするかな?
イエスはメンバーの演奏がそれぞれ激突する、ちょっとした演奏バトルの部分もチラホラあるけども、マンダラバンドはそこまでのぶつかり合いはないかな。
それに一番違うのがマンダラバンドはシンフォニック系のプログレッシヴ・ロックってところですね。

しかも相当に”くどい”ぐらいのシンフォニック・ロックになってます。
これは間違いなくイエスとは全然別物。

なので、マンダラバンドに興味を持ってこれから聴いてみようかなーと、万が一にも思ってしまった奇特な人がいたとしても、そんなにイエスは意識しないで良いでしょう。

という事で、アルバムの中身ですけど、何はなくとも4つのパートからなる20分を超えている組曲の「Om Mani Padme Hum」に尽きるアルバムであります。
そもそもバンド自体もこの曲をレコーディングするために結成されたという事なんで、この曲なしにはアルバムだけでなくバンドそのものも成立しなかったって事になります。
その曲の方は73年にデヴィッド・ロールという人が作っていて、そこからスタジオ・ミュージシャンを集めたという、なかなか珍しいきっかけで結成されたバンドと言えますね。

まあ、とにかく「Om Mani Padme Hum」がメインで、最初にも書いたように中国人によるチベット侵略をテーマにしたという、非常にヘヴィーな内容の曲になってます。
そして演奏の方もさすがスタジオ・ミュージシャンが集まっただけあって、どのパートもかなり上手くて、特にピアノ、オルガン、シンセなんかのキーボードがかなり良い働きを見せてるんですよね。
もちろんそれ以外でもギターはハードな面があってカッコイイし、ドラムのリズムも小気味良くてカッコイイものになってます。
オーケストラもあったりするするし、とにかくかなり聴き応えのある曲になってますよ。

さすがこの曲の為に作られたバンドって感じです。

ただ、ヴォーカルの方がチベット語で歌ってるので、意味がさっぱり分からんという罠もあったりしますがね。

でも、何回か聴いてると結構合ってるように感じますよ。
こういういろんなスタイルのサウンドが混ざった演奏には、何を言ってるか分からんようなエキゾチックなヴォーカルも良いように思えてきます。
それに直球で英語にして歌うとテーマがテーマやから、いろいろ問題ありそうでもある。
だからチベット語なんかも?

まあ、そこらへんの事は分からんけど、とにかく曲としては非常に良いものです。
さすがいまだにプログレ・ファンの間では人気のある曲という感じですね。
もちろん他の4曲も良くて、どれも4、5分の曲になっている比較的コンパクトな曲ながら、ここでもキーボードが良い味を見せてるし、ギターもかなりカッコイイものを見せてます。
どの曲もキーボードとギターが目立ってますね。

いやー、ホントにみんな演奏が上手いんですよね。

とにかくマンダラバンドというバンドはテクニカルで非常にカッコ良いシンフォニック・ロックを見せ付けているバンドだと思いますね。
テーマが重いし、ヴォーカルも訳の分からんチベット語という事で、とっつきにくそうな雰囲気がありそうですけど、聴けばそんなの関係ないぐらいのテクニカルな演奏で、一気に聴かせてくれるだけの物がこのアルバムにはあると思います。
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by sy_rock1009 | 2008-04-15 21:52 | 洋楽アルバム・70's
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