ハード&サイケ、ピンク・フェアリーズ
ガンズ・アンド・ローゼズ、ボン・ジョヴィと珍しくアメリカのバンドが2回続いたので、ここらでいつも通りイギリスに戻ります。
しかもメジャーどころが続いてもいたので、ちょいマニアック気味に戻ります。
という事で、今回はピンク・フェアリーズというバンドが71年に発表したデビュー・アルバムの「NEVER NEVER LAND」を。

●PINK FAIRIES / NEVER NEVER LAND
●ピンク・フェアリーズ / ネヴァー・ネヴァー・ランド


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Tracks
 1.Do It
 2.Heavenly Man
 3.Say You Love Me
 4.War Girl
 5.Never Never Land
 6.Track One, Side Two
 7.Thor
 8.Teenage Rebel
 9.Uncle Harry's Last Freak-Out
10.The Dream Is Just Beginning


ピンク・フェアリーズというバンドはミック・ファーレン率いるデヴィアンツの残党とトゥインクが合体して出来たバンドです。
でもこんな説明だけじゃ良く分からんと思うので、もうちょっとだけ詳しく説明しましょかね。

まずミック・ファーレンはブリティッシュ・サイケ・ロックのボス的存在で、ピンク・フェアリーズだけでなく、75年に結成されたスラッシュ・メタルの元祖とも言えるモーターヘッドの結成にも関わったという人であります。
そう言えば今年のサマーソニックにモーターヘッド出ますね。

もう一方のトゥインクですけど、これはバンド名でなく本名ジョン・アルダーという人物で、フェアリーズ、トゥモロウ、プリティ・シングス、さらにソロを経てこのピンク・フェアリーズを結成した人です。
トゥモロウはイエスのスティーヴ・ハウがいた事でも有名だし、プリティ・シングスではアルバム1枚しか参加してないけども、その1枚がピート・タウンゼントも影響を受けた元祖ロック・オペラとも言えるアルバム、「S.F. SORROW」の時で、トゥインクの事をサイケの申し子なんていう呼び方をしたりもします。
ちなみにドラマーですよ。

まあ、あんまり詳しい説明になってないよな気もするけど、とにかくミック・ファーレンの仲介でデヴィアンツの残党とトゥインクが合体して出来たのが、このピンク・フェアリーズなのだ。

そんなサイケのボスの息がかかったバンドとサイケの申し子が合体したピンク・フェアリーズなんで、基本的にはハード・ロックなんですけど、サイケな香りも当然のようにプンプンとあります。

まずピンク・フェアリーズの特徴のひとつにツイン・ドラムというものがあります。
このツイン・ドラムが炸裂することによってハードなサウンドをより演出しておりますよ。
まさにピンク・フェアリーズのサウンドの核ですが、ギターなんかもめちゃくちゃテクニカルじゃないけども、しっかりポイントを押さえたブリティッシュ・ロックらしいソロを見せたりしている。
ここらへんのサウンドの一体感はかなり良いものがありますよ。
ヴォーカルはあんまり上手い方じゃないけど、ちょっとしゃがれ声でそれなりの味はある感じで、なんとなく小粒なジョー・コッカーという雰囲気もあったりするかな。

それにプラスしてさっきも言ったようなサイケっぽさも加わってて、そのあたりのハードな面とサイケな面がなかなか絶妙に絡んでるように思う。
かと思えばプログレっぽさもあるし、結構メロディアスなところもあったり、もちろんインストゥルメンタルもあったりと、意外とやりたい放題なところがあってアルバム・ジャケットのイメージだけで聴くと、凄いギャップがあるような気がしますよ。
でも、カッコイイことはカッコイイんですけどね。

オープニング「Do It」はアコースティックで始まって、1分過ぎたところからサウンドがヘヴィーに一転。
ヴォーカルの大半はタイトルの”Do It”を連呼してるだけの変な曲ではあるけど、途中のギター・ソロを含め、かなり良いハード・ロック・ナンバーになってますね。
アルバムのオープニングとしてはなかなかインパクトがあって良いと思うよ。
次の「Heavenly Man」はなんとなくデヴィッド・ボウイの「Space Oddity」のようなテンポで、ホンの一瞬だけ「Space Oddity」っぽいフレーズもあったりするけど、これは私の気のせいでしょうか?
3曲目「Say You Love Me」でまたハードに戻って、次の「War Girl」ではまったりとしたイントロで、どことなくAORのような良く分からん構成になってます。
このあたりの節操のなさがピンク・フェアリーズのやりたい放題という部分でしょう。

次の「Never Never Land」では途中の終始叩きまくってるドラムと、それに呼応するかのようなギターが山場で、曲の終わりがちょっとトリップしそうな感じのサイケでプログレチックな感じになっている。
この普通に終わってれば良いところを、変にアレンジしてしまうのもピンク・フェアリーズらしいところかなーなんて思ってしまいますね。
ちなみに7曲目の「Thor」は、そんなトリップ感で埋め尽くされた変なインスト・ナンバーになってますよ。
他にもタイプの違う曲があるので、かなりバラエティには富んでますね。
さらに今あるCDには4曲のボーナストラックもあって、そのうちの1曲はこのデビュー・アルバムに先立って出したEP盤の「The Snake」という、かなり軽快なナンバーもあるので、ますます聴き応えがあるかと思います。

ですので、ちょっと変わったハード・ロックではあるけど、結構良いアルバムだと思うので、興味があれば聴いてみても良いと思いますね。
70年代のブリティッシュ・ロックが好きな人なら違和感なく聴ける気がしますよ。

ちなみにこのアルバムを最後にトゥインクは脱退し、以後、1枚ごとにメンバー・チェンジ繰り返していくので、同じピンク・フェアリーズというバンドでも、アルバムによってサウンドは全く違ってたりする。
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by sy_rock1009 | 2007-08-04 21:54 | 洋楽アルバム・70's
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