ブリティッシュ・フォーク・ロック、トゥリーズ
個人的にフォーク系はあんまり好きじゃないので熱心に聴くジャンルじゃないけども、たまーにストライク近辺に来るバンドがあったりします(完全なストライクじゃないのがミソ)。
その中の一つにトゥリーズというイギリスのバンドがあるんですけど、今回はそのトゥリーズが70年に発表した2枚目のアルバム「ON THE SHORE」を紹介しますだ。
ちなみに2枚目と同時にラスト・アルバムでもあります。

●TREES / ON THE SHORE
●トゥリーズ / オン・ザ・ショア


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Tracks
 1.Soldiers Three
 2.Murdoch
 3.Streets Of Derry
 4.Sally Free And Easy
 5.Fool
 6.Adam's Toon
 7.Geordie
 8.While The Iron Is Hot
 9.Little Sadie
10.Polly On The Shore


とりあえずアルバムの中身は知らんという人でもヒプノシスが手がけたこのジャケットは何となく見たことあるってぐらい、結構知られた一品ではあるかな。
知らん人が見たとしてもパッと見ただけで目を引くような存在感があるので、そういう意味では思わずジャケ買いさせてしまうぐらいの力が、このジャケットにはあるのかも。
でも、私はこのジャケットあんまり好きじゃないんですよねー。
何て言うかこの水を撒いてる女の子の顔色がやたら青白い感じでちょっと不気味…。
そして裏ジャケットもより不気味です。
だから中身の方も不気味なのかなーって感じですけど、意外とそうじゃなかったりする。

トゥリーズはイギリスで最高のフォーク・ロック・バンドと言われるフェアポート・コンヴェンションのようなものを目指して結成されたようで、メンバーは女性ヴォーカルのセリア・ハンフリーズにデヴィッド・コスタ(g)、バリー・クラーク(g)、バイアス・ボシェル(b)、アンウィン・ブラウン(ds)という5人組バンドとなってます。
サウンド的にはフェアポート・コンヴェンション直系のフォーク+トラッドっていうスタイルに、よりロックっぽさを足した感じになってます。
あとプログレもちょっと入ってるかな。
そんな感じのスタイルでデビュー盤もこのアルバムも、バンドのオリジナル曲とトラッドのアレンジという構成になってますね。

と言っても私は1枚目は聴いた事ないけども…。
どうやら1枚目はまだロック色が薄く、フェアポート・コンヴェンションの流れそのままって感じのようですが、そのうちに聴いて見たいなーと思っております。

って事でこの「ON THE SHORE」なんですけど、このアルバムはオリジナルが2,5,8の3曲だけで、あとは全てトラッドのアレンジ。
じゃあ、あんまりオリジナリティーはないのかよって感じですが、聴いてみると意外とそうじゃない妙な雰囲気があったりするのがこのバンドの面白いところであります。
それと妙な雰囲気にプラスして独特の暗さがあるのも特徴。
1曲目の「Soldiers Three」からしてその暗さ爆発で、ドンドンというドラムの2発の音を合図に、セリアの低音で起伏のない声が響いてくる感じは、私的に謎のお経でも読んでるのかと最初に思ったぐらいの曲でしたね。
それと同時にこんな念仏ヴォーカルがずっと続くんかなと思ったけど、この曲以降は念仏どころか、高音の澄んだヴォーカルで歌ってるのがほとんどで、そっちの部分がホントのセリアのヴォーカルの魅力やったりします。
だからといって「Soldiers Three」のような念仏ヴォーカルも、何回も聴いていくとなぜかクセになったりするんですけどね。
そういう意味でめちゃくちゃ歌が上手いって訳じゃないけど、色んな歌い方が出来る力はあると思うし、なによりサウンドに溶け込んでる空気が漂ってるのが実に良いと思う。
特にアルバム前半はそういうのが良く出ている感じですね。

あと演奏もなかなかのもんがあって、とりあえずドラムは全てにおいて良いキレしてる。
このドラムがかなりカッコイイ。
それとギターもアコースティックだけじゃなくエレキで頑張ってるのもあって、ロック好きな人にも十分聴けるものがあるのも良い感じですね。
「Streets of Derry」とか「Fool」とかはまさにそんなギターがあって、フォークってのを意識せず、普通にロックとして聴ける私の好きな曲です。

とにかく全体的にに不思議なアルバムですけど、なんかクセになるんですよね。
その独特のクセはかなり人を選びそうでもあるので別にお薦めしないけども、まあ、ちょっと良質B級アルバムでも聴いてみようかなって人にならお薦め出来るものであります。
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by sy_rock1009 | 2007-05-14 22:31 | 洋楽アルバム・70's
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