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ジャズに近いフュージョン的なロックにモダンなセンスをこれでかってぐらいに発揮してて、誰が言ったか知らんが”音の魔術師”なんて呼ばれ方もしたのが、このスティーリー・ダンというグループでございます。
という事で今回はそんなスティーリー・ダンの代表作である77年の6作目「AJA」を。 ●STEELY DAN / AJA ●スティーリー・ダン / 彩 (エイジャ) 2.Aja 3.Deacon Blues 4.Peg 5.Home At Last 6.I Got The News 7.Josie もともとはバンドという形で71年にスタートしたスティーリー・ダンですけど、自分達の作った楽曲をより理想のものへと近づけようと、各パートに屈強なゲスト・プレイヤーを据えて曲を仕上げていくという、ドナルド・フェイゲンとウォルター・ベッカーの考えに他のメンバーが嫌気をさしたのかどうか分からんけど、とにかく75年あたりからは完全にこの二人のユニットという形になってしまいました。 まあ、他のメンバーからしたら、自分の仕事をその都度やってくるゲスト・プレイヤーに奪われるようなもんやから、やってられん気持ちになるのも当然かも? とにかく、お顔からして完璧主義者という雰囲気がプンプンと漂っております、ドナルド・フェイゲンとウォルター・ベッカーによるスティーリー・ダンですが、そんな彼等を代表するというか傑作と言わてるのが、この「AJA」というアルバムです。 あと次のアルバムの「GAOCHO」も同じぐらいに凄いけども、とりあえず今回の本題は「AJA」なので、「GAOCHO」の事はまたの機会にでも…。 先ほどにも書いたようにドナルド・フェイゲンとウォルター・ベッカーという二人からなるスティーリー・ダンという名のユニットは、その都度ゲスト・プレイヤーを呼んでアルバムを作っていくスタイルを取っているんですけど、当然このアルバムにも凄いプレイヤーが集まってます。 そのラインナップだけでもこのアルバムの凄さが分かる感じですよ。 ラリー・カールトン、リー・リトナー、トム・スコット、スティーヴ・ガッド、それにウェザー・リポートのウェイン・ショーター等のジャズ・フュージョンを代表するメンツに、チャック・レイニーやジム・ケルトナー、それにバック・ヴォ-カルにはマイケル・マクドナルドやティモシー・B・シュミットなんかもいたり、これらの人以外にも多数のミュージシャンが参加していて、とにかく凄い事になっておりますよ。 それに当然、ドナルド・フェイゲンとウォルター・ベッカーという核の二人がいる訳で、そら凄いアルバムが出来るのも当然って感じがします。 オープニングからラストの曲まで全てが緻密に計算された極上のオシャレで小粋な、しっとりとしたロックがギッシリ詰まっております。 もちろんジャズ寄りには違いないので、あまり慣れてない人が聴くと大人しく感じて、何が良いのか分からんって事になるかも知れんけど、一つ一つの細部にまでこだわった音使いや、センスのある歌詞、それらにバッチリと合ったドナルド・フェイゲンのヴォーカルなんかが、とにかく完璧にまとまってますよ。 もう、全曲がお薦め! それでもあえて1曲だけこれってものを選ぶとなると、やっぱり2曲目の「Aja」かな。 ウェイン・ショーターのテナー・サックスがめちゃめちゃカッコイイ。 もちろんシングルになった3,4,7曲目も良いし、個人的には「Home At Last」のラリー・カールトンのギターとウォルター・ベッカーのギターソロ、それにドナルド・フェイゲンのシンセとヴィクター・フェルドマンのピアノのそれぞれの絡みがかなり好き。 まあ、どの曲も最高なんですわ。 今年でちょうどアルバムが発売されてから30年経つんですけど、全然色褪せないですよ。 季節的には秋の夜長にちょっと濃い目の酒でも飲みながら聴くのが一番雰囲気が出て良い感じではあるけど、とにかく何回聴いても飽きないアルバムなのでお薦めです。 というか、何回も聴かないと良さが分からないかも。 と言う事で、聴く機会があれば最低10回は聴いてみましょう。
by sy_rock1009
| 2007-01-21 22:40
| 洋楽アルバム・70's
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