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ハイテク・ギタリストの礎です
たった一枚のアルバムが世界をひっくり返すほどの衝撃を与えるって事が、これまでにはいくつかありましたよね。
例えばビートルズやレッド・ツェッペリンのデビュー盤やったり、セックス・ピストルズの例のアレやったり、90年代ではニルヴァーナの「NEVERMIND」やったり…。
そして、このヴァン・ヘイレンの78年のデビュー盤も、それらと同じように世界をひっくり返すほどの衝撃を与えました。
って事で今回はヴァン・ヘイレンの78年のデビュー・アルバム「VAN HALEN」です。

VAN HALEN / VAN HALEN
●ヴァン・ヘイレン / 炎の導火線


ハイテク・ギタリストの礎です_b0054129_21582378.jpg
Tracks
 1.Runnin' With The Devil
 2.Eruption
 3.You Realy Got Me
 4.Ain't Talkin' 'Bout Love
 5.I'm The One
 6.Jamie's Cryin'
 7.Atomic Punk
 8.Feel Your Love Tonight
 9.Little Dreamer
10.Ice Cream Man
                      11.On Fire


今でもヴァン・ヘイレンのヴォーカリストの話になると、デヴィッド・リー・ロス派かサミー・ヘイガー派かと言った事になるかも知れんけど、私的には別にどっち派でもなく両方とも大好きです。
もっと言うなら驚くほど評判が悪くて短命やったゲイリー・シェローンも好きでしたよ。
つまり私の中でヴァン・ヘイレンはいつでも好きって事になってしまいます。

その原因はズバリ…エディ・ヴァン・ヘイレン。
この人がいるから他にありません!

時代によって音楽スタイルが少しずつ変わったとしても、やっぱこの人のギターと存在感こそがヴァン・ヘイレンそのものなので、ヴォーカルが誰だとかは二の次かなーと思うかな。
まあ、ちょっと極端やけど…。
と言いながら、あえて誰かと答えたらデヴィッド・リー・ロスが好きと答えてしまう私がいたりするんですけどね…。

まあ、そんな事はとにかく、このヴァン・ヘイレンの衝撃のデビュー・アルバム。
キング・クリムゾンの時にも”衝撃のデビュー・アルバム”って言葉を使いましたが、このアルバムにもやっぱその言葉が相応しいですね。
それぐらい凄いアルバムで、ロック・ギター史上にデカイ一歩を残した超名盤なのだ。
実際にはエディ以前からライト・ハンド奏法はあったけども、ここまで大胆に使ったのはエディが最初なので、そういう意味でもエディがいなかったらライト・ハンド奏法はこの世に登場しなかったんじゃないかと思わすぐらい、ありえないギター・サウンドでした。
まさに”誰もが初めて耳にする音”です。

その曲がやっぱ何と言っても2曲目の「Eruption」ですね。
曲のタイトル通り、爆発したようなギター・ソロがチビッてまうぐらい凄い。
1分42秒という長さの曲やけど、どっちかと言えばそれまでHR/HMというとイギリス中心やったのが、エディのこの2分にも満たない時間の曲だけで、そのHR/HMの勢力図も替えてしまったほど、とにかく当時としてはありえない音でした。
ここからギターもテクニカル志向にしばらく走っていく事になるけども、それもエディがきっかけと言っても良いので、あらゆる意味でエディは偉大やなーと今更ながら思ってしまう。

で、衝撃度は確かに「Eruption」が一番やけど、他の曲も実に良いのが揃ってるのがこのアルバムの良いところ。
特に1曲目から4曲目の「Ain't Talkin' 'Bout Love」までなんかどれも最高。
相変わらずエディのギターは際立ってて、キンクスのカヴァー「You Realy Got Me」でのギターだけでなく、こういうアレンジをするかー!っていうセンスも良いし、次の4曲目「Ain't Talkin' 'Bout Love」での、デヴィッド・リー・ロスのヴォーカルもカッコイイんです。
他の曲でもそうですけど、歌が上手いとかじゃなくて何とも言えん華があって、ヴァン・ヘイレンのサウンドに良く合ってる感じがするんですよね。
個人的には9曲目の「Little Dreamer」がエディのギターは当然ながら、このアルバムでのデヴィッド・リー・ロスで一番好きなヴォーカルで良く聴きました。
まあ、結局は全部良いんやけどね。

あと、この当時のHR/HMの曲って結構長めの曲があったりする中、このアルバムの曲はどれも短いのが多くて、「Eruption」は別としても、それ以外も全て短めの曲で構成されてます。
「You Realy Got Me」は原曲が原曲なので2分台ですけど、あとは全部3分台となってるけども、そんな短い中でここまでバラエティに富んで、しかも革新的なテクニックを簡潔に示して、初めて聴く者にこれでもかってぐらいの衝撃を与えるって事が、実は一番このアルバムで凄いところだと思う。

やっぱこのアルバムも”衝撃のデビュー・アルバム”に違いありません!

最初にどの時代のヴァン・ヘイレンも好きというような事を言ったけど、厳密に言うとエディが飽くなきギター・テクを追求してたこの時代のヴァン・ヘイレンが私的には一番かも知れないですね。
それというのもやっぱこのデビュー盤での衝撃度が未だに色濃く私の中で残ってる影響が強いと思うんやけど、アルバムで言うと5枚目のアルバム「DIVER DOWN」(82年)あたりまでは、ホンマ最高です。

まだヴァン・ヘイレンを聴いた事がないという人がいたとするならば、別にどのアルバムから聴いても良いとは思うけど、なるべくならこのデビュー盤から聴いて欲しいものですな。
by sy_rock1009 | 2006-11-26 22:06 | 洋楽アルバム・70's
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