天賦のヴォーカリスト、スティーヴ・マリオット
元スモール・フェイセズのスティーヴ・マリオットと元ハードのピーター・フランプトン、さらに元スプーキー・トゥースのグレッグ・リドリーといった、当時の期待の若手ミュージシャンらが集まって出来たのが69年に結成されたハンブル・パイというバンドでした。
今回はそんなちょっとしたスーパー・バンド的なハンブル・パイの名盤と言われている、
通算で6作目のアルバム「SMOKIN'」(72年)を紹介です。

●HUMBLE PIE / SMOKIN'
●ハンブル・パイ / スモーキン


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Tracks
1.Hot 'N' Nasty
2.The Fixer
3.You're So Good For Me
4.C'mon Everybody
5.Old Time Feeling
6.30 Days In The Hole
7.Road Runner
  / Road Runner's 'G' Jam
8.I Wonder
9.Sweet Peace And Time


「SMOKIN'」の前作である「PERFORMANCE ROCKIN' THE FILLMORE」というアルバムは、ハンブル・パイの出世作として名高い名ライヴ盤として知られてるわけですけど、同時にアメリカ南部の雰囲気漂う典型的なブルーズが大好きなマリオットと、ポップ志向のフランプトンという全然タイプの違う二人の姿が、これでもかってぐらいに見えたアルバムでもあったんです。
でも、逆にお互いのその強い個性が良かったんですけどね。
結局、そのライヴ盤の後にフランプトンは脱退して「FRAMPTON COMES ALIVE!」っていうヒット・アルバムをソロで発表したり…って事はまあ、ロック好きな人なら大体知ってる事ですね。

とりあえずパイの2枚看板のうちの一人だったそのフランプトンが抜けたあと、元コロシアムのこちらも凄腕ギタリストであるデイヴ”クレム”クレムソンが加入して、マリオットのヘヴィーでR&Bなスタイルを継続していく形でパイは再スタートします。
で、その最初となったのがこの「SMOKIN'」という悶絶もののアルバムなのだ。

とにかくカッコイイ。
めちゃくちゃカッコイイ!

汗が飛び散るかのような異様なまでに熱いソウルフルなハード・ロックってもんが、このアルバムには詰まりまくってます。
それと言うのもやっぱりスティーヴ・マリオットの強烈なヴォーカル。
これに尽きますよ、マジで。
多分、マリオットのヴォーカルを聴いた事がない人がオープニングの「Hot 'N' Nasty」でのシャウトを聴くと、間違いなく黒人と間違えると思う。
しかも黒人女性が出すような高音シャウトでもあるので、さらに驚き倍増。
まあ、簡単に言うとティナ・ターナー系かな?
とにかく黒人としか思えないめちゃくちゃソウルフルで熱さ爆発なヴォーカルが最高で、その声を生かしたラフなサウンドがハンブル・パイの最大の聴きどころ。

オープニングからノリの良いロックで、マリオットのヴォーカルは当然ながら、邪魔にならない程度の適度なキーボードやギターが、上手くまとまってます。
もう、私の大好きな曲でありますよ。
でも、2曲目の「The Fixer」も好きで、スローなテンポのブルーズ・ロックに、これまたマリオットの強烈なヴォーカル、それにクレムのカッコよすぎるギターソロが熱い。
これ以降もこんなテンションがずっと続くので、ブルーズ・ロックが好きな人にはたまらんアルバムになっております。
サウンド的にはちょっとヨレたりする事もあるけど、それが逆にライヴっぽい雰囲気が出てて、良い感じにパイのカッコ良さに繋がっております(多分…)。
だもんで、やっぱ私的にハンブル・パイでどのアルバムを薦めるかって事になると、この「SMOKIN'」って事になります。
間違いなくパイの傑作でありますよ。
これはブリティッシュ・ロック好きならラックに収まっていないといけない一品でしょう。
マリオットのヴォーカルを聴くだけでも価値があるってもんだと思いますしね。

そんな最高なヴォーカリストだったマリオットも91年にタバコの不始末が原因で焼死してしまったというのは残念としか言いようがないし、この「SMOKIN'」というタイトルも皮肉な感じがします。
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by sy_rock1009 | 2006-11-13 22:15 | 洋楽アルバム・70's
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