苦しさと優しさの交響曲
ザ・ヴァーヴは90年代のブリティッシュ・ロックを代表するバンドに違いないんですけど、日本での人気はそんなに高くはないって感じでしょうか?
オアシスのギャラガー兄弟が大好きっていう事ぐらいしか、ひょっとして知られてないような気もするけど、とにかく今回はそのザ・ヴァーヴの3枚目でありラスト・アルバムでもある97年のアルバム「URBAN HYMNS」なんかどうでしょう。

●THE VERVE / URBAN HYMNS
●ザ・ヴァーヴ / アーバン・ヒムス


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Tracks
 1.Bittersweet Symphony
 2.Sonnet
 3.Rolling People
 4.Drugs Don't Work
 5.Catching The Butterfly
 6.Neon Wilderness
 7.Space And Time
 8.Weeping Willow
 9.Lucky Man
10.One Day
                      11.This Time
                      12.Velvet Morning
                      13.Come On


とりあえずヴァーヴってバンドは良くも悪くもヴォーカル、リチャード・アシュクロフトのワンマン・バンドなんですけど、この人がどれだけ本気になれるかどうかで、ヴァーヴの音楽性だけでなくバンド活動にも速攻で影響を与えます。
実際、前作「A NORTHERN SOUL」を作った後は、精も根も尽き果てたかのように、ちょっとした無気力状態のヘロヘロ状態で、バンドもそのまま解散状態となってしまった。
そんなボケーッとしたリチャードを救ったのがオアシスのノエル・ギャラガーで、彼に捧げる「Cast No Shadow」って曲を作ったり、社会復帰のきっかけになればとオアシスのアメリカ・ツアーに連れ出したりと、何とかもう一度ヤル気を出させようと力を尽くしたんですよね。
友達同士ってのもあるけど、それだけ才能のあるリチャードをこのまま埋もれさす訳にはイカンとノエルは思ったからなんでしょうね~。
やっぱ持つべきものは友達やなーって思えるエピソードで、キン肉マン並みの友情パワーを感じます。

で、そんなノエル達の努力の甲斐があってか、再びヤル気の起きたリチャードがヴァーヴの復活作として出したのが、この「URBAN HYMNS」ってアルバムであります。
まず何といっても「Bittersweet Symphony」ですよ。
ヴァーヴの復活を高らかに宣言するようにアルバムに先駆けて飛び出したこのシングルは、90年代のイギリスで屈指の名曲と言われてるもので、チャートの方もいつまで居座んねんってぐらい、トップ10以内に留まり続けてました。
オアシスのリアムもどえらい気に入りようで、初めて「Bittersweet Symphony」の音源を手に入れた時は、そのまま連続で30回も聴いたっていう話もあります。
おかげでそれまでの日本ではイマイチ知名度のないヴァーヴも、このリアムのエピソードのせいもあってか、食い付く人がいたように思う。
リアムの事やから間違いなく何も考えんと30回連続で云々…って事を言ったと思うけど、これが意外とヴァーヴの宣伝活動になってたって事でしょうか。

でも、確かにこの曲は素晴らしい曲なんだよなー。
ヴァーヴってもともと、チョビッとサイケがかったギター・バンドというイメージで見られてたのに、この曲はもちろんアルバム全体としてが、繊細で綺麗なメロディーの応酬ってものになってます。
言うなればこのアルバムは”聖歌集”って感じ。
まあ、だからアルバム・タイトルが”URBAN HYMNS=都市の聖歌”ってなってるんですけどね。
で、その中でも代表的なのがこの「Bittersweet Symphony」ってわけ。
ビデオ・クリップの方はめちゃめちゃおもろいけど、曲は壮麗なまでのシンフォニック・サウンドで、聴いた後もポワーンと余韻が残ります。
しかも聴けば聴くほど、この曲の良さが分かるよ。
間違いなくこのアルバムの目玉ですね。
全体的に派手さはなく、おとなしいバラードばっかりで、ひょっとしたら物足りんと思うかも知れんけど、他にも「Drugs Don't Work」「Lucky Man」なんて名曲もあるので、是非、お薦めしたい一枚ではありますね。
バラード好きな人には特に。

ちなみに私が大好きなのは2曲目の「Sonnet」です。
はっきり言って「Bittersweet Symphony」よりも断然好き。
リアムじゃないけど、この曲だけ繰り返し聴きまくったぐらいにお気に入りの曲なのだ。
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by sy_rock1009 | 2006-07-05 21:14 | 洋楽アルバム・90's
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