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今年のブリット・アワードで功労賞を受賞し、今やイギリスの兄貴的存在でもある、
”モッドファーザー”ポール・ウェラー。 そんなポール・ウェラーが人気絶頂のまま解散させたザ・ジャムの後に結成したのが スタイル・カウンシルというユニットなんですが、今日はそのスタイル・カウンシルが2枚目のアルバムとして85年に発表した「OUR FAVOURITE SHOP」を取り上げます。 ●THE STYLE COUNCIL / OUR FAVOURITE SHOP ●ザ・スタイル・カウンシル / アワ・フェイヴァリット・ショップ 2.All Gone Away 3.Come to Milton Keynes 4.Internationalists 5.Stones Throw Away 6.Stand Up Comics Instructions 7.Boy Who Cried Wolf 8.Man of Great Promise 9.Down in the Seine 10.Lodgers (Or She Was Only a Shopkeeper's Daughter) 11.Luck 12.With Everything to Lose 13.Our Favourite Shop 14.Walls Come Tumbling Down! 15.Shout to the Top! [USA Remix] ポール・ウェラーはザ・フーの「My Generation」を聴き、強烈なショックを受けたようなんですけど、ザ・ジャムってバンドはそのザ・フーのモッズ精神を引き継ぎつつも、ソウルなどの要素も取り入れ、鋭いビートを主体とした最高にカッコ良いバンドだったんだな。 まさに80年前後のイギリス・NO.1バンドだったわけであります。 それほどの人気を誇ったジャムを「音楽的にも商業的にもグループとしてやれる事はすべて成し遂げた」と言って自ら解散させたのが82年。 なんだか分からんが、この潔さが実にポール・ウェラーらしい感じでありますな。 そして、83年にマートン・ パーカス、デキシーズ・ミッドナイト・ランナーズ、ビューローという3つのバンドを経験してきたキーボーディスト、ミック・タルボットと共に、新しく結成したのがこのスタイル・カウンシルっていうユニットなのですが、ジャムが勢いのあるビート系の ロックだったのに対し、スタイル・カウンシルはモダンなポップ・サウンドを押し出したものになっている。 ここらへんの違いが一部のジャム・ファンの間では賛否両論だったようだが、まあ、私的にはどっちも好きって事になってしまいます。 だってポール・ウェラーがやる音楽やねんで。 全部良いに決まってるがな!(というのはちょっと言い過ぎかも?) とにかく大きく音楽性が変わったんだが、実はジャムの後期あたりから音楽的変化が現れてて、ファンクやラテンのリズムを入れたり、ホーン・セクション等のゲスト・ミュージシャンを使ったりで、そのあたりからポール・ウェラーの中では変化を求めてたんでしょう。 実際、スタイル・カウンシルを始めた当初に”現代のモータウン・サウンドを作りたい”と言ってたので、この時からそんな音楽をやりたかった結果の変化だと思う。 そしてポール・ウェラーの言う通りスタイル・カウンシルはR&Bやソウル、ファンクをベースにしたモダン・ポップになっているんですけど、これがまた良いんですよ。 一言でいうと”オシャレ”なサウンドなのだ。 スタイル・カウンシルはこのオシャレさがポイントだと思う。 ポール・ウェラーとミック・タルボットの2人以外のパートはその都度バック・ミュージシャンを加えるという形なので、曲によってはスタイルが変わるけども(だからスタイル・カウンシルって名前なんですけどね。直訳すると様式評議会。)、良質でオシャレなポップって事だけは常に統一されている。 そんなポップさが一番現れてるのが、この「OUR FAVOURITE SHOP」です。 全英チャートの1位を獲得したスタイル・カウンシルの代表作とも言える本作は、この時のポール・ウェラーの勢いで溢れかえっている感じ。 「Walls Come Tumbling Down!」、「Shout to the Top!」なんかは、まさに それってぐらいの勢いのある良い曲です。 そのくせ、歌詞は結構メッセージ性の強いものになってるので、ただポップなだけで終わってないのもポール・ウェラーらしいところだ。 やっぱりポール・ウェラーは最高です。 スタイル・カウンシルは90年に解散して、ポール・ウェラーはその後ソロとして活動するが、そこでも色んな音楽を表現している。 だからジャム、スタイル・カウンシル、ソロと3つの時代でそれぞれ違う音楽をしていると思われそうですけど、私から見ればポール・ウェラーはいつも同じように思う。 確かに音楽的には変化してるけど、ポール・ウェラーの根本は今も昔もずっと同じです。 ここらへんは何となくニール・ヤングと共通する気がしますね。 ニール・ヤングは「変わり続けるからこそ、変わらずに生きてきた」という言葉を言ってるが、まさにポール・ウェラーもそんな感じがします。 もう、どっちも最高。 最高じゃないのはスタイル・カウンシルの事を略して”スタカン”っていう呼び方をすることぐらいかな。 私はこの言い方が大嫌いだ。 しかし、今回ポール・ウェラーの事ばっかりでアルバムについては全然何も言ってない気がするけど、まあええか…。
by sy_rock1009
| 2006-03-01 23:15
| 洋楽アルバム・80's
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