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永遠の隠れた名盤、ケストレル!
どういう鳥なのか全然分からんけど、”ちょうげんぼう”という鳥の名前をそのままバンドの名前にしたケストレル。
今回はそのケストレルが1975年に発表したデビュー・アルバムにしてラスト・アルバムでもある「KESTREL」を紹介です。
しかし、以前に紹介したバッジー(セキセイインコ)と言い、なんちゅうバンド名や?

●KESTREL / KESTREL
●ケストレル / ケストレル


永遠の隠れた名盤、ケストレル!_b0054129_2247771.jpg
Tracks
1.The Acrobat
2.Wind Cloud
3.I Believe In You
4.Last Request
5.In The War
6.Take It Away
7.End Of The Affair
8.August Carol




プログレ・ファン、特に私も含めた日本のプログレ・ファンっていうのは、ある種”プログレ好き=メロトロン好き”という感じも無きにしも非ずってトコじゃあないでしょうか。
そういう意味ではケストレルもプログレ必須楽器とも言えるメロトロンを使用しているし、昔からプログレ・ファンの間では”隠れた名盤”として認知されている。
その為、一応ケストレルはプログレッシブ・ロックのジャンルに入れられてるんだが、そんなにプログレを意識させるサウンドではない。
確かにマイナー調ではあるが、普通にブリティッシュ・ロックとして聴ける作品である。

メンバーはデイヴ・ブラック(g,vo)、ジョン・クック(key,synth,mellotron,vo)、デヴィッド・ホイッタッカー(ds,perc)、フェンウィック・マイヤー(b)、トム・ノーラス(vo)の5人組。
中でも中心となる人物がデイヴ・ブラックで、7曲目「End Of The Affair」以外のすべての楽曲をブラックが作ってる。
そのブラックの作り出す曲は実に聴きやすく、マイナー調ながらも美的センスに溢れた、極上とも言えるポップなものへと仕上がっている。
このあたりがプログレを意識させるものではないのかも知れません。
無理やり例えると、ビートルズと10ccを足して2で割った感じがケストレルのサウンドかな。

とにかく1曲目の「The Acrobat」からいきなりの美的センス炸裂。
そこから数珠繋ぎのように1曲1曲は簡潔ながらも、見事な楽曲が押し寄せてくる。
演奏面もすべてが水準以上あり、10ccほど明確なサウンドとは言えない不思議さもあるにはあるが、そのあたりも逆に今聴くと新鮮で良い。
たまに狂ったような怒涛のメロトロン攻撃もあるが、そのジョン・クックのメロトロンのカッコ良いの何のって。
要所で見せるブラックのギター・ソロも心地良い。
ホンマ、これぞ70年代ブリティッシュ・ロックって感じが随所に感じ取れる名盤です。

それほどの良いバンドだったケストレルもブラックがデヴィッド・ボウイのバンド、スパイダース・フロム・マースに参加してしまったため、結局この一枚でTHE END。
活動期間も1年ほどで驚くほど短い。
だから隠れた名盤となってるんやろなー。
レコードでも結構なレア度となっていて、なかなかお目にかかれない一品になってるし。
ただ、CDの方は以前発売された物は廃盤になっているも、現在では紙ジャケで再発されているので、70年代のブリティッシュ・ロックが好きな人は思い切ってそれを買ってしまいましょう。
多分、損はしないハズ!
by sy_rock1009 | 2006-04-03 14:28 | 洋楽アルバム・70's
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