ボラン・ブギー!
デヴィッド・ボウイと並ぶグラム・ヒーロー、マーク・ボラン。
今回はそのマーク・ボラン率いるT.レックスが71年の9月に発表し、一大グラム・ロック
旋風を巻き起こすきっかけにもなった名盤「ELECTRIC WARRIOR」を紹介します。

●T.REX / ELECTRIC WARRIOR
●T.レックス / 電気の武者


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Tracks
1.Manbo Sun
2.Cosmic Dancer
3.Jeepstar
4.Monolith
5.Lean Woman Blues
6.Get It On
7.Planet Queen
8.Girl
9.The Motivator
10.Life's A Gas
11.Rip Off



数人のアーティストが集まり、オーディションの結果、6人組のエレクトリック・バンドとして元々のスタートをしたティラノザウルス・レックス。
一週間後、期待を持ってコベント・ガーデンに出演するが、ろくにリハーサルもしていなかった為、散々な結果に終わってしまう。
エレクトリック・バンドとして成功する夢を見ていたマークだったが、このライヴの出来の悪さを反省し、急遽ドラマーのスティーヴ・ベレグリン・トゥックと、アコースティック・デュオにする事にした。
これは2人だけの方が、自分の感性を自由に発揮できるとマークが考えたからである。
そして68年4月にシングル「Debora」で念願のデビューを果たすと、7週間にも渡ってチャート・インし、34位まで上昇するまずまずのヒットを記録する。
その後もリリースしたアルバムがヒットするなど着実に頭角をあらわし始めた彼らは、4枚目のシングル「Kiig Of The Rumbling Spires」の発売後、ついにアメリカ・ツアーへと旅立った。
しかし思ったほどの評判が得られず、それが原因なのかどうか分からないが、相棒のスティーヴがドラッグに溺れてしまう。
結局、ツアー終了と同時にスティーヴと別れ、新たにパートナーを探し始めたマークだったが、そこで出会ったのがミッキー・フィンだ。
すぐに意気投合した二人は新生ティラノザウルス・レックスとして活動する事になる。
そこでマークはアメリカ・ツアーの経験から、大きな会場で成功する為には、アコースティックなものでは弱すぎると感じ、もう一度エレクトリック・サウンドに挑戦する事になった。
だからと言ってすぐに良い結果が出たわけではないが、この時期に知り合ったデヴィッド・ボウイと親交を深め、ボウイのレコーディングに参加するなどの経験から、マークはそれまでに持っていなかった”ポップ”という感性をついに身につけたのだ。
そして、そのポップな感性はすぐに作品として形にあらわれる。
マークはそれまでにはなかったキャッチ-なナンバー「Ride A White Swan」を書き上げた。
ティラノザウルス・レックスとなんら変わらないメンバーでレコーディングされたにもかかわらず、グループ名もこの時から”T.レックス”と短縮され、その第一弾のこのシングルは
最高2位まで上昇する大ヒットを記録したのだ。
マークの類い稀なる才能が、ついに認められる時が来たのである。
そして、かねてよりエレクトリック・バンドを夢見ていたマークはスティーヴ・カーリー、ビル・リジェントを加え、正式なバンド構成へとなったのだ。

と、ごっつい長い前置きをライナーなど見ながら書いたが、このアルバムはT.レックス
名義で2枚目のアルバムとなっており、彼らの代表作である。
一般的には次のアルバム「THE SLIDER」が最高傑作という事になっているかも知れないが、本作はそれに負けず劣らずの傑作なのだ。
事実、ファンの間では「ELECTRIC WARRIOR」こそ”T.レックス”だと言う意見も少なくない(私がそうなんだが…)。
偉大なる名曲「Get It On」をはじめ、「Jeepster」など、単純なコード進行ながら小気味良いサウンドが非常に耳に残る。
マークは歌もギターも特別、上手いとは言えないが、ロックとしての感性がズバ抜けており、そのあたりが私を含め多くのファンを獲得した要因かも知れない。

「THE SLIDER」では全体的に声を張り上げた感の独特なビブラートを利かせた高音が特徴だが、本作では声を張り上げるというよりも、低音で念仏を唱えるかのようなヴォーカル・スタイルが特徴となっている。
ラスト・ナンバーで唯一、元気のあるロック・ナンバーが入っているが、この曲は次回作「THE SLIDER」の布石となっているとも言える。
つまり、「ELECTRIC WARRIOR」に、「THE SLIDER」といった感じだろうか(と言いながらどっちも陰の要素が強いが…)。

という事で、結論から言うと両方のアルバム共にお薦めになってしまうんだが、どうしてもどっちか一つとなると、私の場合は「ELECTRIC WARRIOR」になってしまう。
ヒプノシスによるジャケット・ワークも素晴らしく、まさに”電気の武者”という感じがする。
私自身、T.レックスが好き過ぎて段々と何が言いたいのか収拾がつかなくなってきたが、とにかく「T.レックス、サイコー!」って事です。
ロック好きで聴いた事がないなら、聴かないと一生の損でしょう。
いや、これはちょっと言い過ぎか。
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by sy_rock1009 | 2005-05-15 22:16 | 洋楽アルバム・70's
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